510冊目 ファイト・クラブ/チャック・バラニューク | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「ファイト・クラブ」チャック・バラニューク著・・・★★★☆

平凡な会社員だったぼくは、タイラーという奇妙な男と出会う。意気投合したぼくらは過激な悪戯を繰り返し、ストリートファイトの愛好会ファイト・クラブを創設したのをきっかけに果てしなくエスカレートする暴力の渦に巻き込まれていった…。期待の新鋭が現代のヴァイオレンスを描く衝撃のデビュー作。


最近、本選びに結構迷ってしまい、図書館の中をあっちへ行ったりこっちへ行ったりと、気づくと1時間位あっという間に経ってたりする。

普通はランキングや各種書評などを頼りに選ぶ訳だが、今回は何ら手掛かりも無く、目に付いた本をエイヤッ!と選んでみた、が。。。(゚Ω゚;)

なんじゃーこりゃ!

ぶっ飛んでる!

前の本「ある家族の会話」との格差は月とスッポン。


著者は1962年生まれのアメリカ人作家で、本書はデビュー作(1996年)でブラッド・ピット主演により映画化された。

作風はバイオレンス+パルプ・フィクション+幻想+不条理。

ファイト・クラブは1対1で殴り合いの喧嘩をする地下組織的なグループとして結成されたが、その組織が徐々にエスカレートし、ビルの爆破などテロ行為を画策しはじめる。


最後にオチが分かる仕掛けだが、時間軸をバラバラにしてシャッフルした構成と、所々に出てくる意味不明な幻覚的描写や文体が読み手を翻弄する。

テーマは現代アメリカの病巣を描いている様な感じ。


暴力的な描写だけでなく、錠の壊し方や爆弾の製造方法(本当か分かりませんが)なんかが仔細に書かれているんで、社会的賛否や好き嫌いが分かれそうな作品である。


ファイト・クラブ (ハヤカワ文庫NV)/チャック パラニューク

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