漢方と漢方薬の正しい意味
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漢方とは? 漢方薬とは?

 

このブログでは延々と各種の辞書類で「漢方」と「漢方薬」の意味をつぶさに調べつくして検討する予定でいたが、手元にある辞書類の膨大さに途中からウンザリしてしまってそのままになって辞書を開くのもイヤになってしまった。

 

 

これまで調べただけでも十分に結論づけられるし、投稿者自身が漢方専門薬局を経営する身であってみれば、なお更、これらの正しい意味内容をプロの端くれとして体感し、知り尽くしている部分もあるので、そろそろ結論付けて書いておくべきだろう。その結論は以下の通り。

 

漢方と漢方薬漢方とは中国から伝来した医術や薬術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬(治療薬)である。

 

 

漢方薬は胡散臭いといわれるが・・・

 何も分かっちゃいない連中にしばしば聞かされることは、「漢方なんて何だかウサンクサイんだよね~~」という言葉。

 ネットサーフィンしていると、意外に若造のブログ類にチラちら聞かれる言葉だが、世の政治家と同レベルに胡散臭く思われているらしい(笑)

 政治家の二枚舌は有名だが、漢方薬も適切に使用しないと、一向に効き目がない。風邪に葛根湯という話し自体が殆んど錯誤に近い話だが、それが巷では常識化されているから、漢方薬を胡散臭く思う人がいても仕方がないことだろう。


 といって、今更ここで漢方と漢方薬がいかに優れたものかを宣伝するつもりはない。胡散臭いと思う人は、漢方薬を避ければよいのだ。ただ、その前に真の漢方と漢方薬の意味について、このブログの半分でも読んでおくことだ。


 どうせ多くの人が、いまだに漢方薬を健康食品と同類に見ているから、まともな会話にならないという現実があるのだから。

 例の大手ポータルサイトでさえ、いまだに「健康食品>漢方薬」という非常識な分類をしたまま、恬として恥じないのだから、いかに世の中の常識が間違いだらけか、ということが分かろうというものだ。


 参考文献:非常識な「常識」を覆す

健康食品の朝鮮人参を飲み続けながら体中が痒いのは本当に良い反応なのか?

 タイトルの「健康食品の朝鮮人参を飲み続けながら体中が痒いのは本当に良い反応なのか?」に対する応えは、トンデモナイ! 朝鮮人参による温めすぎによる弊害で生じた痒みであるから、一種の誤まった使用によるものである。


 《素問・至真要大論》に言う「諸々の痛痒瘡は、皆心に属す」であり、心は火を主(つかさど)るのだから、激しい痒みは火熱の証に属しており、朝鮮人参やニンニク健康食品などの過剰摂取による激しい瘙痒は、現代日本社会では日常茶飯事のように生じている。


 実は先ほど、現実にあった御相談で、当方の薬局が混雑している折に・・・・・・・


 不妊症治療目的で某所で相談したところ、某社の健康食品の高麗人参を奨められて二年間に亘って使用し続けているが、体中が痒くてしようがない。痒みのことを訴えると、体内の毒素が出るのだから痒みくらいは出ても当然だと言われ、子宮を温めるには必要なことだとも言われたという。


 応対に出た女性薬剤師が、シロウトが素人に奨めるようなことをするからそのような間違った販売を行うのだと、的確ズバリのことを述べると、それ以上の御相談をされることもなく、去って行かれた。


 朝鮮人参やニンニク健康食品の乱用により、痒いことがいかにも良いことのように詭弁を弄する販売手法に乗せられているおめでたい国民が、相変わらず多いということなのか?


 そもそも朝鮮人参が各社の製品によっては健康食品であったり医薬品であったりと紛らわしい国内事情に困惑させられる部分があるが、朝鮮人参自体の歴史的な効能は、峻補の薬物であり、要約して言えばもっぱらエネルギー的な栄養を補う作用ばかりがあって、体内の老廃物や過剰な毒素を排除する作用はまったく全然、皆無である!

