“Love” make a detour17~いや そんな事言ったら全国のモテない君達に悪いか? | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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きらきらコチラはサイドストーリー「“Love” make a detour」 ギョンが主人公の物語です

ひらめき電球本編の更新もたついていますが 同時進行なので 本編の現状を反映しています

 

 

注意初めての方は本編はじめましてから順に読み進めてください
お探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次


俺はこの国の皇太子であるイ・シンと ずっと親友だと思ってきた
王立大学に通う俺は 別の大学に行ったインやファンよりも更に親しい友人ってことで通ってるけど… 向こうは俺の半分もそうは思っちゃいないんだってことを実感したよ

確かに高一の時ユルヒョンが言ってたっけ 誰にも心を許さないように教育されてるんだって
それでもホントに 他のヤツらよりいくらか気を許してくれてると…
思いあがりだったのかなぁ…

 


結婚記念日を目前に生放送で離婚しようと思ってるなんて言われて チェギョンが突然居なくなって 酷いショックを受けただろうし…
世間では不仲説もあったけどあのシンがあんだけ慕ってたユルヒョン(従兄)のお母さんの住まいに火を付けたとか 有り得ない事疑われて
お互い牽制し合ってユルヒョンとの関係は壊れちゃったらしく… シンは完全に この俺をも遮断したんだ
マジで 誰も信じらんなくなっちゃったんだろうか…


アイツが継妃を三人から二人に絞ったってニュースなんて 別に信じちゃいなかったけど 確認しておこう…ってくらいの気持ちだったのにさ 関係ないとかガセじゃ無いとか絶望的な顔して言うもんだから…
血眼になって探すわけでもなく こんなに早く再婚とかマジかよって 俺ちょっとイラ付いて つい喧嘩しちゃったんだけど… あれは怒ったんじゃなくて悔しかったんだ

 

 


絶対なんかワケがあるんだろ?
こんなに心配してんのに なんも打ち明けてくれないなんてさ

でも ガンヒョンに”貰った猫を死なせてしまった”ってわざわざ電話してきて…
”継妃の件 聞きたいだろうけど今は話せない”って ”あがいてる”とか言ってたって…
でも…なんか…信じてもいいと思うって聞いて ホッとしてたのにさ…


普通の大学生はどうだか知んないけどさ 経済学部でも成績優秀な俺はほら 一応これでもJGグループの後継者だし?新聞だってちゃんと読んでる
まさか 経済新聞にガセネタなんて載らない事くらい知ってるけどさ…


シンとキム・ミニョンとの婚約式の日が決まったなんていう報道が出た日
俺皇太子に向かっていいかげんにしろって言ったんだ だって
”婚約式の日取りと内容は決まった ミニョンと婚約する”なんてぬかすからカッとなっちゃってさ

 

 


”민영/ミニョン”ってなんだよ!”채경/チェギョン”はどうすんだよ!くそっ!

表情が前と違ったんだ…どうってうまく言えないけど 前みたいに諦めとかじゃなく…
なんか…秘めてた あんなの 俺の知ってるイ・シンじゃない!

その日 ソウルに初雪が降った
初雪が降ると毎年思い出すんだ ガンヒョンとクリスマスツリーを見に行った日の事をさ
俺の恋愛運はあの日に全~部使い果たしちゃったんだ

 

 


いや そんな事言ったら全国のモテない君達に悪いか?(笑)
でも俺の躰や金目当てに沢山の女に言い寄られるよりも たった一人の女に愛されたいのに…
その女は他の男に盗られちゃったんだぜ?
やっぱ俺はさ モテるけど 持ってないんだよ


「アレックス~ 俺今日死にたいくらい寂しいんだ
俺に此処に居ていいって言ってくんない?」
「お~よしよし でも珍しいな 今日は女の子に声掛けないのか?」
「違うんだよぉ… 本命が居るのに他の女なんかどんだけ抱いても な~んも埋まんないの!
埋まるのは穴だけ~へへへ って何言わすんだよぉ~ 真面目な話してんのにぃ~」
「おい 既に飲み過ぎだぞ」
「酔ってないよぉ~?」
「いいや 酔ってるね 何処で何をどんだけ飲んできたか言えるのか?」
「酔ってないってばぁ~」
「迎え呼ぶから もう帰んな?」
「ぅん~ わぁった~ むにゃむにゃ…zzz」


