警戒(けいかい) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、警戒(けいかい)です。

 今朝11時半頃、千葉県の南部で震度4の地震がありました。私は東京にいましたが、上から下にドスンと来るような縦揺れの地震で、思わず、またか!と思ってしまいました。警戒怠りなくといっても、天変地異は忘れた頃にやってきます。広大な観光地を抱えて、これまで噴火を巡る議論はタブー視されてきた「富士山」についても、東日本大震災の大きな被害を背景とする危機感の高まりの中で、とりわけ静岡県は南海トラフ沿いの巨大地震と連動して噴火が起きる「複合災害」を警戒(けいかい)した対策に着手したと聞きます

 さて、警戒(けいかい)です。警(けい)とは、非常を告げて注意する、用心させる、非常事態に備える、備え、すばやい、知恵の働きがすぐれているetc.の意味となります。また、戒(かい)は、物事の起こる前に用心する、悪いことが起こらないように注意する、戒めるetc.の意味となります。警戒(けいかい)とは、あらかじめ警鐘をならし、それへの備えを怠らないようにすることです。
 
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 東日本大震災、そしてそれに伴う福島原発の事故が、天災といわれる一方、それぞれの事故が想定されたレポート、すなわち警戒を呼びかける専門家の意見書などが事前に出されていたにも拘わらず、想定外であるということで無視され、せっかくの警鐘が生かされなかった。即ち、想定外の天災であったと同時に、一方では、起こりうることを前提とした警鐘を活かしきれなかった人災でもあるといわれる所以です。この地球上には、想定外の出来事はありえない。地球の何万年かの歴史の中で滅びたもの、生き延びたもの、滅びや生存は想定のうちだったのです。警戒怠りなくです。