カラスと私達 | 横浜きぬた歯科院長ブログ

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先日、診療中に受付の一人があわてて当医院の勤務医に何かを報告していました。彼は、それは院長に言ってください、と冷たく言い放っていました。それを目にした私は、その二人に割って、どうしたの?と理由を聞きました。すると受付からの報告は衝撃的なものでした。

(おそらく電柱に止まっていただろうカラスが感電したらしく病院の入り口の前で痙攣を起こし横たわっています。どうしたらいいでしょう・・・)・・と・・・

初めに報告を受けた勤務医は、その時、自分の患者さんがいないにもかかわらず、忙しそうな振りをしてその場から逃げようとしていました。

私は強制的に彼を同行し直ぐに一緒に見に行きました。

私と彼が見た光景は予想以上のものでした。

入り口の前に横たわっているカラスは誰が見ても感電したであろう痙攣を起こしていました。

同行した歯科医師は私に、どうじまじょうーとカラスのように手を痙攣させていました。カラスが大嫌いの私も彼に、どうじょう!と・・・そのぐらい気持ちの悪い光景でした。

するとそこに会計を終えた患者さんが現れました。その患者さんは私達二人に、ほうきの様なものが二つあれば挟んで移動できるのでは?と提案してきました。直ぐに私は側にあった塵取りを二つ持ってきて一つを勤務医に渡しました。勤務医は塵取りを持ちながらまだ手を痙攣させていました。その時カラスを囲んで私を含め三人の男性が目を見合わせました。誰も口に出さなかったのですが誰がこの中で一番年下なのか・・?みたいな状態になりました。するとその患者さんは、俺がやりましょうか?・・・と・・・私と勤務医はすぐさま持っていた塵取りを患者さんに、お願いします!と、渡しました。その様はまるでダチョウ倶楽部のようでした。

その患者さんは何度か軽く、その塵取りで痙攣しているカラスを叩き意識の回復を図りました。

その上で駄目だと判断し塵取りにカラスを収めました。その後、これをどこに移動したらいいでしょう・・・と、彼の行動に感激していた私にその塵取りを渡してきました。私は、あなたの次に若いのは、もうひとりの歯科医師の方なんですけど・・・と思いながらその塵取りを受け取るとカラスの重さと痙攣を初めて実感しとても持っていられないと判断し直ぐにその塵取りを勤務医に渡してしまいました。

受け取った歯科医師はカラスの痙攣なのか自分の痙攣なのか、ともかく痙攣しながらそれを持って側にある土手の草むらにカラスを置き走って逃げて着ました。

その後、私と彼は着ているものを全て着替えて体を清めてから診療に戻りました。

帰りに私はミーティングを開きスタッフ全員の前で言いました。

人と人とのトラブルなら院長に相談するべきだけど動物関係での問題は入社年数の少ない歯科医師に相談すべきだと。一緒にカラスに対峙した歯科医師には特に俺とお前とどっちが上か分かっているよな!と強く言っておきました。

 

ところで、土手に投げ捨てたカラスはその後回復し飛び立って行ったそうです。