バタリアン5
ホラーとコメディが融合した人気シリーズ『バタリアン 』の5作目。前作『バタリアン4 』で生き残った高校生たちが大学生となり、彼らが通う大学が舞台となる。製作スタッフや主要キャストは続投。
【STORY】
ゾンビの襲撃を生き延び、大学生活を楽しんでいたジュリアン。叔父のチャールズが急死したという知らせを受け、遺品を整理していたとき、不審なドラム缶を見つける。ジュリアンはドラム缶の中身を確かめるため、化学オタクのコーディーに調査を依頼した。ドラム缶に入っている物質でドラッグを作れることに気づいたコーディーは、「Z」というドラックを大量に作り売りさばく。「Z」を摂取した大学生は、次々とゾンビ化してしまう。大学では学園中の学生が集まるハロウィン・パーティが行われており、ゾンビ化した学生たちは、周りの友人らの脳みそを求め次々と襲いかかる…。
【REVIEW】
何をしたいのかいまいちよくわからなかった前作『バタリアン4
』に比べると、「学園もの」に舞台を設定したことでわかりやすいストーリーとなり、前作よりは楽しめたと思う。というか、個人的には好きな展開であった。
問題発生→バカな若者の愚行→それが原因でどえらいことに、という王道中の王道の展開に加え、B級映画作りの名手エロリー・エルカイェムは、CGに頼ることなく古き良き時代と同じ手作り感あふれるメイクと血のり、そしてカメラワークと編集で、バカ満載のB級コメディーホラーを完成させた。
トライオキシンからドラッグを作って売りさばくという「導入」のアイデアもなかなかよいし、学生の乱痴気騒ぎの間に知らず知らずのうちに被害が拡大するという「広げ方」もよい。こういうアイデアを前作から出してほしかった。
『5』の前フリとして『4』があると考えても『4』はあまりにも無策だったように思う。
そして、往年のファンの喜ばせる試みとして、タールマンが復活している。
公式ホームページでは「奴の復活でこの世から脳がなくなる!」という、ややハードルを上げられたかたちで登場するはめになったが、哀愁漂う演技?はかくし芸のハナ肇さんを彷彿とさせ、うれしいやら、悲しいやら。
白目だけになってしまったのもとても気がかり。
全盛期の地下室や墓場(の近くの下水みたいなところ)でのくだりは、かなりインパクトがあった。特に好きなキャラではないが…。
ゾンビを利用してどれだけオモシロ場面を作り出せるかがこの作品のポイントであろうが、そういう意味ではがんばっていたと思う。ただ、肝心のゾンビのキャラが立っていなかったのは残念。
「脳みそーっ」と叫びながら、チアガールの「尻」を噛むシーンは圧巻だったが。そこじゃないだろ!
こんな感じであれば、続編の製作も期待できるが、今度はさらなるクオリティアップで「バタリアンらしさ」を出してほしいと切に願うばかりである。
●過去に紹介した関連作品
『バタリアン
』
『バタリアン2
』
『バタリアン・リターンズ
』
『バタリアン4
』
【MARKING】
オススメ度:★★★★★★★7
えげつない度:★★★★★6
死体役息してるのバレてる度:★★★★★★★★8
禍々しい度:★★★★★★★7
【INFORMATION】
・原題:Return of the Living Dead:Rave To The Grave
・製作年:2006年
・製作国:アメリカ
・監督:エロリー・エルカイェム
・製作総指揮:ウラジミール・ドスタル、トム・フォックス、ニコライ・マカロフ
・製作:アナトリー・フラディス、スティーブ・スカルドゥッツィオ
・脚本:ウィリアム・バトラー、アーロン・ストロンゴーニ
・出演: ジェニー・モーレン、エイミー=リン・チャドウィック、コリー・ハードリクト、ジョン・キーフ、ピーター・コヨーテ
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