「ある家族の会話」ナタリア・ギンズブルグ著・・・★★★
イタリアを代表する女流作家の自伝的小説。舞台は北イタリア、迫りくるファシズムの嵐にほんろうされる、心優しくも知的で自由な雰囲気にあふれた家族の姿が、末娘の素直な目を通してみずみずしく描かれる。イタリア現代史の最も悲惨で最も魅力的な一時期を乗りこえて生きてきたある家族の物語。
引き続き、海外長編小説ベスト100から、71位の作品。
著者はイタリア女性作家。(1916-1991)
訳者の須賀敦子は「はじめて読んだときの感動を私はいまも忘れない」とあとがきで綴っているが。。。
う~ん、これに感動する人って、そんじょそこらにはたぶん居ないと思うな~。。。!(´Д`;)
物語は戦前~戦後のイタリアの主人公家族とその周辺を描いた私小説。
家族構成は、厳格で何でもかんでも気に食わず「このロバめ!」と四六時中怒鳴っている大学教授の父と楽天家の母、姉と3人の兄、そして末娘の主人公。
いつになったら感動する逸話が出てくるのだろうかと期待しながら我慢し読んだ、が、読めども読めども、日常的会話と描写がひたすら続く。
中盤あたりで家族が反ファシズムで逮捕されたり、ユダヤ人狩りのエピソードが出てくるもあっけなく通過。
嗚呼。。。( ̄_ ̄ i)
簡潔な文体や訳が良いとかっていう評価もありますが、誰でも書けそうな気がする。
勿論、イタリア語は訳せませんがね。。。(・・;)
私には平坦な作品でした。
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