ラブ・アゲイン(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ラブ・アゲイン(ネタバレ)

ラブ・アゲイン

三角絞めでつかまえて-ラブ・アゲイン

原題:CRAZY, STUPID, LOVE.
2011/アメリカ 上映時間118分
監督:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
脚本:ダン・フォーゲルマン
製作:デニーズ・ディ・ノヴィ
製作総指揮:デイビッド・A・シーゲル、バンス・デジェネレス、チャーリー・ハートソック
撮影:アンドリュー・ダン
美術:ウィリアム・アーノルド
編集:リー・ヘイキソール
衣装:デイナ・ピンク
音楽:クリストフ・ベック、ニック・ウラタ
出演:スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア、エマ・ストーン、ジョン・キャロル・リンチ、マリサ・トメイ、ケヴィン・ベーコン、ジョナ・ボボ、アナリー・ティプトン、ジョシュ・グローバン、ライザ・ラピラ、ジョーイ・キング、ベス・リトルフォード
(あらすじ)
仕事も家庭も順調で文句なしの生活を過ごしてきた40代のキャル(スティーヴ・カレル)は、愛妻エミリー(ジュリアン・ムーア)が浮気をし、離婚したいと打ち明けられたことで人生が一変。さえない日々を一人で過ごしていた彼はある夜、バーで遊び人のジェイコブ(ライアン・ゴズリング)と知り合う。妻を忘れられないキャルに新たな人生を歩ませようと、ジェイコブは女性を紹介したり、ファッションの磨き方などさまざま助言を与えるが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




90点


この映画は、予告編程度の予備知識で観た方が絶対面白いと思うので、「40歳の童貞男」とかラブコメ映画が好きな人は、すぐ劇場に行った方が良いです。
※ごめんなさい、今回の記事はかなりよく分からないことを書いていて、文章も実に読みにくい気がするので、読まなくても良いと思いますよ。


ハッキリ言って、全然観る気はなかったんです。予告編を観た時は「それなりには面白そうだけど、ありがちな映画っぽいネ」と食指が動かなくて。ところが、僕が信頼する漫画家&ブラジリアン柔術家の花くまゆうさく先生がツイッターで大絶賛してまして。「ううむ、以前、先生がオススメしてた『くまのプーさん』は最高だったけど、『モンスター上司』はちょっと合わなかったしなぁ…」と迷いつつも、シネマート新宿に行ってみたら、なんと店員62名のスクリーン2ほぼ満席状態! 「『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』『マリア様がみてる』の時は全然そんなことなかったのに… (`ε´)」と若干のジェラシーを抱いたりしたので、「おやおや、なんだかスゴい人気ですけど、本当に面白いんですかねぇ (´_ゝ`)」と斜に構えながら鑑賞に臨んだんですが…超面白かったYO!ヽ(`Д´)ノ


ロビーには記事を切り抜いた展示がありました。
三角絞めでつかまえて-切り抜き展示

半券を提示すると「ラブ&ドラック」が割引で観られるそうです。
三角絞めでつかまえて-ラブラブ割引


未見の人のために書いておきますが、この「ラブ・アゲイン」最近観た映画の中ではトップクラスに爆笑した作品でした。そりゃあね、もしかしたら他の人にとってはつまらなく感じることもありますわな。ただ、どっちにせよ、観る価値はあると思うし、あまり情報がない状態で観た方が絶対面白いので、時間とお金に余裕がある人はすぐに劇場に行った方が良いし、そうじゃない人もDVDとかで観てから、ネタバレを読んだ方が良いんじゃないカナー (・ε・) シンセツデイッテルノヨ

もうね、物語の収まりが良いというか。少年と少女と若い男女と中年男女という、3世代の恋愛模様をバランス良く描きつつ、それらが中盤を過ぎると一気に絡み合うのがスゲー気持ち良いんです。単に“ジェイコブの彼女”というキャラクターだと思っていたハンナ(エマ・ストーン)がキャルの娘だと発覚するあたりは、まったく予想してなくて心地良くビックリしたし、その後に巻き起こる大騒動にはスゲー爆笑しました。ギャグも単なる“その場限りの笑いのための描写”かと思ったら、ちゃんとあとで伏線として回収されたりするあたりは本当に丁寧だなぁと。エミリーが「給湯器の操作が分からない」とキャルにウソの電話をするくだりでは泣かせたりもするしね…。まぁ、最後は全員収まるところに収まるというか、キャルとエミリーは復縁ムードになって、ジェイコブはハンナとの交際を認めてもらい、息子も“魂の伴侶(ソウル・メイト)”の存在を信じて終わるワケですが、いや~、非常に良く出来た脚本じゃないでしょうか。


キャルとエミリーは2人とも魅力的でした。
三角絞めでつかまえて-気まずいシーン

エマ・ストーンは「ゾンビランド」の時よりも可愛かったです。
三角絞めでつかまえて-エマ・ストーン


僕的に一番グッときたのは「真っ当なメッセージの映画だなぁ」と。「不倫は文化!ヽ(`Д´)ノ」「セカンドバージン!ヽ(`Д´)ノ」なんてのが当たり前になっているこの腐敗と自由と暴力の真っ只中の世界では、“魂の伴侶”幻想なんてクソみたいなモノじゃないですか。だって、どうせみんな、結局は、ジェイコブのようなモテモテ野郎のところに行くんだからさ。死ねばいい、死ねばいい!ヽ(`Д´)ノ

