「現時点では未婚ですが、今後結婚の予定があるので不妊の検査をしておいた方が良いでしょうか?」
この様な質問を受ける事があります。
以前の記事
でも書きましたが、以下のような事実がある限り早めに検査をして損になる事は無いかと思います。
①生殖機能は年齢とともに低下する
35歳から生殖機能はどんどん低下して妊娠しにくくなります。また妊娠しても流産しやすくなります。
②卵巣年齢は実年齢とは異なる
これはほとんどの若い人が知らない事実だと思いますが、卵巣年齢と実年齢は異なります。例え20代だとしても、卵巣年齢は40代と言う方もいます。
「若いからまだまだ大丈夫」と言う事には決してなりません。
③7~8カップルに1カップルは不妊症
20代から40代の方の実に15%程度が不妊となっています。この事実も余り知られていません。これほど多い罹患率なので、一般の人間ドックと同様に、たとえ健康でも不妊ドック(検診)を受ける意味はあります。
④不妊の原因の約半数は男性
これも余り知られていない事ですが、不妊の原因の約4割は男性です。
将来的に子供が欲しいと考えている場合には、男性の方にもぜひ精液検査をして頂きたいと思います。
⑤健康と不妊は別の話
普段健康だと自分は不妊ではないと考えている人もいます。これは全く正しくない考えです。例え人間ドックで異常無しだとしても卵巣機能、卵管機能、精液検査は別問題です。
その施設のポリシーにもよりますが、検査自体は決して結婚している人のみに行うものではないと思います。
未婚だと不妊専門のクリニックには行きにくい場所ではあるかと思いますが、一度検査を受けておく事は有意義だと思います。
(尚、ブライダルチェックは性行為感染症に重きを置いている所が多いため、少し検査内容が異なります)
将来的に子供を欲しいと考えている場合は、今後の人生設計を考える上で、早めに検査だけでも受けておく事をお勧めします。