注・人によっては気分がご不快になる表現があるかもしれません。
以前、東京国際フォーラムで行われた
「人体の不思議展」に
なにやら背筋がヒヤリとする感覚を覚えた私は、
こんな批判的な感想文を書いていた。
感想その1 http://ameblo.jp/joyblog/entry-10000593086.html
その2 http://ameblo.jp/joyblog/entry-10000919978.html
その3 http://ameblo.jp/joyblog/entry-10000938781.html
文句は言いつつ図録だけ買って帰ったのだけど…。
- 人体の不思議展監修委員会
- 図録・人体の不思議
私はかつて医学の徒であったから、
いたずらに遺体=グロとする感情は極力廃して来たつもり。
それでも、あの展示会の剖出方法には首をかしげてしまう
ところが多かったのだ。
そして、本家ドイツ発祥の死体保存法「プラスティネーション」。
人体の水分を樹脂で置き換え、ホルマリンやアルコール漬けでは
得られなかった長寿と扱いの簡便性を標本に与える画期的な
方法なわけだが、
人体の不思議展では、一貫してプラストミック標本という
呼称が使われていた。
その違いは何なんだろうという疑問は、この本で解けた。
死体はみんな生きている
![死体はみんな生きている](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimages-jp.amazon.com%2Fimages%2FP%2F4140810122.09.MZZZZZZZ.jpg)
プラスティネーションは一体の標本を完成させるまでに10ヶ月は
要するのだという。
プラストミックはその簡易版であり、わずか一ヶ月で標本を作るの
だという。
私は理論的な機序を知らないし、作成過程に携わったわけでもない
けれど、 むくむくと疑問がわいてくるのを抑えがたかった。
本来1年ほどかけるものを1ヶ月で作る、
それゆえに名称が違っていたのだなあと思うと同時に、
あの不思議展で標本がやたらと傷んでいたのは、
(さわれる標本以外もぼろぼろとしていた)
そのせいもあるのではないか?と想像を巡らしたものであった。
ネットをいろいろと見ていたところ、
やはりこの展示、議論を呼んでいたようだ。
速報
http://yoiko.blogtribe.org/entry-9e7765da6f96f2c6c2ccbfb97dcb18d8.html
考察とまとめ
http://d.hatena.ne.jp/hagex/20060601#p1
医学の目から
http://med-legend.com/mt/archives/2004/02/post_194.html
アカデミックな面をスポイルした、「怪しさ」を孕んだ展示になってしまった
責任は、いったいどこにあるのでしょうか…。