 上記の素人営業者が高麗人参によって体内の毒素を追い出している、などという理屈は詭弁も詭弁、中医学的には錯誤の何ものでもないのである。

漢方薬を調合するには何か資格が要るのですかという意味不明な質問の電話

 午後の遠方の常連さんのための荷造りに忙しい時間帯にかかった若い男性からの奇妙奇天烈な電話。
 「友人が漢方薬に詳しいんですけど、漢方薬を調合するには何か資格が要るのですか?」というまったく意味不明なお問合せの電話である。
 個人が自分の為に原料を調達して調合するのは自由だが、それを商売としてやるとなったら薬剤師の免許がなければ、即、薬事法違反でっせ~~、後ろに手が回り万年、と答えれば、えっ!免許が要るんですか?と素っ頓狂な声。

そもそも、友人が漢方に,詳しいなどと、他人事みたいに質問してくるのはきまってウソで、本人自身の問題を友人の代理で訊くような素振りを見せる常套手段に過ぎない。
薬剤師の免許がいりまっせ~~~という意味が分からないようだから、国家試験ですよ~~~、国家試験。

 このクソ忙しい時間帯に「友人が漢方薬に詳しいんですけど、漢方薬を調合するには何か資格が要るのですか?」という質問自体が本人のことに決まっているが、どれだけ漢方薬に詳しいというのだろうか?
 薬剤師という言葉自体が理解できないような奇妙奇天烈な電話を終わって気がついたことに、またまた漢方薬を健康食品と勘違いしてるんじゃないのかいなっ!?と思ったことであった。

H19/03/01/の追記:この記事を書いて後、ほどなくして東京都内の漢方薬局で、薬剤師不在のまま漢方薬の調剤を続けていた無資格の経営者が逮捕される事件が起こった。
 いくら「友人が漢方薬に詳し」くとも、薬剤師でもない無資格の人間が営業として行うと後ろに手が回るという典型的な例証である。

漢方薬は煎じ薬が一番よいという誤解!

 たとえば眼科系疾患に有効な杞菊地黄丸、あるいはその基本方剤である六味丸などは、わざわざ丸薬と名づけられている如く、煎じ薬としたものよりも、各生薬粉末を混合して丸剤に製したもののほうが、効果的なように思われる。


 エキス剤と粉末薬を比較した場合は、なおさらそのように思われる。


 実際にエキス製剤のものと、純粋に粉末生薬を混合して丸剤に製したものを、同一人物で比較実験した場合は、歴然とした効果の違いが感じられた。


 安中散という胃薬で有名な漢方処方などでは、煎じ薬と原料生薬粉末を混合して製したものの効能比較では、かなり歴然とした差が出る場合が多い。

 もちろん、処方名で指摘されている通り、粉末薬の方が優れている。但し、薬用量が余りに少ない市販品の場合では、二分の一濃度のエキス散(煎じたものをエキスにしたもの)の方が、はるかに有効であった。


 桂枝茯苓丸などは、長期服用の場合は、煎じ薬よりも慢性疾患を改善する上で、様々な面で合理的であり、効果も安定している。

 

 その他にも当帰芍薬散や四逆散・八味丸、平胃散、参苓白朮散、乾姜人参半夏丸など、本来、煎じ薬とすべきでない方剤意外に多い。

 とりわけ、牛黄や麝香のような高貴薬などは、煎じる意味がほとんど皆無であり、原料生薬をそのまま粉末などに製して服用するのが常識である。


 つまり、漢方薬は煎じ薬が一番だというのは、大きな誤解に等しいということである。

ネット上で漢方処方の解説を参考にしようと調べると、何と!お誘い販売サイトばかり!

 今更ながら驚かされたのは、久しぶりに、ある漢方処方の一般的な解説を見てみようと検索してみたら、医薬品である漢方薬のネット上でのお誘い販売のサイトばかりが検出される。

 見なけりゃよかったと思っても、もう遅かった。


 医薬品のなかでも、体質と症状によって使い分ける相当高度な知識がないと使用できないはずの漢方薬でも、このような形態で販売されているのか、とあらためて驚かされた。


 先日も、小生の経営する漢方薬局に県の薬務課の先生方お二人が査察に来られ、医薬品のネット販売(具体的な漢方薬類を陳列・掲載したお誘い販売)について、強い関心を示されていたが、こういうことだったのかと得心した。


 ちょっと調べ物をネッとで検索というのは、とても便利で重宝ではあるが、人体に強い影響をもたらす医薬品までもがネット販売の対象とし検索されてしまうことに、些か不気味なものを感じたのだが、ネッとを利用させてもらいながら、あまり本音を言ってはいけないのかもしれない。


