「かみ吹丘のウラカミ市」7月24日シボネボルケの林で | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

シボネボルケに来こうとする時は、いつも心のどこかがそわそわしているのを感じ、

それは楽しみなのか、緊張なのか、もしかして不安なのか、そわそわの正体はいつも解明できない。

きっと全部なのだろう。

でも、林に辿り着き、お店に足を踏み入れると懐かしさがこみ上げて来て、

「帰って来た」感に包まれるのは、お店とは違う認識なのだろうと思う。

懐かしい場所、落ち着く場所、ここが古里ではないのにそう思わせる雰囲気があって、

それは、自分だけでなく多くの人がそう思って、ここを大事な場所として守っている。


当日、そわそわの音がだんだんと大きくなる、

林に行く前にシボネボルケから坂下にある畑に顔を出す。

一面に畑、そこでは今さつま芋を栽培していて、農家さんはちょうどこの時草とりに追われていた。

畑のことは最後にまた触れます。ある企画で、その畑とシボネボルケを繋げようとしているのです。

農豊かな場所にシボネボルケと林はあります。


林が近づいて来ると、

人の動く気配が。地面にマットやシートを敷いてヨガが始まっていました。

林でヨガ。こんなところで!というより、この林なら有り得るだろうなと思えてしまい、

この林はいろんなことを「それも有り得る」と思わせてしまう。

思わせてしまうし、人がこんなことやりたい!と想像力を刺激する林でもあるようなのです。


川越の下松原にあるシボネボルケで2016年7月24日(日)に開催されたのが、
 「かみ吹丘のウラカミ市」でした。 
上福岡や、川越を中心に活動しているお店や、作家さん、ミュージシャンたちによるほっこり夏の市。
□11時〜16時出店
□16時半〜17時半live (♪ヤマザキヤマト /アフリカやブラジルのタイコやHANGによる躍動と癒しの音色と歌のライブ)


やっぱりこの林で行われるだけあって、林が呼んだでしょう、と思える顔ぶればかりが集まっていました。
☆出店(順不同)
unebagel(ベーグル)、
KONOHA(花、木の実のピアス)、
ナカムラサクラ(陶芸ワークショップ)
TSUI(革靴、皮小物)、
COPECO(ドライフルーツ)、
詠花(ヘナアート)、
cinsgins(アクセスバーズ)
シェルローズ(アロマ)、
chie coffee(チエコーヒー)、
healing school(ヒーリング、リーディング)
マカロンパパ(お菓子)、
mahalo piha(ヒーリング),
HairMake mei(ヘナ販売)
munico(手染め、手作り服)、
ヨガトモ(ヨガ)


シボネボルケがあるのは川越市下松原。川越の最南端です。

その場所は、ちょうど川越と上福岡の境にあり、最寄り駅としては東武東上線上福岡駅になる。

シボネボルケには上福岡からやって来る人も多く、

そして上福岡には個性的なお店や作家さんも多くいる。

その繋がりからいろんな人が集まり、

林に、お店の外に、中に、ウラカミ市が広がっていました。





 








 


シボネボルケに溶け込んだ出店を、のんびりと見て回る人たち。


改めて、舞台となったシボネボルケの店主左桂ももさんといえば、

この林に生まれ育ち、だからこそここから生まれたものをまとめた書籍、

渚出版の「かいとりぼん」が出来るまでのことは以前記事にしました。

 


 


 


(「かいとりぼん」渚出版第一弾作品集 シボネボルケ左桂もも

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12100929034.html

ももさんが生んだ、いや、ももさんから必然的に生まれた

あの、かいとりぼんは、今どうしているだろうか。この林にいることは間違いないけれど、

ウラカミ市で林の中でひょっこり現れたり、あるいはヨガに飛び入り参加しているとか?

期待していたけど見つからなかった。

でも、そこらじゅうに二人が「居る」という感覚もあって、そう感じさせるこの林の力はやっぱり凄い。

本が上梓されて終わり、ではなく、林はあってかいとりぼんも変わらず居る、

本の後もお話しは延び、二人の縦横無尽な遊びは今この時も続いているでしょうね。


また、ももさんの別の一面として

2016年7月3日の川越Farmer’s Marketの音楽に出演してくれた「夏子」。

ラブとおへそ、などあの心地よい演奏は川越Farmer’s Marketの雰囲気を作ってくれ、

今振り返っても、夏子さんが蓮馨寺で演奏したんだなあ、とその奇蹟に浸れる。

夏子の一人が、シボネボルケのももさんでした。

演奏が始まろうとする時から会場がざわざわし始め、いやどよめきか?

「夏子の時間だ」「夏子が歌ってる!」声が漏れ、

なんでここに夏子がいるんだろう、歌っているんだろう、というあり得なさ、非日常感が漂っていました。

あれを奇蹟と言わないで、何が奇蹟でしょう。。。

 


 


(「川越Farmer’s Market2016夏 後編」2016年7月3日蓮馨寺

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12178471293.html

というお店の店主が本当の姿。

というか、絵を描くことが、詩を書くことが、お店や音楽を含めて、

全部がももさんと言った方がいいかもしれない。

ももさんの一つの顔である、シボネボルケのカレーを頂く、

この日はウラカミ市特製のカボチャのダールカレー。横にchie coffeeさんの珈琲を添えて。
 



優しい味、もともと美味しい野菜が(それこそ生きてる!という感じ)、こ

の空間で食べるとさらに美味しく感じるのはなんでだろう。
噛み締めながら、そしていつの間にか、丁寧に食べるということを思い出させてくれる。
この空気感、川越Farmer’s Marketで大事にしたいのはこういうことだなと、ここに来ると再確認します。


