「かわごえ春の農業まつり」2016年4月29日伊佐沼 農業ふれあいセンター | 「小江戸川越STYLE」

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川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真


風が吹き抜けるたびに大きく波立つ、
水位が上がってくると、いよいよ今年も田植えの季節がやって来ると感じる伊佐沼。

伊佐沼の北端まで来て、向かいに見える建物が農業ふれあいセンター、

その広場で今年もまた、春の農業まつりが開催されました。

「かわごえ春の農業まつり2016」
日時:平成28年4月29日(祝日)
午前10時00分から午後3時30分(雨天決行)式典を午前10時40分から開催します。
会場:川越市農業ふれあいセンター 川越市伊佐沼887

 

 

農業ふれあいセンターで開催されている

かわごえ春の農業まつりは、ふれあいセンターが出来た時には開催していたので、
もうかれこれ川越で30年ほど開催されているイベントで、

川越の農業祭りといえば、ずっとこのイベントなのです。

特に今年から川越Farmer’s Marketが関わるようになり、
農産物出店に加え、飲食出店も担当するようになりました。
行政が磐石の運営体制を整え、民間がソフト面を充実させる、

お互いの良いところを合わせながら、魅力的なイベントを作る運営体制になっていきそうです。

 

今回の飲食出店はイベントというものに初出店というお店が多く、

他のイベントではお目にかかれないところばかり。
・カフェ&キッチン ラフテル(フレンチトースト)
・backyard cafe(カレー、ドリンク)
・Skov cafe(珈琲・焼き菓子)
・団子の弁慶(団子)
・サバーイサバーイ(タイ料理)

このイベントは農や体験に力を入れ、これまで食という部分はそこまで力を入れていなかったところに、

川越の人気店が出店することで、どんな化学反応が起こるでしょうか。

今年の反応を見て、また来年の展開を考えていこうと川越市と話をしています。

今年一気にとは言わず、少しずつ少しずつ、

春の農業まつりをさらに発展させていけたらと考えています。

農産物は川越の農家、飲食は川越の飲食店を中心に依頼。

農家の方は、いろんな野菜を作りつつ、そのさつま芋が川越のお店に広がっている戸田さん。

 

トマトが今大人気中で入手困難になっている利根川さんが出店。


 

二人とも川越Farmer’s Marketに欠かせない川越の若手農家で、

これからの川越の農を背負っていくであろう存在です。

蓮馨寺、ウェスタ川越、いろんな場所で開催しているFarmer’s Marketの戦友でもあります。

 

(前編「川越Farmer’s Market」12月13日(日)開催 蓮馨寺

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12107286406.html

ちなみに戸田さんは、ふれあいセンター向かいにある、

伊佐沼農産物直売所横のうどん屋さん「伊佐沼庵」と因縁がある人。
お店は趣のある古民家が特徴的で、

中に入るとまるでタイムスリップするかのよう。この雰囲気で食べるうどんがまた格別。



この古い建物は実はもとからここにあったわけではなく、

川越の別の場所から移築したものであることをご存知だったでしょうか。

もともとあったのはここから少し離れた川越の福原地区下松原。
古くから下松原で農家をされている戸田さんのかつての実家を、

現代になって平成5年3月に現在の位置に移築復元したんです。

今、「旧戸田家住宅」と名づけられた建物は、江戸時代後期に建設されたと言われています。
2016年3月26日の一番街商店街が開催したイベント「小江戸川越 江戸の日」は、

まさに江戸をテーマにしたイベントで、

戸田さんも江戸の扮装をして川越産さつま芋などを販売していました。
江戸時代の実家が今も川越に遺されている農家が一番街にやって来る、

江戸の日にはこういうストーリーも込めていました。
伊佐沼庵には、こうして常に「江戸の日」がある。

(「二升五合市 小江戸川越江戸の日」一番街商店街2016年3月19日~26日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12147276726.html

かわごえ春の農業まつりには、戸田さんもお野菜を出品し、
先祖が建てた江戸の家を臨みながら、子孫が野菜を販売する。
ここにもまた、川越ならではのストーリーがあったのです。


飲食ブースの「カフェ&キッチン ラフテル」さんは、
お店は本川越駅から歩いて5分ほどのところ、一階がカフェ・マチルダさんの建物の二階にあります。
お店のうりはなんといってもフレンチトースト。