 でも、ちょっと危険を感じないわけにはね~~~と思うのであった。

成川一郎氏の「漢方製剤の偽装」を読んで感じたこと

 建築業界の耐震強度偽装問題になぞらえて「漢方製剤の偽装」という本の題名であるらしい。

 市販される各種漢方薬のエキス製剤や医療用漢方製剤の偽装問題、すなわち煎薬に比して、一日量があまりにも少なすぎて効力に疑問のある製剤が多いという問題のお話。

 

 このことには誰も気付いてなかったということだが、小生のような三十五年近い古株?にとっては、まったく常識的なことであって、今更何を、という感無きにしも非ず。

 

 葛根湯の力価ばかりを云々しても、はたして葛根湯がそれほど風邪に効きますかね~~?と、そちらの方に疑問を呈したほどだ。

 

 確かに漢方製剤の品質問題をこれほど徹底的に研究された成川氏には頭が下がり、この分野ではとても貴重な資料となっていることと思われる。

 

 それだけに成川氏に、もっと注目して欲しいものが、日本漢方で使用される生薬の錯誤問題である。このためにどれだけ漢方処方の効力を低下せしめているか、ということにも目を向けて欲しいということだ。

 

 生姜と乾姜と煨姜(わいきょう)モドキの錯誤問題。

 

 漢防已と清風藤の混同問題。

 

 桂皮と桂枝の錯誤問題。

 

 人参と党参と竹節人参の問題。

 

 蒼朮と白朮の錯誤問題。

 

 浜防風と漢防風の混用問題。

 

 これらを正しく使用するか、あるいはこれまで通り錯誤したままの漢方製剤が引き続き作られるとしたら、こちらのほうこそ重大問題であり、偽装問題以上の大きな問題が含まれているような気がしてならないのだが、どうだろう。

 

 ひるがえって、漢方製剤の優劣は各メーカー間でも、各方剤毎に異なり、また重要なことはエキス配合量が二分の一だからといっても、満量配合の製剤よりも効力が遙かに優れた製剤も多い事実をご存知だろうか?(猪苓湯などで顕著!)

 

 たとえば、これは既に十年くらい前に「和漢薬」誌などにも発表したことだが、顔面に生じた慢性の皮膚疾患に、医師の出された医療用のツムラ猪苓湯とツムラ茵蔯五苓散の配合で全く無効であったものが、市販されているエキス量二分の一の猪苓湯とエキスと粉末が混合された茵蔯五苓散の併用によって比較的速やかな効果を示した例など、患者さん御本人と、主治医に薬剤師2名によって、何度も確認したものである。

 

 さらに最近しばしば遭遇することだが、複数の女性が医療用のツムラ猪苓湯エキスを出され、小生から見ても適切な投与であると思われるのに、一向に効かないからもっといい漢方薬が欲しいという要求に、濃度は二分の一だが効力の点では長年信頼している某メーカーの猪苓湯エキス製剤を試してもらったところ、速やかな効果を得ている事実をどう解釈すべきだろうか?

 

 濃いければ良いという問題でもなく、配合生薬の品質問題にも大きく左右されることを忘れてはならないと思うのである。

 

 

 以上、様々なことを考えさせてくれる優れた書籍だけに、絶賛するだけに終わらずに、近接する諸問題にも敷衍させてもらった。

 

関連ブログ:間違いだらけの漢方と漢方薬

最も警戒を要する漢方薬(医薬品)の指名買い

 漢方専門薬局を経営していて、最も警戒を要するのは指名買い客である。常連さんの場合は、しっかりと適切な漢方処方をアドバイスした上での補充であるから問題とはならず、また、初めて訪れて特定の処方を指名された場合でも、すでにこれまで他所で買って問題なく経過して、所期の目的をある程度達しつつある場合も問題ない。


 問題なのは、ネットや人に聞いて選択した処方を試して見ようという安易な気持ちから指名買いされる場合に問題が生じやすい。


 唐突にこのようなことを本ブログに書くのも、医薬品である漢方薬を健康食品と同類に思い込んで、安易な素人療法を行われるお気楽な人々が後を絶たないからである。


 といっても、当方の薬局では地元では頑固爺で通っているから、安易な指名客は近年稀であったが、昨今立て続けに、冠心二号方加減方製剤を指名する客が複数連続した。珍しいこともあるものだ。