ウラカミ市の出店では、

川越Farmer’s Marketに出店してくれた川越の花屋「KONOHA」さんの出店もありました。

花に可愛らしいアクセサリーはここでも人気。

シボネボルケでは花のワークショップ「花部」も開催しています。
 



ちなみにKONOHAでは今、夏らしい花が元気に並んでいます。








 

(「KONOHA」はながすきすぎる

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12116166208.html


シボネボルケでは、階段を上がった店内2階では、

陶芸ワークショップのナカムラサクラさんとアロマのシェルローズさんが出店。



ナカムラさんの陶器は、シボネボルケでも展示販売されてお馴染み。

その佇まいに、あ!と気付いた人もいるかもしれない、

昨年、2015年11月川越織物市場で開催された

「アートクラフト手づくり市in織物市場」にも出店していた作家さんです。


(「アートクラフト手づくり市in織物市場2015」11月14日15日旧川越織物市場

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12096482650.html


この日は器に絵付け体験を行っていて、子どもから大人まで好きなように絵を描いて楽しんでいました。

陶器は後日完成したら送られるという仕組み。
 


  



そしてまた、シボネボルケの林の中ではヨガの時間が訪れて、濃い空気の中で林と一体になる。


・・・と、ふと。
KONOHAさんが林に出てきました。手になにやら緑を持っています。



シボネボルケの林から「少し分けてくださいね」とお裾分けをしてもらった植物は、

この林が凝縮されているようだった。

『KONOHAさん、一体何を始めようとするのかな』

そわそわと、かいとりぼんも傍らで気になっている模様。という気がした。

手に緑の束を集めると室内に戻り、
KONOHAの可憐な花と合わせてテーブルの上に広げる。何やら制作を始めました。


パチン、鋏の音が店内に響く、流れるような手付きで出来上がったのは、花束だった。

シボネボルケの林とKONOHAの花が見事にミックスされ、お互い居心地良さそうに合わさり、

単なる形容ではなく本当に、植物たちが生き生きとした花束だった。

お客さんの注文・・・??いえ。実は違うのです。

KONOHAさん自身からの、大切な人への贈り物。

花束を手にしたKONOHAさんが・・・ももさんにそっと渡す。



 「ももさん、お誕生日おめでとう」
そう、それはサプライズのプレゼントだったのです。

賑やかなイベントの中でそんな一場面がありました。


16時過ぎに出店が終わると、店内を片付けて、音楽の時間へ。

ヤマザキヤマトのLIVEが始まりました。
 








 


大盛況だったウラカミ市、

シボネボルケのイベントは今後もいろいろ続いていき、

◎音部〜みんなで音のけしきをつくろう〜
 8月6日(土) 
 13時〜17時くらい
おやつと飲み物つき 2000円 *小学生以上

持ち物/音の出る物ならなんでも。(例・お鍋、ダンボール、草笛など)

現代音楽家の村山さんが、音のワークショップをしにやってきます

主にヨーロッパで活動されている村山さん。楽器ができなくても、音を楽しむ事はできることを、教えてくれます。

まずは、感じるところから。今回のワークショップは、みんなでつくった音の風景(敢えて音楽とは言わず)を、音源にするところまでを目指します〜

音に対するあたらしい発見があることでしょう。


さらにこれから、秋から冬あたりで、シボネボルケ内で室内イベントを企画しています。
それは、川越のお野菜などの農産物を使い、ももさんが料理を作る、

農家さんのお話しを聴いたり、音楽を聴いたり、そんなイベントになる予定。

昨年まで開催していた川越収穫祭の2016年版ですね。

シボネボルケから坂を下ると川越の下松原の畑が広がります。

まさに目と鼻の先にある畑には、

川越Farmer’s Marketの戸田さんをはじめとした農家さんが何人もいる。

そう、ここで林の前に訪れた畑、冒頭で触れた畑と繫がります。



(奥に見える林がシボネボルケです)

戸田さんの畑では、川越産さつま芋はすくすくと育っています。
5月に苗植えして以来、あの小さな苗が二ヶ月と少しでここまで生長しました。

もう一面葉や蔓で緑に覆われています。
戸田さんはこの時は雑草取りに精を出していて、さつま芋の生育を訊くと、
「今年は雨が少ないので生育はまだこれからという感じです」とのこと。

例年だと今の時期で土の中でさつま芋の形が少し出来始めるそうですが、今年はまだまだ。
雨が降らないというのは、こういうところにダイレクトに影響するんですよね。
そして雨が降り過ぎても生育に影響を与える。農産物を育てるその難しさ。

やっぱり雨は時々降って欲しいものです。

これから秋に向けて、立派なさつま芋になっていきますように。

農にまつわるイベントを街中で開催するのも良いですが、

農の現場近くで収穫祭をやりたいと願っていたので、シボネボルケは川越でこれ以上ない場所です。

野外で大勢の人で賑わいイベントとは違う、室内でゆったりと。
さらにもっと、深いものにしていきたいと思います。


かいとりぼんに別れを告げ、俗世に帰ってくるような感じで家路に着く。

いや、そこらじゅうにいる二人は、いつの間にか自分の中にも居て、

連れて帰ってきたような感覚にもなった。もう、八百万(やおよろず)的な存在ですね。。。

大切なことに気付かされる、そして持ち帰って日常に戻る。


シボネボルケの林の恵みは、どこまでも豊かです。


「シボネボルケ」
http://shibone.exblog.jp/