…ということで、世界遺産たるシュパイヤー大聖堂 をぐるぅり眺めておりますうちに、
いかにマンハイムを朝早く出たとはいえ、ランチタイムと相成りました。


先に通り抜けた旧市街にも、その時はまだ開店前にしてもちらほらとレストランがあり、
食事処には事欠かないものの、時間が時間だけにいささか混みあっているようす。


そこで思いついたのが、昨年やはり大聖堂詣でに出かけたヴォルムス のことなのですね。

ライン河畔にオープンエアのテラス席を並べたビアガーデンで、
当然にしてオーダーするビールを傾けながらの昼食は実に心地よかったものですから。


距離的にライン河畔までさほどのことはない。

大聖堂を取り巻く緑のドム・ガルテンを抜けて行けばいいのですから。


ドム・ガルテンに分け入って…


日本で言えば「鎮守の森」ということにでもなりますか、

もしかして森の木々も大事にされているのか、立派に育って枝を大きく広げているものも。

とても落ち着く場所ですね。



ドム・ガルテンごしに振り返り見る大聖堂


振り返ってこんなふうに大聖堂が見えるようになると、ライン河畔まではもうひと息。

差し当たり先に旧市街で遭遇したシュパイヤー川がライン川合流する地点に到達しました。


シュパイヤー川とライン川の合流地点


手前がシュパイヤー川で奥がライン川。

水量豊富なライン川に対してシュパイヤー川の流れは

おどおどしながら混ざっていくような感じでしたなあ。

それでも、同じラインの流れとはいえ、昨年見たもそっと下流のあたりよりは、
川の大きさ、端的に川幅がかなり狭まって、その分穏やかな気がしましたですね。


リューデスハイム近辺のライン川 シュパイヤーのライン川


これはGooglemapから同じ縮尺で切り出したライン川ですけれど、
リューデスハイム近辺 の川幅(左側)に比べて、シュパイヤーの方は明らかに狭いですよね。


川幅が狭いと川の威圧感が薄れて、

その分川に近付きやすくもなるのかな…と考えたりしましたですが、
そんなふうに考えるもとになったのが川のすぐそばを通る道の名称、
Googlemapには「ラインプファット」と書かれてあったのですね。


「ラインプファット」とは最初、ライン川(Rhein)との関わりを想像して、
「Rheinpfat」と綴ってみて検索してみたところがヒットしない。


あれこれの結果、これは「Leinpfat」でライン川に直接関係した語ではなく、
「曳き船道」(英語のtowpath)を意味する普通の名詞であるようなのでした。

ようするに荷を積んだ船を曳きながら馬などが通る川沿いの道ということですな。


そうした名称が道の名前として残っているのですから、
シュパイヤーのあたりはいかにも水辺に近付きやすく、
さぞたくさんの曳き船が行き交ったということなのかもしれませんですねえ。


シュパイヤーに寄港するクルーズ船


ですが、今ではこんなクルーズ船が遡ってくる。

やおら現われて、川幅に似合わぬその大きさに「ほぉ~!」と思ったものでありますよ。


ライン河畔のビアガルテン


というところで、桟橋の目の前に目論みどおりにテラス席のあるビアガルテン発見。

思いもよらぬ暑さの日でしたので、とにもかくにもビールをぐいっと行きたいところでして。



木陰になる席を得て、昨年も堪能したEichbaumのHefe Weizenをやりながら、

ランチはHausmacherteller」という自家製ソーセージの盛り合わせ。


うっかり頼んでしまいましたが、見た目以上にぎっしり硬く中身が詰まっているものですから、

腹持ちが異常に良いのでして、昨年もマインツ で後でもたれてという経験が。


自家製ですから、内容はこことマインツでは異なるものの、いずれ劣らぬボリュームで、

この日の夜も、晩飯をちいとも食べるがしてこないという体たらくになっていくのでありました。

経験が活かせてませんなあ…。


とまれ、ひとときの涼をライン河畔で堪能するひとときなのでありました。



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