チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話(ネタバレ)

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話

チア☆ダン

2017/日本 上映時間121分
監督:河合勇人
脚本:林民夫
企画プロデュース:平野隆
プロデューサー:辻本珠子、下田淳行
共同プロデューサー:前田菜穂、原公男
ラインプロデューサー:及川義幸
撮影:花村也寸志
照明:永田英則
美術:金勝浩一
装飾:湯澤幸夫
録音:小松崎永行
編集:瀧田隆一
音楽:やまだ豊
主題歌・挿入歌:大原櫻子
音楽プロデューサー:桑波田景信
チアダンス振付・指導:前田千代
VFXスーパーバイザー:小坂一順
スクリプター:杉本友美
助監督:李相國
制作担当:高瀬大樹
出演:広瀬すず、中条あやみ 玉置彩乃、山崎紘菜、富田望生、福原遥、真剣佑、柳ゆり菜、健太郎、南乃彩希、大原櫻子、陽月華、木下隆行、安藤玉恵、緋田康人、きたろう、天海祐希
パンフレット:★★★★(620円/しっかりした「邦画のパンフ」。福井についての企画が好き。値段が安めなのもいい)
(あらすじ)
高校に入学した友永ひかりは、中学からの同級生の孝介を応援したいという軽い気持ちでチアダンス部に入部する。そんなひかりを待ち受けていたのは、顧問の早乙女薫子によるスパルタ指導。おでこ出しは絶対必須、恋愛は禁止という厳しく部員たちを指導する早乙女は全米大会制覇を目標に掲げていた。早乙女の指導に周りの部員たちが次々と退部していく中、チームメイトである彩乃とともに、チアダンスを続けていく決意をしたひかりは、仲間たち、そして早乙女とともに大きな目標に向かってまい進する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※この記事は「シグマ15」に従って書いています。

中高生が主役の青春部活映画は決して嫌いじゃないものの、「もう44歳のオッサンが観るジャンルじゃないな」と思うところもあったんですが、しかし。「ソロモンの偽証」の松子役で僕のハートをキャッチした富田望生さんが出演されているということで、それなりに興味はありましてね。で、4月8日に“劇場と一体化する試練”バルト9の1本目として、人数少なめの7番スクリーンにて飲食物を摂取しながら鑑賞いたしました。“プロフェッショナル”を見ましたよ… (ノД`) アァン まぁ、話を雑に書いておくと、「サッカー部所属の真剣佑さんを応援するためにチアダンス部に入った広瀬すずさんが、仲間と一緒に挫折を経験しながらもグングン成長&厳しかった天海祐希さんとも和解して全米制覇をした結果、真剣佑さんとも良い感じになりました」ってな調子でございます。


この集合写真の一番右にいるのが富田さんでございます。
メインキャストの集合写真


河合勇人監督作って1本も観たことないんですが、“職人”として仕事をこなした印象。なんて言うんですかね、題材からしてすでに中高生向け感ビンビンの本作は、どうしてもわかりやす〜い演出をやらざる得ないと思うんですよ(鬼教師が何か言うとカミナリが光ったりするとか、イヤミな教頭の手のひら返しっぷりとか)。いつもはその手の描写にキーキーと目くじらを立てがちな僕ですが(苦笑)、本作については主人公たちに自分の娘のマナ子(仮名/5歳)の将来の姿を重ねて観ていたせいか、「そんなことに44歳のオッサンが文句を言っても仕方ない (´∀`) シカタナシ」という静かな木洩れ日の優しさに包まれながら鑑賞いたしました。その中で最も僕のハートを捕らえたのは、やはり富田さん。あえてイヤな文章を書くと、いわゆる「愉快なデブ枠」じゃないですか。最初にダンスを披露する時は、モロに渡辺直美さんを意識したムードであり、変顔をさせられるシーンもあったりして、「思春期の少女にこの役は酷なのではないか?」と心配になったりもした…という大きなお世話。


中高生向けだから仕方ない…にしても、変顔で笑いを取るというのは微妙な気がしないでもない。
変顔


ただ、パンフで「(毎日踊っていると痩せてしまうので)太った体形を維持するのが大変だった」と語っているように、彼女は自分の“映画での役割”をしっかり受け止めてましてね…(しみじみ)。そんなプロフェッショナルな姿勢でコミックリリーフを務める彼女の姿は眩しくて、クライマックスのダンスシーンは涙が止まりませんでした (iДi) ガンバッタネー 脚本に触れておくと、「富田さんの役が太めなのは、母親(シングルマザー)がネグレクト気味で食生活に偏りがある=貧困層だから」というエクスキューズが感じられるあたりは、今どきだなぁと思ったりもした次第。その他、「退部した部員に救いがないのが残念」とか「学校の部活問題」といったところは割愛するとして。ハッキリ言って、肥満は間違いなく体に良くないので、基本的には“健康的な範囲”に収まった方が良いのだけれど、みんなちがって、みんないい。そんな金子みすゞ先生の詩を唐突に残して、この駄文を終えたいと思います。


ちなみに富田さんのクソ親を演じた安藤玉恵さんは「僕だけがいない街」でも子どもを虐待してたというね (´∀`) ヨイシゴト
「僕だけがいない街」の安藤玉恵さん


おしまい。




実際の「JETS」についてのノンフィクション。少し興味あります。



サントラでございます。