 そこで、これらの指名客には、いつもの通り、根掘り葉掘り、これまでに服用した経験はあるのか、服用して問題はなかったのか、何の目的で服用するのか等、うるさがられるぐらいに確かめて、いずれも既に服用経験があり、何の問題も生じておらず、目的も理に適っているので、シブシブ販売した(笑)。


 こうやって、まれにある指名買の客には、根掘り葉掘り確認作業を行うのであるが、一番困るのが、薬局内が混雑している最中の指名客の来訪である。


 当方の薬局では漢方薬を指名されるからには、すでに当方の薬剤師と親しく相談の上で決めた漢方製剤を補充にみえたものと確信しているから、スタッフもそのつもりでお名前を聞いてメモリ、きっと他のスタッフ(スタッフはすべて薬剤師)と相談して決めた方剤の補充だろうと思い込んでいる。


 ところが、閉店後にお互いに確かめ合うと、初めての来訪者で指名買いであったことが判明すると、スタッフ同士で、喧々諤々の議論となったことがある。

 安易に指名客に、既に服用中であるかどうかの確認を怠ったこと、常連さんの補充のための指名買いであろうとの思い込みの問題点等の大議論になったということである。


 これほど慎重な薬局も珍しいだろうが、石橋を叩いて注意しておかないと、なかにはどうしようもない自己責任の観念の皆無なクレマーまがいの指名客も混じるからである。


 徹底して安易な漢方薬の使用を警戒している薬局でも、忙中の水漏れもあり得るので、ますます徹底したチェックを行うことが管理義務事項となって久しい。


 それでなくともネット上では安易な医薬品のお誘い販売が横行している今日である。

 某漢方研究会では、安易な販売姿勢によって、大きなトラブルが発生し、社会的な問題が生じる日が今に来るに違いないと危惧し、戦々恐々の毎日であることは、一般には知られてないことである。

 というのも某漢方研究会会員の中には、再三再四の会本部からのネット上のお誘い販売を即刻中止するように勧告を受けても、頑として受け入れない確信犯的な会員が少数存在しているからである。


 また、その少数の会員達は、派手なネット上のお誘い販売によって、同業の多くの会員から凄まじい顰蹙を買っているのも何のその、コチトラ生活がかかってんだよ~~と居直ってるとしか思えない憮然たる態度。

 多分、いずれは脱会勧告が出されるであろうが、常に問題を起こしかねないのはこのような遵法精神に欠けるごく少数の人達なのである。

 

 医薬品や健康食品のネット通販の9割?は違法であると言われ、当局も目を光らせていることを忘れてはならない。

改訂 新潮国語辞典 (昭和49年3月発行の改訂版)による漢方と漢方薬の意味

新潮社の国語辞典の初版は昭和40年11月に、古語辞典を兼ねた辞書として、当時一世を風靡?したものである。文学に強い出版社としてのプライドをかけられたか、他社にまったく類書を見ない際立った特徴があり、それは当時も今も変わらないのではないだろうか。


 前置きはこのくらいにして、


漢方      シナからわが国に伝わった医術。皇漢医学。


漢方医     漢方を用いる医者。


漢方薬     漢方で医療に用いる薬。草根・木皮を多く用いる。



 極めて順当な解釈のようである。

インターネット上の医薬品や健康食品などに関する広告監視を初の全国規模で実施

 詳細は、非常識な「常識」を覆す  に報告があるので、参照されたし。


 このブログでも取り上げた理由は、ほかでも無い本ブログのメインテーマと密接な関わりがあるからである。


 漢方と漢方薬に対する大きな誤解は、大手検索エンジンさんですら、健康食品の下位に漢方薬が置かれるとんでもないネット界と思うからである。


 上記の記事内容をよく読むと、健康食品 > 漢方薬 という錯誤した分類をされている大手検索エンジンさんも、上記の「インターネット上の医薬品や健康食品などに関する広告監視を初の全国規模で実施」に協力される「プロバイダー等11社」の中に含まれているのだから、ややブラックユーモアを感じないわけには往かないのであった・・・・ムムッ

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