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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、私たちが、自分自身の真の姿に気づくというのは、なかなか難しいものです。
多くの人たちが、自分が演じている欺瞞の姿を、自分のありのままの姿だと思い込んでいます。
たとえば、昨日の例で言えば、
「私、失敗しないので」
と公然と言えるということは、
「自分が失敗するなんて思いもしていないので、自分は、失敗することなど全然気にしていない人間だ」
と、自分のことを勘違いするかもしれません。
しかし、本当に心の底から失敗などしないと思っているのだとしたら、そもそも失敗という言葉自体がその人の口から出てくることはないでしょう。
なぜなら、失敗などするとは思ってもいないからです。
ものごとをやる前から「失敗」という言葉が口から出てくるということは、
その人は、
失敗するということを大いに気にしているのであり、
失敗するのを大いに恐れているのである、
というのが、真の姿だと言えるでしょう。
そこで、失敗に対する恐怖を誤魔化すために、「私、失敗しないので」と言っているのだと言えます。
また、他人を非難したり悪口を言ったりしている人は、
自分は、
その相手の人のことが「嫌い」なのだ、
というのが自分のありのままの姿だと勘違いしています。
しかし、本当は、その相手の人のことに恐怖を感じているのです。
つまり、その相手の人と一緒にいると、何らかの劣等を感じてしまうのです。
そこで、「嫌い」という感情を利用して、その相手の人との接触を避けようとしているのであり、その人の悪口を言うことによって、自らの劣等感の穴埋めをしようとしているのです。
従って、相手の人に対して何らかの劣等を感じているというのが、その人の真の姿なのです。
それゆえ、その相手の人の悪口を言っていても、問題は解決しないのです。
自らの劣等感を補償する他の方法を見つけない限り、悪口をずっと言い続けなければならなくなるのです。
私たちは、自らの劣等感を誤魔化そうとする欺瞞の姿を、自分のありのままの姿だと勘違いしているために、その解決策を間違っている場合が多いのです。
自分の真の姿に出会うためには、自らの欺瞞を見抜く術を手に入れることが必要なのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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