デスノート Light up the NEW world | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



英題:DEATH NOTE Light up the NEW world
監督:佐藤信介
キャスト:東出昌大/池松壮亮/菅田将暉
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2016年10月
時間:135分




9週連続1位だった『君の名は。~your name.~』を打ち破り,初登場1位を獲得した期待作。しかし翌週には僅差でまた『君の名は。』に逆転されてしまった。

原作は大場つぐみ・小畑健の大ヒットコミック。藤原竜也と松山ケンイチの共演で実写映画化された『デスノート』『デスノート the Last name』から10年,スピンオフ作品の『L change the WorLd』から8年。前作の“キラ”と“L”の対決から10年後を舞台に,原作で描かれなかった完全オリジナル脚本で物語が紡がれる。監督は『GANTZ』『図書館戦争』シリーズや『アイアムアヒーロー』の佐藤信介。

名前を書かれた人間は必ず死亡する“デスノート”によって凶悪犯たちを次々と死に追いやった“キラ”こと夜神月(藤原竜也)と,世界的名探偵“L(松山ケンイチ)”の壮絶な頭脳戦から10年。警視庁には,夜神総一郎が立ち上げた「デスノート対策本部」が今も存続していた。すでに亡くなった総一郎に代わり,キラ事件に精通する“デスノートオタク”の三島創(東出昌大)は特別チームを率いてノートの謎を追い続けていた。

やがて本部に“L”の後継者である世界的名探偵・竜崎(池松壮亮)が加わり,地上に6冊のデスノートがバラまかれたことが判明する。6冊すべてを回収してデスノートを封印しようとする三島。そんな彼の前に,キラを“神”と崇め,その復活を目論むサイバーテロリスト・紫苑優輝(菅田将暉)が立ちはだかる。こうして,キラの復活を望む者と,それを阻止する者たちによる究極の争奪戦が始まるのだったが…。

ロシアから始まる静かなプレリュードは,一転して青井さくら(川栄李奈)による渋谷での“デスノート・テロ”へと移ってゆく。いかにも佐藤監督っぽい緩急が,観る者を物語の中に吸い込ませる。途中にも終盤にもヒネリがあって,ストーリーとしてはかなり面白い。

細かな演出や伏線を見極め,感情移入を深めるためには,今回のキャラの予習をしておくのがお薦め。三島は「キラ対策本部」の創設者で月の父親である夜神総一郎にリクルートされた。ちなみに現在の「デスノート対策本部」では,10年前から捜査にあたっている松田桃太(青山草太)以外は自衛のために全員が偽名。リュークのノートを持つ紫苑は,家族を殺した犯人に“裁き”を下したキラに心酔していて,精巧な折り紙細工を作る。“L”の残した遺伝子から人工的に作り出された竜崎が薬を服用するシーンは,おそらくクローンの副作用抑制のため。など,ソフト化の際のネタになりそうな設定が豊富。

第1作からのファンとしては,映像で“キラ”や“L”が登場する度にテンションが上がるし,彼らが遺伝子を残しクローンを作るという設定も違和感なく受け入れてしまう。ただ同時に,どうしても第1~2作の“キラ”vs“L”の頭脳戦・心理戦と較べてしまって,新世代のキャラたちにあと一歩の存在感を求めてしまう。

リューク(声:中村獅童)とミサミサ(戸田恵梨香)の出演には歓喜。共演は他に最高裁判事・御厨賢一の役で船越英一郎,新登場の死神アーマの声を『ルパン三世』の3代目峰不二子・沢城みゆき,死神ベポの声を松坂桃李など。

あと,エンドロール後に「そうキタかぁ!」って思わせるワンカットがあるので,お見逃しなく。


映画クタ評:★★★★


右矢印佐藤信介作品まとめ

右矢印松坂桃李作品まとめ

右矢印菅田将暉作品まとめ

右矢印戸田恵梨香作品まとめ

右矢印松山ケンイチ作品まとめ

右矢印藤原竜也作品まとめ

右矢印中村獅童作品まとめ

右矢印池松壮亮作品まとめ

右矢印東出昌大作品まとめ

右矢印川栄李奈作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

デスノート』(2006年)

デスノート the Last name』(2006年)

L change the WorLd』(2008年)