バタリアン・リターンズ | KURI of the DEAD

バタリアン・リターンズ

人気ホラーシリーズ『バタリアン 』の第3弾。監督は『死霊のしたたり 』で製作、同シリーズ『2 』『3 』で監督を務めたブライアン・ユズナ。


【STORY】
軍人の父を持つカートとその恋人ジュリーは、父からIDカードを盗み軍の研究所に忍び込む。研究所では「トライオキシン245」を使い、死者
を蘇生させる実験が行われていた。しかし、蘇生した死体は人間の脳を欲するゾンビとして復活した。一時はパニックに陥った研究所だが、事態は何とか終息する。しかし、その責任を取らされたカートの父親は転属を命じられる。父親と一緒に引っ越して恋人と離れ離れになることに反発したカートはジュリーとの駆け落ちを決意する。夜中にバイクでジュリーとともに出発するが、途中、事故を起こしジュリーは死んでしまう。絶望と悲しみで打ちのめされたカートは、研究所での死者を蘇生する実験を思い出し、ジュリーを蘇生させる。しかし蘇ったジュリーは、生前とはまったく違う行動をとるようになる…。


【REVIEW】
前2作のコミカル路線とは一線を画し、シリアスな恋愛ものに変貌を遂げた同作品。『3』ではなく『リターンズ』としたのはそのためか。主人
公の男が恋人を失った悲しみとエゴのために死者を蘇らせるが、理想とは到底かけ離れた事態になり蘇らせたことを公開する展開は『死霊のし たたり2 』そのもの。ブライアン・ユズナはこういうの好きだなぁ。


前2作と共通しているのは「トライオキシン245」で蘇って脳みそを欲するパターンのみ。それゆえ、「こんなのは『バタリアン 』じゃない!」と、プンプンになる人もいれば、「いや、シーリーズ最高傑作だ!」と賞賛する人もおり、賛否両論分かれる作品となったようだ。


確かに「バタリアン」とは、本来「群集」を意味する言葉であることから、『バタリアン 』じゃないといえばそうなのだが。個人的には、こんな『バタリアン 』があってもいいと思ったのだが、どうだろう?もともとロメロの『ナイト~』に影響を受けたサイド・ストーリーのようなものなのだから。


苦悩の女ゾンビ・ジュリーは、自らに痛みを与えることで人間の理性を保とうとする。生つめをはがして針をさしたり、身体に針金を通したりするシーンは見ごたえ十分。全身の力が抜けるような強烈なシーン。痛い、痛い!


願わくば、死ぬ前はおしとやかなキャラで、ゾンビと化すとあのような変貌を遂げるというギャップが見たかった…。


先ほど共通項は「トライオキシン245」→「脳みそ」だけだといったが、救いのないラストシーンでこの作品が『バタリアン 』の続編であることを何となく匂わせている。『バタリアン 』好きなら、最後まで観て「ですよね」といってほしい。


このシリーズは、『4 』『5 』と続き、『リターンズ』とはまた違った『バタリアン 』になっている。
またいずれ紹介しよう。


●関連作品

バタリアン

バタリアン2

バタリアン4

バタリアン5

ZOMBIO/死霊のしたたり

死霊のしたたり2

死霊のしたたり3



【MARKING】
オススメ度:★★★★★★★★8
えげつない度:★★★★★★★7
研究所のセットしょぼい度:★★★★★★★7
禍々しい度:★★★★★★★★8


【INFORMATION】

・原題:RETURN OF THE LIVING DEAD 3

・製作年:1993年
・製作国:アメリカ
・製作:ゲーリー・スコモラー、ブライアン・ユズナ
・監督:ブライアン・ユズナ

・脚本:ジョン・ペニー
・特殊メイク:スティーブ・ジョンンソン

・出演:ミンディ・クラーク、J・トレバー・エドモンド、ケント・マッコード、サラ・ダグラス、ジェームズ・T・キャラハン、マイク・モロ


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