30時間漬け込んだパンは中まで味が染み込んでいてとろけます。
フレンチトーストだけでもいろんな種類があって、食べ比べも楽しい。
ラフテルさんがイベントというものに出店するのは、今回が初めてのことになります。

それだけにイベントに懸ける思いは熱く、屋外イベントでどうフレンチトーストを提供すればいいか

試行錯誤を重ねてきました。
イベントでは、食べやすい大きさでカップに入れて提供。
農業まつりにフレンチトーストが提供されるなんて、時代は変わりましたね。

親子の来場が多いイベントなので、

ふれあいセンターの芝生の上で、フレンチトーストを頬張る子どもたちの姿があちこちにありました。



 

「ダンゴの弁慶」さんは川越の新宿町、武蔵野小の近くにあるお店。

米粉を捏ねて丸めてという工程は全て手作業。
そう、一つ一つのお団子を全部手で丸めているという信じられない手間がありました。

だから、機械で作られる綺麗なまん丸というより、手作りならではの「丸」。
そして、ガスを使わず100%炭火で焼くというのも実は珍しい。。。

醤油が炭の上に落ちて立ち上がる香ばしい香りがなんとも堪らないです。



「baceyard cafe」さんは、川越の石原町にあるお店。

お店で定番人気のトマトカレーを出品しました。


2016年3月に開催された「彩の国カレーなる闘い第一回大会in川越」に出場し、

並み居る猛者たちの中でトマトカレーが親子に人気で大健闘したことは記憶に新しい。

(「彩の国カレーなる闘い第1回大会in川越」2016年3月26日、27日ウニクス川越

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12145057117.html

あの闘いでイベント出店の自信をつけ、勢いに乗って農業まつりにも乗り込んできてくれました。
やはりここでもトマトカレーは人気で、そんなに辛くないということで子どもでもペロリと食べられる。


珈琲と焼き菓子は、「Skov café(スコウカフェ)」さん。




農業まつりで自家焙煎珈琲が楽しめるなんて、、、これもまた時代が変わりましたね。。。

もちろん、雰囲気を変えていこうという意志のもとに、出店を依頼しました。
Skov caféの自家焙煎コーヒーは、

丁寧に自家焙煎しているもので、出店ごとに季節感やおやつとの相性を考え、
毎回少しずつブレンドの配合を変えています。
飲みやすく、飽きがこない味を目指したオリジナルブレンド。
Skov caféのおやつは、素朴なおやつ。
できるだけ安心できる旬の材料をつかって、甘さひかえめ。

毎日食べてもからだに負担がかからないおやつを目指しています。
主な食材:国産小麦粉、国産全粒粉、きび砂糖、甜菜糖、
無調整豆乳、菜種油、ベーキングパウダー(アルミニウムフリー)、その他。

(白砂糖や乳製品はからだを冷やすといわれている食材なので、使用していません。)

(卵は基本使用していませんが、今後卵のおやつもお出しする予定です。)

「Skov café(スコウ カフェ)
https://www.facebook.com/skovcafe/?fref=ts

Skov caféさんは、
川越の一番街から細道を進んだところにある「KIKONO」さんに定期的に出張出店していて、
KIKONOの奥の空間で、珈琲と焼き菓子でほっとする時間は
川越の新たな楽しみになりつつあります。あとはイベント出店が多い二人。



 


(「KIKONO」カゴと帽子、ときどき雑貨。KIKONOの世界は広がっていく
http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12011070379.html

 

Skov caféさんを知ったのはまさにKIKONOであり、
KIKONOさんは川越Farmer’s Marketで

リコーダー演奏のアンサンブルはつかりーなの一員として参加していることもあり、

そうそう、確か音楽の打ち合わせでお店に伺った時が、
Skov caféさんがちょうど出張出店している時でした。
川越Farmer’s Marketを通して出会う人たちは本当にみんな素敵な人たちばかりで、
その人たちをどんどん川越のいろんな場に橋渡ししてゆきたい、そんな思いも私達にはあります。

 

