『キャリー』 CARRIE 2013年・アメリカ
人間兵器の登場。
これはどうしたものか。どうしましょうか。
リメイクをオリジナルと比較してはいけない。
別物別物別物と、念仏のように唱えながら観よう。
なのに頻繁に、え!と声が出そうになって困惑からの、苦笑い。
確か、キャリーを観に来たのだ。
あまりにも想像と違うので、ドキドキが止まらない。
もはや、原作ともオリジナル映画とも違っちゃってる。
どうしてこうなっちゃったかと考えるに、キャスティングありきだからだろう。
何しろ、今回は主演が可愛いらしい。
そして、たくましい。
いじめられっ子の悲劇を描いて傑作なスティーヴン・キングの原作、衝動と暴走を描いて傑作なブライアン・デ・パルマ監督のオリジナル映画を、あえてのリメイク。
結果、ガールズ超能力学園ムービーとして完成。
・・・どうして?
クロエ・グレース・モレッツありきの企画なので、こうなったのだろう。
クロエ嬢は無論、可愛いのだけれども、小顔すぎて肩が力強く、最初からヤル気マンマン。
いじめられる理由が見えない。
新しいキャリーはこれでいいのか戸惑う正月。
黒髪のポーシャ・ダブルデイが、むしろ熱演。
学園スターのトミーを演じるアンセル・エルゴートが微妙メンな上に、まさかのラクロス選手設定。マイナーすぎる。
母親のジュリアン・ムーアに期待したのだけれど、もったいない使われ方。
キンバリー・ピアース監督はどうしたかったのか分からない。
アイドル映画であり、クロエ・グレース・モレッツを観る映画である。
なので、傑作と比較してはいけない。別物別物別物。
コレを機に、オリジナルの本物のキャリーに1人でも多く出会っていただけるのなら、リメイクの意味もあるというもの。
それだけが今、心の支え。
スクリーン
[関連作品]
ブライアン・デ・パルマ監督『キャリー』
クロエ・グレース・モレッツ 『キック・アス』『ヒューゴの不思議な発明』『モールス』
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