客観(きゃっかん) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

ホンギ忍
 今日は、客観(きゃっかん)という言葉です。

 よく、人の振り見て我が身を直せ・・といいます。人は、自分の事を、なかなか客観(きゃっかん)的に見つめ直すことができないものです。私にも同様の事が言えるのかもしれません。また、私の周囲にも他人に迷惑をかけていることを自覚できず、人の失敗や欠点を厳しく問い詰める人が、いないではありません。ただ、人間は、成長とともに良くも悪しくも成長していくものですので、自覚ができない、自分を客観視できない大人に成長してしまった人には、それを軌道修正することは極めて難しい事になっているのではないかと感じます。バランスのとれた人間性を身につけるのはとても大変な事だということです。

 さて、客観(きゃっかん)です。客(きゃく)の意味は、たずねて来る人、旅人、既に過ぎ去ったことを表す語、etc.です。また、観(かん)とは、よく観る、心中に思い浮かべる、本質を悟る、有様、人に見せる、示すetc.の意味があります。客観(きゃっかん)とは、誰が見ても最もだと思われるような立場、即ち、自分中心の考えを捨てて物事を考える事でしょう。

バス停やじるし
 人の振り見て我が身を直そう。人には、謙虚さが必要です。俺が、俺が、の性格が身についてしまった人は、一度立ち止まる必要があります。成長してしまったあとは、その性格を軌道修正するのは難しいと書きましたが、その本人が、そういう行動を繰る返すことで、その反動が自分に戻ってきたとき、どれだけそれを謙虚に受け止めることができるか・・そういうことかもしれません。難しいかもしれませんが、もしかしたら、その人の心の中に起きるかもしれない化学変化みたいなもので、軌道修正できる可能性も残っているのかも・・。