賑わいを作ってくれた飲食ブースといえば、タイ料理のサバーイ・サバーイさん。

2016年3月小江戸蔵里の「小江戸タイフェス」以来の川越のイベント出店、

風が強くて苦戦していましたが、お昼過ぎにガパオなどサバーイの定番メニューを投入していました。

ちなみにサバーイ・サバーイさんは、西武新宿線南大塚駅近くにあるお店です。

(「サバーイ・サバーイ」川越でタイ料理といえば。本場の味、本場の味しか作れないお店へ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11798207000.html

 

芝生の上にシートを敷いて、ご飯を食べる光景があちこちに見られる。

他にも広場では、青少年相談員と遊ぼうコーナーがあり、こちらも子どもたちに大人気です。


 

午後から始まった恒例の「魚のつかみ取り」は、毎年楽しみにしている人が多い人気企画。

コイ・ナマズ・フナ等を放流し、子どもたちに手でつかみ取りしてもらというもので、

「あっちに行った!」「ここにもいるよ!」「ここに隠れてる!!」子どもたちの弾む声が飛び交います。






始めは本物の魚に触れることを怖がっていた子どもも、慣れてくると積極的で、

びしょびしょになりながら水の中の魚を追いかけていました。大人よりも子どもの方が上手かも。

かわごえ春の農業まつりは、川越の農を感じてもらいつつ、体験が多いイベントなのです。

広場のステージでは、イベントを盛大に盛り上げるように、

川越東高校の吹奏楽演奏が行われました。


 

おや・・・どこからか子どもの悲鳴が。。。

楽しい雰囲気のイベントの最中に、またあの族たちが出現してしまったか。。。

その姿に泣き叫ぶ子どもたち、広場で寛いでいた親子は散り散りに逃げ惑う。。。

人々が恐がる様子を面白がって増長していく悪党たち。しまいには子どもを人質にとってしまった。

イベントを悪に乗っ取られて阿鼻叫喚の嵐に。ど、どうすればいいんだ。。。

その時だった。

「それ以上悪さはやめろ!!」

相手を圧するような強い声がどこからか届いてきた。

子どもたちはすぐにその声にピンときたらしい。瞳が輝く。

「ジンだ!ジンが助けに来てくれたんだ!!」

子どもたちの表情が明るくなる。ヒーローの登場に場の空気は一転、

ふれあいセンターの広場に、颯爽と現れたのが・・・

川越のヒーロー「龍忍カワゴレッダー・刃(ジン)」でした。

現れて欲しい時に現れてくれる、さすがは川越のヒーロー。

刃は、伊佐沼に住む伊佐沼龍の力を現代で受け継いだ戦士、という設定、いや、というヒーロー。

2016年3月の小江戸蔵里キャラクターまつりに初めて登場し、

川越のもう一人のヒーロー、時の鐘マンとの奇蹟のツーショットを実現したばかり。

あの写真はもう二度と撮れないかもしれません。。。

 

(「小江戸蔵里キャラクター祭りReload!」2016年3月19~21日蔵里にキャラクターが勢揃い

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12142912504.html

刃は蔵里に登場して以降ももちろん悪との闘いは続き、

伊佐沼に子どもたちを恐がらせる悪が現れたとキャッチした刃は、

すぐさま広場に駆け付けてくれたのです。

強敵な相手に苦戦する場面もありましたが、

「ジン、頑張れ!ジン、頑張れ!」という子どもたちの声援を背中に、

見事に形勢逆転して悪を退治。

拍手喝采の場内、川越にまた平和が戻ったのだ。

これで引き続きイベントを続けられると安堵する出店者、

サバーイ・サバーイさんは「さすがジン!!」と讃え、

利根川さんも「これでまた農産物を売ることができる」と刃に手を振っていました。

ショーの後、あ、いや悪を倒した後は子どもたちと恒例の握手、記念写真会。

さすが刃の人気は不動で、ヒーローと触れ合いたいと子どもたちが長蛇の列を作っていました。

この後、午後再び悪の集団が出現し、

それもまた、見事に退治して子どもたちを救った刃なのだった。

 

ステージでは、
「中野七頭舞・一の会(岩手県岩泉町小本の郷土芸能舞の披露)」、

「川越ふじ太鼓」のパフォーマンスも行われていました。


 

