今日の言葉は、誠実(せいじつ)です。
人の心は、敏感に揺れ動きます。誰に対しても誠実(せいじつ)さを求めるとともに、誰に対しても誠実でありたいと思うのが、正常な人の心の働きです。私が誰かに感謝の言葉を述べようとするとき、自分は如何ほどに誠実な時間を過ごしているのか、周囲の方々から、如何に誠実に接していただいているのか、感謝の心を述べることになるでしょう。東日本大震災以来言われ続けてきた”絆”という言葉も、その底辺には大勢の人たちの誠実な心情が流れています。
さて、誠実(せいじつ)という言葉です。誠(せい)とは、言と成の組み合わせ。ここから、意味を類推するに、言葉を成す。言葉にしたことを形にする、そんなニュアンスがあるでしょうか。その意味をみると、言葉や行いにつくりごとがない、真実の心などとなります。実(じつ)は、中身が備わる、草木の実、まごころ、まこと、ほんとう等の意味があります。誠実(せいじつ)とは、心の奥底からの真心を意味するようです。
皆さんの生活や人生の中に、誠実(せいじつ)という言葉がライフスタイルとして当てはまる人はいますでしょうか。勿論、私も、こんな立派な言葉が当てはまるような人生を送っている訳ではありませんが、少なくとも、そうありたいと願いつつ、毎日、毎朝、仏壇に手を合わせ今日一日、誠実に生きようと誓っています。皆さんも、この言葉に限らず、何か自分の人生や生活の中で、一つの柱を持ちながら生きる。そんな試みをしてみたら如何でしょうか。