ミッション:インポッシブル/フォールアウト | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Mission: Impossible – Fallout
監督:クリストファー・マッカリー
キャスト:トム・クルーズ/ヘンリー・カヴィル/ヴィング・レイムス
配給:パラマウント映画/東和ピクチャーズ
公開:2018年8月
時間:147分




クライマックスの1シーン,ジュリア(ミシェル・モナハン)が訊ねる
「How's Ethan?(イーサンはどう?)」
ルーサー(ヴィング・レイムス)がこれに答える
「Ethan is Ethan.(イーサンは,イーサンだ)」
この数秒のやり取りに,シリーズとこの作品のエッセンスが集約されている。そう,“イーサンはイーサン”なのだ。第1作目からバージョンアップし続け,不可能なミッションを成し遂げてきたからこそ,無茶でも信頼される。予定調和でも観るものを釘付けにし夢中にさせる。それがイーサン・ハントだし『ミッション・インポッシプル』なのだ。

監督は,シリーズで初めて2作連続の同一監督となるクリストファー・マッカリー。3年前の『ローグ・ネイション』との連続性だけでなく,シリーズの連続性も見せてくれる,ファンにはヨダレものの秀作。副題の『Fallout』は「核による死の灰」「予期せぬ結果・影響」を意味する。

何者かによってプルトニウムが盗まれ、奪還を命じられたIMF(Impossible Mission Force)のイーサン・ハント(トム・クルーズ)と彼のチームのルーサー,ベンジー(サイモン・ペッグ)だったが,回収を目前にプルトニウムを奪われてしまう。3つの都市を標的とする同時核爆発テロの危機が迫る中,その阻止に奔走するイーサンだったが,彼に疑惑の目を向けるCIAは,敏腕エージェントのオーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル/吹替:DAIGO)を監視役として送り込んでくる。

事件の裏側にある“シンジケート”の生き残り勢力“アポストル(神の使徒)”に迫るため,ジョン・ラークという正体不明の男と,ホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー/吹替:広瀬アリス)と呼ばれる謎めいた女に接触を試みるイーサン。彼女の信頼を得るため,収監中の“シンジケート”の元リーダー,ソロモン・レーン(ショーン・ハリス)の脱獄に手を貸すという危険な賭けに出るのだったが…。

シリーズ22年目となる6作目。スパイサスペンスとしての騙し合いやトリックを階層化した構成で魅せる。過去シリーズの登場人物も密接な関わりを見せ,レギュラーのルーサー,ベンジーはもちろん,『ゴースト・プロトコル』以来7年ぶりの登場となるイーサンの元妻ジュリアや,前作『ローグ・ネイション』から引き続きのイルサ(レベッカ・ファーガソン)とソロモン・レーンなど,シリーズを知ってこそ味わえる旨味が満載。個人的にはブラントにも参加してほしかったのだが,代わりとばかりにMIF長官アラン・ハンリー(アレック・ボールドウィン)が良い仕事をする。“スーパーマン”で有名なヘンリー・カヴィルの含みのある役どころも面白い。

何より,高度7620mからのダイブに,パリ凱旋門の放射状道路を逆走するバイクチェイス,骨折のテイクがそのまま使われているビル跳躍,自ら操縦するヘリ追撃シーンと,とにかく“飛んで跳んで駆けて走る”トム・クルーズ。見た目もそうだが,まさに“奇跡の56歳”なのだ。

ストーリー的にも映像的にも,決して技術だけに頼る進歩でなく,“時を経た人の関係”として丁寧に描かれる1本。文句なく5つ星★


映画クタ評:★★★★★


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