甘え上手になりましょ! | 来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

元静岡放送アナウンサー来栖史江のオフィシャルブログ。朗読とピアノのコンビ アサクル、絵本や読み聞かせの楽しさを伝える絵本講師、話し方講師、イベント司会や朗読についての活動を紹介します。

今日は月に一度の、西宮阪急でのアサクルお話会でした。


基本第三月曜、乳幼児親子さん対象のお話会。

今回はまだ夏休み中なので、ちょっと大きな3歳、4歳くらいのお子さんも来てくれましたが、普段は赤ちゃんとお母さんといった組み合わせがほとんどです。


もちろんこの時期は、まだしっかり絵本を聴くなんて出来ません。

ただ繰り返し絵本の中で使われる日本語の心地よいリズムや、それを読む話し手の声の感じなどに反応して、けっこう集中してくれる赤ちゃんもたくさんいます。

それを見ているお母さんもリラックスして楽しそう。

そう、そんなゆっくりした親子の時間を作ってもらうのが目的です。


こうやって身近に今の新米お母さん達を見て話を聞いていると・・・

今のお母さん達は甘え上手が多いなぁって思います。


これ、すごくいい意味で言っています。


シンドイ時には周りのママ友やご主人、実家などに上手く甘える事が出来る。

ダンナ様のお休みの時には赤ちゃんを見ていてもらい、ちょっと友人と息抜きをするとか。

ママ友同士ならば用事のある時に預かってもらったり、反対に自分が預かったり。

持ちつ持たれつの関係を上手に作って、育児のストレスが溜まり過ぎないようにしているなぁ、甘え上手だなぁと。


毎回いろいろなお母さんとお話しますが、「ああ、シンドそうだなぁ、大丈夫かなぁ」と感じる割合ってずいぶん減っているように感じられるのです。

(もちろんこうやって積極的に外に出て気晴らし出来るお母さんはたいてい問題がないという事もよ~くわかっています。

外に出る気力も出ず一人家の中で赤ちゃんと向き合っているお母さんもいて、本当はそんな新米お母さんを助けてあげなくては・・と思うのですが。)


私の新米ママ時代は、本当に甘えベタでした。


実家も遠く、近所で頼れる人もいない。

ではママ友を頼れば良いものを、「これくらい自分一人でやれる、ママの第一歩なんだから甘えていてはダメ!」と何だか妙に気合いばかり入り、ちょっと見ていて・・と周りに甘える事なんてほとんど出来ませんでした。


その分夫にイライラをぶつけてしまい、何で私一人がこんなに抱え込まなくてはいけないのかとキツイ口調で言ってしまった事も。

夫もそんな私の言い方に腹を立てて、「こんな事くらいお母さんになった人ならばみんな当たり前にやっている。どうして出来ないのか」と言い返され。

夫もわかってくれないと気分が落ち込んで、でもそれでも周りにそんな情けない(と自分が思っている)状況を話せず、表面では育児が楽しいフリまでしていたような。


バカですねぇ、全部完璧に一人で、それも新米若葉マークのついている時になんて出来る訳がないのに!


今思えば、ちょっと素直になって周りの誰か、夫でもママ友でも・・・に、「ものすごくシンドイからちょっと助けて」って言えば良かっただけなのになぁ。


やっぱり言葉に出して言わないと、他人には気持ちは伝わらない。

いくら心の奥底でSOSを出していたって、きちんと言わない限り誰も察知なんてしてくれないものね。


上手く甘える、甘え上手になるって本当に大事だなぁと思います。


今もパーフェクトな甘え上手には程遠い私ですが、これでも昔に比べたらずいぶん言葉に出して周りに助けて、手伝ってと言えるようになりました。


語りなどの分野にしてもそう。


本当は今日のような小さい子向けのお話会などでも、もう一芸、二芸あればいいなぁと思うのです。

例えば風船でさささっと動物を作っちゃうバルーンアートとか、手遊びなど子どもが喜びそうな「お話以外」の芸をもう少し磨くとか。


でもね、私にとっては語りそのものを磨く事が一番の目標なのだし、その他の事にそうそう時間を割いてもいられない。

それに、今から他の分野を一から学んでも、その道のプロの方レベルに近づくのは片手間では出来ないでしょ。


だったら、他の分野は助けてもらおう。

楽器が出来る友人に心地よく演奏してもらい、私に出来ない芸を持つ方とは「コラボ」の形で一緒にお話会をさせてもらえばいい。


私はこの分野はちょっと自信がある。

でもこっちはどうもダメなの。だから助けて、一緒にやってくれない?と言える。

・・私にとってはこれも大きな「甘え上手」なのです。

昔だったら絶対に、あれもこれも自分で出来るようになるって踏ん張っていたと思うので!


甘える事が出来、だからこそ反対に相手に甘えてもらう事も出来る。

これからはもっともっと甘え上手になりたいなぁと思います。


う~ん、どこまで出来るかしらん。


まずは次のお話会で、ピアノ担当の相方、麻本さんに言ってみようかな。

「今日ちょっとシンドイから、次のお話読んで~」って。

・・・これはただの仕事放棄ですね!失礼しました~!