この記事は、最愛の娘きららの、
僧帽弁閉鎖不全症の手術(僧帽弁修復術)の記録です。
初めてお読みになる方は、
「きららのキセキ① ~異変~」からお読み下さい。
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3月3日(火)
JASMINEどうぶつ循環器病センターでは、
毎週月曜日に2件、火曜日に1件、手術が行われます。
きららの手術は火曜日の午前中に執り行われる為、
当日の朝、7時半に病院に着くよう自宅を出発しました。
もちろんアリスも一緒です。
きららには特別何も説明していませんでしたが、
きっとわかっていたと思います。
行きの車の中では、最初はちょっと不安そうだったけど、
これまでの数回の移動の中では比較的落ち着いていてくれたので、
私の膝の上で、背中をさすってヒーリングしながらの移動でした。
ほぼ時間通りに病院へ着き、まずは術前の血液検査とレントゲン。
検査の結果が出るまで、きららは一度私達のところに戻ってきました。
8時50分頃に血液検査の結果が出て、
この時初めて上地先生とお会いしたのですが、一目見た瞬間、
この先生なら安心してきららをお任せ出来る!!と思えました。
後でパパと話したら、パパも同じ気持ちだったようです。
第一印象って、やっぱり大事です。
先生にきららを託し、私たちは待合室へ。
きららは引き続き不安そうな表情はしていたけれど、
でも、いつも検査に預ける時のようにピーピー泣くことはなく、
どこか覚悟を決めたような表情でもあり…
その顔を見たら私もこみ上げてくるものがあったけれど、グッと耐え、
「きらら、ママ達待ってるから頑張って来てね」と伝えました。
(でも待合室に戻ったら泣いちゃった)
手術の流れは、9時半くらいから麻酔をかけはじめ、毛を剃り、
準備が整ったところで手術開始。
予定では、手術そのものは12時半くらいには終わり、
その後2~3時間かけてゆっくり麻酔から覚醒させていく、
とのことでした。
きららが頑張っているのを待っている間、
まず、アリスに朝ご飯をあげました。
その後、パパは持参したPCでお仕事、私は読書、
アリスはパパとママを行ったり来たりして過ごしました。
そして10時40分頃、
私とパパは朝昼兼用で早めにランチを食べることにして、
受付の方に教えて頂いた店内ワンコOKのお店へ。
こういう時、
心配で食事が喉を通らない飼い主さんもいると思いますが、
我が家は2人とも、腹が減っては戦が出来ぬタイプ。
アリスが一緒だったので余計に、
私達がしっかりしなくては、という思いが強く働いていたと思います。
本当にアリスに救われました。
お姉ちゃんがいないので、パパママを独占できて嬉しいハズなのに、
アリたんもこの日はどこか神妙そうで、淋しそうで、いつもと様子が違ってました。
ちゃんとわかってるんだよね。
手術が終わるのは12時半くらいと伺っていたので、
12時20分くらいに病院に戻ったところ、受付の方に、
「きららちゃん、もう手術は終わって、後の処置をしているところです」
と教えて頂き・・・ とりあえずホッ。
ほどなく上地先生が出てきて、
私たちを、診察室の奥へ誘導して下さいました。
奥に入るとガラス張りの手術室がありました。
きららの姿は確認できませんでしたが、まだ手術台の上で、
他の先生や看護師さんに囲まれていました。
手術室のガラス張り手前上部にはモニターが設置されていて、
私たちはそのモニターが見える位置で説明を受けました。
まず、手術は予定より少し早く終わったこと。
続いて、
モニターに表示されている数値(血圧、心拍数、体温等)の説明と、
今はどんな状態で、どんな処置をしているのか、この後についてのお話。
手術は体温を28度にまで下げてから行うそうで、
今は体温を上げるために体を温めているところ、
現時点で体温は35度程度にまで上がってきているとのこと。
麻酔からの覚醒は、
当初の予定15時半より1時間程度早くなりそう。
大きな山は1つ超えた。
後は「覚醒」の山と、今夜の管理。
24時間以内は不整脈が出やすい。
最後に、手術は上手く行き、
血液の逆流は糸ほどの細い線1本程度であることを伝えられ、
パパと二人、顔を見合わせて大きくため息をつき、
「良かったぁ~~~」と口をそろえて安堵しました。
麻酔からの覚醒まで、私たちは再び待合室で待機。
まだまだ手放しで喜べる段階ではありませんでしたが、
とりあえず一番大きな壁は乗り越えられたということで、
さっきまでより少し楽な気持ちで待つことが出来ました。
15時半頃、看護師さんが出てきて、
覚醒は順調だが、体温が36.4度とまだ少し低い。
37度くらいになったら覚醒させるので、
もう少し待って欲しいという説明を受けました。
そして16時20分前後にようやく面会。
ICUの酸素室に横たわっているきららは、
目がまだうつろで、舌が出ていて、呼吸による体の動きが激しくて、
パパも私もちょっとビビる・・・
でも、先生によると、術後にこうなる子は多いらしく、
明日には落ち着くとのこと。
そう言われても、本当に大丈夫なのかと心配になるほど、
想像していた以上にその姿は痛々しく、正直ショックを受けました。
ですが、その姿、大きな傷跡は、
きららがそれだけ大変な手術を頑張ってくれたという証拠なので、
パパと私はその姿をちゃんと見届ける義務がある…
しっかりと二人の目に焼き付けました。
明日は流動食で、経口食は明後日から。
明日は一時的に肝臓・腎臓・膵臓の数値が悪くなる可能性があり、
3日目の様子次第では治療方針が変わる可能性がある。
順調なら退院は土曜日か月曜日。
(日曜は休診日なので退院の手続きができない)
先生に、手術後の夜も1つの大きな山だと説明されましたが、
きららのいるICUと医局は隣り合わせで、
医局には仮眠用のベッドが置いてあるのが見え…
先生達が夜もこんなに近くで待機してくれる様子が浮かび、
安心感が得られました。
きららとの数分の面会を終えて、家路へ。。。
朝早かったことと、緊張が緩んだことで、
パパさんどっと疲れが出たらしく…
途中の高速のSAでしばし仮眠。
私は逆に、アドレナリンが出たのか、
本当は疲れているはずなのに、目がランランで(苦笑)
パパさん仮眠タイムを使い、手術のことを事前に知っていたお友達に、
きららが頑張ってくれたことを報告をしたりして過ごしました。
⑧に続く。