「ほら しっかり立ちなさいよ!」
「はれぇ~?なんでガンヒョンが~?」
「呼ばれたのよ!もう!」
「わ~ 嬉しいなぁ~ アレックスが呼んだら来てくれるんだぁ~」
「っち!あんたが私を呼ばなきゃ死ぬとか言ってアレックスを困らせるからよ!!
「えぇ~?俺言ったかなぁそんなこと~
今日は彼氏はいいの~?」
「は?」
「彼氏といっしょだったんじゃないの~?」
「私に彼氏なんか い…居るわけないでしょ!何いってんのよ」
「え~い 知らないと思ってぇ~ 俺ぇ~ ガンヒョンのストーカーしてたから知ってるんだも~ん」
「はぁっ!?」
「ガンヒョンが 遠くに行っちゃったの 知ってるんだも~ん」
「私は何処にも行ってないでしょ!」
「行っただろ~ 俺の手の届かないイイとこにぃ~
他の男とさぁ~ ちぇっ バーロー」(げ…また下ネタかよギョン…とアレックスは退いております)
「あ~も~!知らない!置いて帰るわよ!?」
「やだ~!シンにも捨てられて ガンヒョンにまた捨てられたら俺もう生きてけないのにぃ~」
「しっかりしなさいよチャン・ギョン!あんたはイ・シン皇太子の親友でしょ!
あの人には変わった事情が有るんだから あんたはそれを理解してあげなきゃ!友達でいたかったら解ってやんなさいよ!!
私もチェギョンと皇子の事信じてるんだから!あんたも信じてよ!
じゃなきゃ私…私…」
「うぅん…泣かないでよガンヒョ~ン」
「泣いてないわよ!
決めたんだから私!日本に留学するの!死んだように生きてちゃダメだって気付いたんだから!
あんたもしっかりしなさい!」
え?日本に…留学…?俺は 一気に酔いが醒めた気がした


皇太子殿下が太皇太后陛下とマカオだかどっかに出かけた日 仁川空港は すっかり冬の装いの若い子は勿論…アジュンマ達まで…シンのファンがごった返してた
イ・シンは…結婚しようが離婚しようが再婚しようが 変わらずすごい人気だ
解らなくもないよ アイツにはそういう魅力が有るんだ
でも俺は あれからまだシンと 話せないままだ
ムカツクけど こっちから折れなきゃ向こうから声なんか掛けて来ないの 知ってる

「待てよガンヒョン!ねえホントに… ホントに行っちゃうの?」
「え?今更何言ってんのよ あたりまえじゃない 40分後には空の上なの!」

俺は黙ってガンヒョンを睨む
そんな言い方無いじゃんか…
確かに俺意気地無しで… 今更引き留めても無駄だって解っちゃいるけどさ…
「って ごめん… 心配しないで?
あんたの言う通り 確かにきっかけは現実逃避だった
チェギョンが連絡をくれないことに…勝手に腹を立てて 怒って 拗ねて いじけてた でも…」
悲しそうな顔を なんとか笑顔に変えるガンヒョン

「でも今は違うの ホントよ?
大学とバイト往復して カップ麺と野菜ジュースで死んだように暮らしながら…ただ待ってちゃいけない気がしたの 前へ進まなきゃ
チェギョンが なんで黙って去る必要があったのかは解らなくても
今も どっかで一生懸命生きてる あの子はジッとしてないわ?
だから私も一生懸命生きなきゃ 次に会ったときに私だけみっともない姿になってちゃマズイでしょ?」
でもその瞳が潤んでしまうのを悟られまいと俺に背を向ける

「ほら 一つの木で隣り合ってた葉っぱも落葉して…川に流されたら…
同じ速さで流れてないと もう一度出会えないじゃない?
どちらかが岩に引っかかったりして止まっちゃったら…もう二度と
チェギョンは 止まってない気がするんだ
だから私も立ち止まらない
あんたも いつまでもチェギョンの為に皇子との喧嘩ひきずっ…」

俺は ガンヒョンの背中を抱きしめた

「ガンヒョンは…強がりだな
俺が一緒に悲しんで 傍に居て支えてやりたかったのに ひとりで羽ばたくなんて…
ホンット可愛くないんだから」
「でしょ?」
「でも好き 淋しくなったらさ 俺がいつでも こうして抱きしめてあげる」
「断る」
「ちぇ…即答するかな?想像するくらいしてくれたっていいじゃん」
「するわよ」
「え?」
「するって言ってんの!
あ゛ あ~はいはい勝手な解釈しない!
淋しくなったら この腕を思い出す!私には心配してくれる人が居るってね
だからもう さっさと離しなさいよ!」
彼女の胸の前で組んだ俺の両手を ポンポンと叩くガンヒョン
「あ~ 離したくな~い」

福岡国際空港行きの搭乗が始まった事を伝えるアナウンスが韓国語に続いて 日本語で聞こえてくる
日本語は… 高校時代 唯一ガンヒョンと机を並べて学べた第二外国語 懐かしいな…

 

 


「ほら 搭乗のアナウンス…もう行かなきゃ」
「ついたら連絡しろよ?」
「うん解ってる
あんただって 親友の為に悲しんでるの知ってるもん
誰かさんみたいに勝手に消えたりしない それは約束する」
そう聞いて俺が右手の小指を差し出すと ちょっとバカにしたように笑って でも小指を絡めてくれた
ちぇ…俺が悲しんでるのは シンは勿論だけど…ガンヒョンの為でもあるのにな…解ってないな…

「ね~!クリスマスに会いに行っていい!?」
「ダメ~~~!じゃぁね~ あははっ!」
ふ~んだ 絶対行ってやる!地の果てまでもストーキングしてやる!!

 

 

 

 

l今日もお読み頂き ありがとうございますキラキラ

 

 

 

大学二年の11月末シンがおばあ様とマカオへ出発した日に
ガンヒョンは日本へ旅立ちました
彼氏…居るわけないとか言ってますけど別れたんでしょうかね…?
残されたギョンは…どうするんですかね~

 

picture*次話は本編と兼ねています↓

396.影武者 兼“Love” make a detour18~こんなこと お前にしか頼めない


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