自作数学問題bot @mathquestionakt (問題28) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

一辺の長さが1の正六角形ABCDEFがあり、その辺または頂点上に異なる3点P、Q、Rをとる。ΔPQRの面積の最大値を求めよ。

解答作成日:2015年4月5日
テーマ:面積が最大となる条件
履修学年:なし
(平行線を利用した等積変形は中学2年の数学で履修しますので、本題は発想次第で中学数学の範囲で解答可能です。)

P,Q,Rをやみくもに動かしても、見つかりませんね。
かと言って、P,Q,Rを正六角形の頂点1点間隔に配置して「これが最大面積だ!」と頭ごなしに言い張るのは、数学ではタブーです。

ランダムに動く動点は、どちらか一方を「定点」(決まった位置にある点)として扱い、1点だけを動かして、その場合に限定した条件を満たす値(本題の場合は最大値)とその点の位置を求めて、点をそこに固定してから、最初に定点として扱った点を動かして、その場合ついて条件を満たす値を求める。
これを、全ての動点について検証するということですね。

本題では、まず3点のうち2点を固定した場合を検証すると、固定した2点(底辺)と動点との距離が大きい程、面積も大きくなることがわかります。

「三角形の高さ」というのは、底辺以外の頂点から、底辺に引いた垂線の長さですからね。

ここで、この「垂線の長さが最大になるときの頂点の位置」を見つけやすくする為の工夫ができるのです!!

底辺が定まっている三角形は、「底辺を含む直線」と「底辺と平行な他の直線」との距離が大きい程、面積も大きくなる。

なので、正六角形と交わるように、固定した2点と平行な直線を書く際に、2直線ができるだけ遠くなるのはどんな場合かを検証すればいいのです!!





これは、伴った変化をしない2変数関数でも、同様のことです。最初に、x,yのどちらかの文字を「定数」として扱い、変数として扱ったもう一方の文字の変化を検証した結果、最大値や最小値がわかるというものです。
(具体例につきましては、リクエストをいただきましたら解説を伴ってアップロード致します。)

旧帝大や早慶の入試問題でも、2変数・2動点の問題は人気があるそうですので、機会がありましたら過去の入試問題をご紹介します!!