「何度も胚盤胞ができるのにどうして妊娠しないのでしょうか?」
「良好胚を何度も移植してもどうして着床しないのでしょうか?」
この様な質問を受けます。
この様な場合、胚は問題無くて、それ以外の部分に問題がある事が疑われます。
つまり「着床障害という病態」が疑われます。
着床障害に関する詳細は以前の記事「着床障害 」を参考にしてい下さい。
この様な場合は胚移植を一旦ストップして、まず最初に着床しない原因をきちんと診断する必要があります。
子宮鏡検査 、卵管造影検査 、ホルモン検査 、超音波検査 等を詳細に行い、再度評価をし直します。
着床障害の主な原因としては
①子宮因子、
②卵管因子、
③内分泌因子があります。
子宮に原因がある子宮因子の場合は手術でほとんどのケースは治療する事が可能です。
代表的な卵管因子である卵管水腫 も腹腔鏡で治療する事が可能です。
(高温期に水っぽいおりものが多い場合は卵管水腫を念頭に置きます)
内分泌に異常がある場合も治療する事が可能です。
このようにきちんと診断をつけて、適切な治療をする事で、着床障害はクリアする事が出来るようになります。
(なお着床率向上の工夫はこちら にまとめてありますので良ければ参考にして下さい)