このブログを定期的に読んでいる方は耳にタコ状態だと思いますが、僕は「最初に出来た彼女が生涯の伴侶になる人だと思って婚約→浮気されて破局」というコンボを味わったことがありまして。で、それ以来、僕は相手に期待することは止めたワケです。そもそも愛なんてのは自己満足であり、基本的に人間は「自分LOVE=相手を好きな自分が好き=君の瞳に映るオレに乾杯」ということなんだからさ、自分が相手を愛していれば別に良いじゃないですか。ハッキリ言えば、僕は奥さんに対して「所詮は①僕が彼女に犬のように懐いていて②ある程度お金を運ぶから、僕を夫にしてくれているだけであって、何かあったらいつ捨てられてもおかしくない」と思ってるし、娘のマナ子も心底愛してるけれども「どうせ物心がついたら『臭いから寄るな! でも小遣いは寄こせ! ヽ川`Д´)ノ』とか言われるんだ…」と思ってて。心の繋がりなんてモノにはね、端から期待なんかしてないんですYO!ヽ(`Д´)ノ

と言いつつも! 優しくされればうれしいし、「愛されているんじゃないか?」と夢を見てしまう…夢を見てしまうじゃないですか。愛し愛されて生きたいじゃないですか。…と、ションボリしながらヒザを抱えていた僕に、この映画夜回り先生のようにそっと「いいんだよ (´∀`)ノ」「愛を夢見てもいいんだよ (´∀`)ノ」とね、頭を撫でながら優しく教えてくれた…って、マジでワケ分からない文章になってきましたぁっ! ヘ(゚∀゚*)ノホエホエ!

なんて言うんだろう、僕は彼女に浮気された時、相手の野郎を積極的に殺害しようと思いつつも、それが実行出来なかったのは「刑務所に入りたくないし… (´・ω・`)」ということもありますけど、なんか「すでに“雄”として取り返しようもないほど完敗した」という気持ちもあったんですよね…。大体、それ以前にも心のどこかで「女性経験が彼女しかないこと」に勝手に負い目を感じていたりして(今、振り返ると、その自信のなさが良くなかったなぁと心底思う)。プレイボーイのジェイコブなんて反吐が出るほど腹が立つんだけど、やっぱり雄として負けている気分になる=男として認めちゃう面もあったりするんです。

でもね、本当はそんな“モテ”なんて関係ないの。愛している人がいて、その人と結ばれているのなら“経験のなさ”なんてどうでも良くて。キャルがエミリーに浮気されたのは「性的魅力がないから」ではなくて、根本的なところは「対話がなかったから」じゃないですか。キャルは良き夫だったけど、馴れ合ってしまって、彼女のことを気遣ってなかったし、エミリーだってそうだったワケでさ。当たり前なんだけど、大事なのは“心”なんですよ。この映画のクライマックスのキャルの演説は、今どき恥ずかしいくらい真っ直ぐにそういうことを伝えていたから、僕的には「ふ、ふん、そんな予定調和のハッピーエンドに騙されないんだから!ヾ(。`Д´。)ノ」と思いつつもね、恐ろしく胸を打たれちゃったんですよね… (ノω・、)


この最後の演説シーンはね、ベタだけど泣けました。
三角絞めでつかまえて-最後の演説

もし最後の演説が“空手の試合”だったら、観客はこんな感想を残したのではないでしょうか(「餓狼伝(16)」より)。
三角絞めでつかまえて-餓狼伝より


その他、とにかく主役から端役まで全員魅力的でしたよ。息子ロビー(ジョナ・ボボ)と子守のジェシカ(アナリー・ティプトン)とかスゲー良かった! ジェイコブを演じたライアン・ゴズリングに関してはね、「あら、ダッチワイフを人間扱いした挙げ句、面倒くさくなったら捨てちゃった人ですね」と最初は無闇な敵意を抱いたりしましたけど、プレイボーイ演技が実に愉快でしたな(「ダーティ・ダンシング」のシーンが大好き)。ただ、もし成長したマナ子が彼氏として連れてきたら、あんなヤリチン野郎は絶対認めないし、娘にバレないように始末しますが(キッパリ)。あと、教師役のマリサ・トメイも面白かったですね~(面談シーンが最高!)。エミリーの浮気相手役でケヴィン・ベーコンが出てきた時は「テメェ、また寝取りやがったな!ヽ(`Д´)ノ」「フランク、殺っちまいな!ヽ(`Д´)ノ」と思ったり(でも良い役者さん)。


ライアン・ゴズリングは良い体でしたね~。このシーン、結構笑わされました。
三角絞めでつかまえて-フルチン・ゴズリング


ということで、例によって非常にダラダラとワケの分からない文章を書いちゃいましたが…。僕的には非常に愉快&素敵なコメディ映画でした (o^-')b 教えてくれた花くま先生にはあらためて感謝したいですな~。もうね、みんな観に行って!ヽ(`Д´)ノ




グレン・フィカーラ&ジョン・レクア監督作。僕的には去年の212本中40位の作品。感想はこんな感じ



ジャド・アパトー監督×スティーヴ・カレル主演作。なんかこの映画に通じる“真っ直ぐさ”があると思ったり。



ジェイ・ローチ監督×スティーヴ・カレル主演作。花くま先生がオススメしてました。



劇中で「緋文字」が出てくるのは、このエマ・ストーン主演作繋がりっぽい。映画評論家の町山智浩さんが紹介してたので要チェック!