舞台役者が芸能事務所に所属するメリット・デメリット | 弁護士 河西邦剛のブログ

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これから舞台を中心に活動しようとしている役者さんが、芸能事務所に所属するメリットデメリットについてお話したいと思います♪

 

 

 

というのも舞台・脱獄女子をプロデュースするなかで『舞台役者さんが芸能事務所に所属するメリットってなんだろう?』とふと思ったので少し触れてみようと思います。

 

 

 

芸能事務所に所属する主なメリット

  • 事務所によるタレントの売込・営業(仕事を取ってくる)
  • ギャラ交渉・ギャラアップ
  • 一応の「芸能人になった感」が得られる

 

事務所に所属する際にはこのようなことを期待して契約するのではないかと思います。では実際どうなのでしょうかはてなマーク

 

 

事務所によるタレントの売込み・営業

芸能事務所と契約する際に、タレント側が一番に期待するのは「事務所が仕事を取ってくる」という営業的側面です。

 

 

特にこれが初めての芸能事務所との契約という人は「芸能事務所と契約=数年後にはテレビ出演」と考える方がいらっしゃいますが・・・これは正直、大きな間違いです。

 

 

もちろん、大手・有名事務所と契約するのであれば「数年後にテレビ出演」は十分現実的です。

 

 

実はテレビドラマには傾向があって、このチャンネルのこの時間帯のドラマには大体ここの系列の事務所のタレントが起用されるという流れがあったりします。なので、無名事務所と契約してもテレビドラマに役付で出演するチャンスは現実的にありません

 

 

例えば、事務所のウェブサイトを見たときに「テレビで見たことがあるタレントが誰もいない」ということであれば、その事務所に所属しても数年後にテレビドラマ出演という可能性はかなり低いです。

 

 

ただ決して『有名タレントがいない=悪い事務所』というわけではありません。単純にテレビ出演や映画出演が難しいというだけで、規模を問わなければ舞台やイベントへの出演等『人前で芸能活動を提供する』ということは十分可能ですし、これも立派な芸能活動です。

 

 

 

ギャラ交渉

業界ルールとして芸能事務所に所属しているタレントとフリーのタレントでは、所属の場合の方がギャラが高くなる傾向にあります。実際大手事務所では、担当マネージャーが『前回の出演料が20万だったから、今回は最低20万からですね』という風にマネージャーがギャラ交渉することでタレントの単価がどんどん上がっていきます。

 

 

ただ、これも大手事務所では期待できますが、無名事務所ではフリーの場合とほとんど変わりません。

 

 

結局、無名事務所のスタッフにテレビ局とギャラ交渉した経験もなければ業界の相場観もわからないので、無名事務所ではギャラ交渉することができません。

 

 

むしろ無名事務所では「出していただけるだけで嬉しいです!!」という状態がいつまでも続き、事務所によるギャラ交渉を期待できないことがあります汗汗

 

 

では逆にデメリットは何でしょうか?

 

  • 自由に活動できなくなるがーん
  • 他の事務所に所属できなくなるがーん
  • 最悪の場合、何もしていない事務所にギャラだけ持っていかれるがーん

 

このようなことが考えれれます。

 

 

 

 

自由にオーディションすら受けられない!?

 

事務所に所属すると、オーディションを受けるのにも事務所の許可が必要になるケースがあります。そうなると出演したい舞台があるのに『そもそも事務所が許可しないからオーディションすら受けられない』という謎の壁が立ちはだかる可能性すらあります。

 

 

現に『舞台なんかギャラが安い割に拘束が長いから出るな!!と芸能事務所側がオーディションの受験すらを阻止するケースもあります。・・・ちなみに脱獄女子でもこのようなシーンがありました汗

 

 

 

 

他の事務所に所属できなくなる!?

芸能界では事務所の大小と問わず『専属』というのが通例であり、複数の芸能事務所と契約するというのは基本的にありません。そして一度契約したら契約期間中はその事務所以外とは契約できなくなります。

 

 

そんな中、例えば、地道な努力が実り大手事務所から声がかかったとします。まさにタレント人生を変える千載一遇のチャンスかもしれません。なのに「契約期間中だから他との契約は無理!!という一言でチャンスを失うという最悪な状況なりかねません。もちろんフリーであればそのようなことはあり得ません。

 

 

特に女優さんの卵に多いイメージなのですが

 

  • 本当はテレビドラマで活躍するような女優になりたい
  • でも今はまだ大手事務所に契約してもらえない
  • まずは地道に小規模な舞台のオーディションを受け実力をつけたい

 

と考えてている方は

 

 

 

フリーの道を是非お勧めします

 

 

 

このようなケースにおいては無名事務所と契約するメリットがなかなか見出しにくいでしょう。

 

 

なぜなら無名事務所に所属しても

 

・テレビに出演できるか!?

⇒無名事務所ではそのような仕事はこない。せいぜいエキストラあせあせ

 

・大手事務所に契約のチャンスが来たビックリマーク

⇒所属事務所から許可してもらえない最悪

 

 

・舞台出演!!

⇒オーディションにすら事務所の許可が必要がーん

 

 

このような状況になります。

 

 

舞台主催者の中には無名事務所と契約しているタレントだと逆に

 

  • 事務所からの制約で『舞台に集中してもらえないかも』と採用しにくい
  • 『この子いいな。また出演してもらいたいな。他にも仕事振りたいな。』と思っても、事務所を間に挟まないといけないので仕事を振りにくい

 

 

というデメリットすら生じるケースがありますがーん

 

 

なので

『本当はテレビで活躍したいんだけど、正直今はまだ大手事務所とは契約できないから、小さくても舞台で経験を積みたい!!

 

 

という方は無名事務所とは契約せずに、フリーで自由にどんどんオーディションを受けていき実力を付け、いつか大手事務所と契約するチャンスがあればその時契約するというスタイルがおすすめですね(^^♪

 

 

写真は某テレビ番組のインタビュー収録したときのですね(笑)

なんかわたくし真面目ですね笑