独善(どくぜん) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

勇者惡
 今日の言葉は、独善(どくぜん)です。

 最近の、日中政府、日韓政府、双方のやりとりを見ているとお互いに独善(どくぜん)が過ぎる気がします。日本側からみれば、中国、韓国の言い分は、余りにも自国に都合の良いことばかりをつまみ食いして、日本を悪者に仕立てることで、国民の不満の矛先を外に向けようとしている。一方、日本も、両国との関係を考えるときのトゲは何なのか、冷静に考えてみる必要がありますね。先ず、靖国問題。そもそも先の大戦で数十万人の犠牲となったのはほとんどが一般の日本国民です。戦没者を弔うといった場合、それに最も相応しいのは、靖国神社ではなく、千鳥が淵の戦没者墓苑であるし、もしそうでなければ、国立の追悼施設の建設での対応がベスト・・なのに、大日本帝国の亡霊に踊らされているかのように、また、中国・韓国に日本批判の材料を提供するが如く、折々に、国会議員がこぞって靖国参拝をしている。日本にとって何も良いことはない。また、領土問題。これは難しいが、現実問題として、どう対応するか。実効支配している国が、我が領土と主張する中での対応は、厳しい。ただ、歴史的な事実をしっかりと調査・整備し、世界各国に発信し続けて正当性を訴え続ける、これしかないでしょう。

 さて、独善(どくぜん)です。独(どく)とは、相手が無い、独り者、老いて子の無い者等の意味です。善(ぜん)とは、正しい、道徳にかなった、立派な、優れた等の意味となります。独善(どくぜん)とは、周囲とは相当な距離感を覚えながらも自己の正当性を主張している様が浮かんできます。

地球日本(本州中心
 私達は、独善ではいけないと思います。人間の価値観、国の価値観、これらは歴史の流れや、時代背景の中で、如何様にも変えられる。言葉を変えれば、唯一無二の善などは、この人間社会ではありえないという事です。そういったことを踏まえると、過去から引きずられた偏向した考えを主張し続けることは、今の時代の生きる人々と相互理解を深めることは不可能。国際関係も同様ではないでしょうか。