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(回顧録:200756日の出来事)



前日、5日間の抗癌剤投与を終えた私は、「吐き気」と、強い「点滴アレルギー」に苦労していた。

そして、その夜、讃岐先生と交渉して、点滴針を取り外してもらうことにした(参考ブログ )。



通常であれば、抗癌剤終了後2~3日は、未だ、点滴を付けたままだ。


身体から、全ての薬を「ウォッシュアウト」するために、そうする。



一方、私のように「点滴」に対して嫌悪感と言うか、強い抵抗感を示す患者も、ままい

るらしい。



私の場合、ただでさえ「血管注射」が、苦手なのに、それが24時間身体に入っている事で、何もかもが不快だった。




血液が逆流して、50cm程、点滴チューブが「血で真っ赤」になると、怖くて仕方がなかったし、チューブのなかに空気の泡が入り、移動して血管近くまで来ると、気味が悪くて苛立つ、と言う感じだった。




入院病棟に、「血で真っ赤」な点滴チューブをぶら下げて、院内のラウンジで、ケタケタ笑ってる「オジサン患者」を見かけたことがある。

その「おおらかさ」は、とても羨ましかった。





讃岐先生は、点滴を取り外す条件として、「一日に、3,000 c.c.(=3リットル)以上の、水分を口からとること」とした。



それは、とても簡単な事に思え、了承したのだが、


実際はと言うと、容易なものではなかった。



不思議と、全く、水を飲めないのだ。


コップに「30 c.c.」ポカリスウェットを入れても、一口も「ゴクリ」とできない。

口に含むことも出来ない。




まさか、こんなに大変な事とは、思ってもいなかった。



そして、「良くないサイクル」に落ち込んでいく。




(吐き気がする) → (水分を口から取れない) → (抗癌剤が体外にでていかない) → (吐き気が強くなる)



このサイクルに入り、長い時間経つと、危ないし、本当に良くない。


なるべく早く、薬を外に出さないと、、なにせ劇薬の「抗癌剤」だ。


非常に強い薬なのだ。



気持ち悪さが、それまでの何倍にもなって現れてきた。




明らかに自分の判断が、甘かったし、間違っていた。



点滴を取り外したために、もっと辛い状況に追いやられた。




耐えきれず、9時間後、讃岐先生に、頭を下げてお願いして、再び点滴を繋いでもらった。



彼は、サバサバしていて、


「やっぱり無理でしたか。じゃ、点滴をつなげましょう!」と、快く言ってくれた。


後味の悪い、第2クール前半となった。


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