かわごえ春の農業まつりは屋外の広場だけでなく、

ふれあいセンター内にも催しが多数あります。屋内は体験が多い。
食育コーナー(食生活改善推進員協議会)では、
『お箸上手に持てるかな?』
『味噌汁の塩分は?』
『適正体重を知ろう!』を体験できました。

 

石臼でのきな粉挽き体験があり(挽いたきな粉は販売)、子どもたちが積極的に参加。


 

杵と臼によるつき立ての草餅を、地域のお母さんたちが丸めて販売するのも楽しみにしている人が多い。

 

また、ふれあいセンター内では伊佐沼水質浄化活動の取り組みとして、

「伊佐沼の蓮を咲かそう会」のこれまでの活動がパネル展示紹介されていました。

会の活動は、4月、伊佐沼の沼底に蓮の植え付け作業をする様子を伝えたばかり。

伊佐沼周辺の地域の人たちが、水が抜かれた底に降り立ち、

今年も蓮を植え付け、蓮畑をさらに広げようと作業していました。

 

 

(「伊佐沼の蓮を咲かそう会」古代蓮を植え付け作業2016年4月3日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12146645966.html

あの直後に、川越の今年の米作りがスタートとばかりに、伊佐沼に水が引き入れられ、
今ではなみなみと水が湛えられています。

川越の中でものどかな風景が残る伊佐沼、

川越のお米を作るために水を供給するという川越の心臓部である伊佐沼、

これから7月頃に蓮は満開になります。今年さらに広がる蓮畑は多くの人で賑わうことでしょう。

 

午後1時、いよいよ、かわごえ春の農業まつりのメインイベントともいえる催しが始まろうとしていた。

ふれあいセンター横の田んぼに続々と人が集まってくる。

田んぼにはすでに水が入れられ、準備万端です。

これからここで、「田んぼで泥んこ遊び」が行われるのです!
素足で田んぼの中に入り、まさに泥んこになりながらのゲーム、

田んぼの泥んこ遊びというのは、川越でありそうでないイベントです。

協力してくれる田んぼや時期の問題もあるでしょう、

農業まつりだからこそ実現できる催しかもしれません。

田んぼに素足で踏み込んだ時の底の柔らかい感触は独特で、初めて経験する子どもが多かったはず。

この感覚はきっと忘れないで記憶に残るでしょう。

川越の米作り、農への喚起という意味では、こうした楽しい体験を通してということに意味がある。

川越Farmer’s Marketも「体験」をとても大事にしていますが、

改めて、行政などがずっとやってきた、

泥んこ遊びや魚つかみ取り、きな粉挽きなどなど、

農にまつわる体験を大事にするという姿勢は見習うべきことが多いです。

 

泥んこ遊び、参加は川越市広報でも募集していましたが、

 

事前予約制になっていて毎年応募が殺到する人気イベント。

かわごえ春の農業まつりといえば、という代名詞的な催しになっています。
ちなみにですが、泥んこ遊びゲームの司会・運営を務めているのは市の職員たちで、

参加者以上に泥んこになっていたことはちょっぴり伝えておきたいこと。。。

他の催しも職員たちが陰で支えていることは、協力として関わることで見えて事実でもありました。


泥んこ遊びはまず、ボール探しゲームから。

職員がボールを田んぼのあちこちに投げ入れ、それを拾うゲームです。

スタートすると、子どもも大人も泥んこになるのも厭わず、

田んぼの中を駆けて誰よりも早くボールを拾い上げていった。


ボールを見つけられると、景品と交換としてくれるという体験とプレゼントがセットになった企画です。

次にソリレースで周りからの歓声が一段と大きくなっていった。

 

 


こうして、子どもから大人まで泥んこになり、一日を通して体験を楽しんだかわごえ春の農業まつり。

農産物も飲食も売れ行き良く、出店者も満足そうでした。

挑戦的な飲食出店でも反応があることが分かり、来年の展開が楽しみです。

また来年、田植えが始まる川越の春に、農のイベントが盛り上がることでしょう。

 

「かわごえ春の農業まつり2016」
日時:平成28年4月29日(祝日)
午前10時00分から午後3時30分(雨天決行)式典を午前10時40分から開催します。
会場:川越市農業ふれあいセンター
川越市伊佐沼887




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