SEに求められる資質とは ? -3- | Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。

SEに求められる資質とは ? -3-

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SEに求められる資質とは ? -1-



前回も、何か私の昔話(或いは自叙伝)のようになってしまいましたが、このまま、昔話を交えながら進めて行きたいと思います。



多分、ここの読者には同感される世代と、「そんなこともあったのか?」と思われる世代に2分されるのではないかと思います。



前回は差し障りのない、リーダーとしてのSEということをちょっと考えてみた積もりですが、あまりそのようにはなっていなかったかも知れません。


今回は、前回予告の通り、私自身の経験を書いてみたいと思いますが、この経験は「SEとしての経験ではなく、営業としての経験である」ということを念頭に置いて読んで頂ければと思います。



前回も述べたように、私はIBM Multi-Station 5550が世の中に出た頃にIBMに入社したのですが、入社して研修時代から、某社のOA Projectに入り、様々な経験をした訳です。


やはり、当時はOA Projectというのは、基幹系のSystemからするとないがしろにされていたことは事実で、今だから言いますが、お客様で配置されていたMemberもモラルが低い状態だったのではないかと思います。


そのようなProjectに入った私は、先輩SEがCPS(Customer Planning Session)というIBMの課題解決手法を用いるのを手伝ったりしていたわけです。


この手法は、お客様の課題を解決するためのTo Doをまとめながらお客様のやるべきマイルストーンを作成していくという面では優れているのですが、私にとっては、「絵に書いた餅」を作成しているだけのように見えることもあり、幾つか抵抗感がありました。


というのも、実現する手段までちゃんと落とせていないことが多く、本当に実現できるのか?という疑問がいつも脳裏を横切っていたのです。


事実、お客様は出来もしないTo Doを作成することもある訳です。


つまり、SEとしては、お客様をリードするだけでなく、製品(Products)や技術(Technology)を考えながら、実現性のある解決策を作っていかなければならないのではないかと思ったのです。


そのProjectは、結局、数十台から百数十台のIBM 5550を導入しただけで終わってしまうという結末を迎え、私の悪い予感が当たってしまうという結果になったのです。



そのProjectが中途半端に終わった後、私は、HostのTerminal更新Projectに入りました。


確かそのお客様では、前回紹介したNEC社のN5200/6300シリーズが導入され、3770 RJEや3270 Emulationを含め実現されており、ダム端末(所謂Onlineの3270機能だけの端末)以外のShareではIBMは負けていたお客様だったと思います。


前回もちょっと紹介しましたが、NEC社のSystemでは汎用機の8インチDisketteが使え、汎用機の文字Codeが扱え、かつ、Function Keyに3770 RJEのCommand Sequenceを登録してボタンひとつでRJE処理が行える環境が出来ていたのです。



そこで、私がそのProjectに入った頃は、NECのSystemを担当している担当者(私と同年代だったと思います)との関係を築くことから始まりました。


確か、Honda社の青山本社ビルが完成して、HondaのOA System(HARMONY)というのが世の中のReferenceとして脚光を浴びる前のことだったと思います。


その頃、IBMの中にはDemo用に作成されたKeyboad Simulatorが存在し、それが後のHonda HARMONYの核となるIWS Toolkit(Intelligent Workstation Toolkit)に発展する訳ですが、それを用いてNEC社の構築した3770 RJEのワンタッチオペレーションをIBM 5550に実装するという作業に入ったのです。


勿論、前回も述べたように、IBMにはそんなことが出来るSEは未だいませんから、営業である私が全てProgram(といってもたいしたものではありませんが。。。)を作成することになる訳です。


このProgramを作りながら、3770のError Handring(といっても、3770の画面に現れるMessageを拾って事前に用意したMessage Listと比較して処理を変える)を行わなければならないわけですが、画面の流れの速さによって拾えないことがあり、苦労しながら作成hした訳です。


今から考えると、そういったTiming DependなProgramを作成してもPCの処理能力が変化すると無意味になることもある訳ですが、当時は何とかNEC社の機能と同様な機能を実現しようとしていたわけです。


しかし、お客様からは、「NEC社のきめ細かな対応と比べIBMもなかなかやるではないか?」という評価を得られたことも確かだと思います。


ここで、思ったことは、SEというのは、ある程度実装にも手を染めて、お客様の信頼を勝ち取ることも非常に重要なのではないか?ということです。



この後、このProjectはまだまだ続く訳ですが、その話題は次回に譲りたいと思います。



今回の話で私が言いたかったのは、SEのあるべき姿として、「Consultingではないが、実現性のあるIT Technologyを考えた上でお客様をリードしていくこと」、「リードするだけでなく、ある程度実装にも手を染め、お客様内での地位を確立し、信頼を勝ち取ること」というのがSEとして重要なことではないかということです。



次回も、私の営業としての経験談から考えて行きたいと思います。



<続く>