$世界映画博-キック・アス

2010年・アメリカ 


わくわくわくわく、と。
踊り出した胸が、最後まで止まらない。

音楽、鳴りっぱなし。
キャラクター、弾けっぱなし。
雑魚キャラまでもが、画面の中で踊りっぱなし。


何の能力もない高校生が、ペラッペラのヒーローコスプレだけに身を包んで、悪を倒しに出かけます。

無理無理無理無理。
そんなの無理。

だけど、出かける。
痛い目に遭う。
でも痛くない。
ちょっとした何かを身に付けたから。


父と子が、自警団作って、悪を倒しに出かけます。

準備万端。
体力十分。
機敏性、創意工夫、カッコよすぎる身のこなし。

連れ立って、出かける。
痛い目に遭う。
痛かったりもする。
でも、愛がある。根性がある。それで乗り切る心意気までも。


息子が、手の込んだコスチュームに身を包んで、ヤツらを倒しに出かけます。

金はある。
手配万端。
悪である。
けれど憎めないから困るのだ。


そんな映画だ。
楽しくないわけがない!

アメコミが一冊丸ごと、ホップしてジャンプしてクルックルと回転している。
アホアホ団とでも名付けた方がしっくりきそうな彼らなのに、カッコよい。

なんだこれは!なんですかこれは?

カラー刷りのアメコミ誌そのまま。
カラフルなページを捲るごとに、わくわくわくわく、と。
コミックを手にしている錯覚。
これはまさに実写化だ。


アーロン・ジョンソンの、純粋なバカさ加減がよい。
友達2人を含めたオタクぶり、弱々しいのに能天気。最高だ。

ニコラス・ケイジは長年に渡って、使われ方が間違っていると悶々としていたのだけれども、ようやくである。ようやくハマッた!気がする。
アホである。
あの振り切れたアホぶりがよい。

『フライトナイト/恐怖の夜』でも爪痕を残したクリストファー・ミンツ=プラッセは、21世紀のリック・モラニス。
あのダメさ、必死さは大変な武器。


何人ものなんちゃってヒーローが登場するこの映画、誰が主役かというと、ヒット・ガールだろう。そう決めてしまおう。よいですか?
演じたクロエ・グレース・モレッツの魅力が全編をジャックしている。
素晴らしすぎる。

しかもあのアクションの9割を自分でこなしたというのだ、11歳の少女が!
7ヶ月の特訓に耐えたというのだ、11歳の美少女が!
買い物さえも億劫になっている当方(大の大人)は見習わなければならない、その根性を。


ガイ・リッチー監督作品をプロデュースしてきたマシュー・ヴォーン監督。
本家が沈んでいる今、ゼヒとも応援したい。


あまりにも人間を殺傷するので、これはよいのか?と幾分オロオロしてしまうのだけれども、ギャングは殺してよい。という法則なのだろうと納得した。
こんなに殺しているのに楽しいのはナゼかというと、それはもうアメコミだから。

$世界映画博-ヒット・ガール

と、納得してしまえば、こんなにニヤけられるのですね。



『キック・アス』 KICK-ASS

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