SEに求められる資質とは ? -1- | Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。

SEに求められる資質とは ? -1-

このシリーズでは、「SEに求められる資質」ということを考えてみたいと思います。



私がこの業界に足を踏み入れたのは1984年、まさに日本IBMが5550 Multi-Stationを世に送り出した翌年です。


PCという世界は、1980年前から、Kit製品として一部のUserに使われ始め、1980年頃から、各社が様々なPCを発売しました。


国産各社はBasicを搭載したPCを発売し、Memoryは32KBとか64KBとかが主流だった世の中です。


この時点ではPCとBasicというROMに書かれたSoftwareしかなく、当時学生であった私はこの環境で様々なProgramを書いたものです。


ちょっと複雑なことをしたいと思ったり、GameのようなSoftwareを開発しようと思えば、当時のCPUであるM6809やi8080、Z80などのアセンブラで開発せざるを得ない時代です。


その後、OSが登場し、Concurrent CPMやOS/9などを含め様々なPC用のOSが登場しました。


時代的には、IBMや国産各社のIBM互換機などが計算機市場を席巻し、大学などではUnixが一部使われているといった時代だったかも知れません。


PCなど、世に出たばかりで、まだ地位など確立もしていなかったのです。


そんな時代に、私は大学生活をすごし、卒業後の1984年にITの世界に第一歩を踏み入れたのです。


大学では、HPのProgram電卓で大学の課題をこなし、途中からは某F社のPCでBasicや6809 Assemblerを使い、研究室では、今は無きData GeneralのEclipse(今のEclipseやカーナビとは違い、当時製品としてありましたが、このシリーズ名は私が大学を卒業する前くらいからだったと思います)やDECのミニコンを使っていましたし、通信手段もTCP/IPが主流ではなく、GPIBとかCurrent Loopとか、それは様々な物がありました。


こういう環境で私は大学時代をすごしていたのです。


書き忘れましたが、一応、私は某大学の理学部・物理学科・実験素粒子物理研究室に所属していたのです。



そんな私の生い立ちですが、しがない関西の田舎に生まれ、毎日を自然の中で暮らし、同じ地域で高校生まで暮らしました。


勿論、勉強嫌いの私ですから、ストレートで大学など行ける訳もありません。


まあ、ごたぶんにもれず、京都の某予備校で一年を楽しく?過ごし、大学に入ったという訳です。



ここまで読まれると、本題とは全く関係が無いと思われるかも知れませんが、ここで述べておかなければならないことがひとつだけあります。


浪人までして、物理学を選んだ私ですが、何故選んだのか?ということです。


まあ、これは私だけの特殊なことかもわかりませんが、私は歴史とか英語とか、化学や生物学とかとにかく覚える要素が強い学問が嫌いだったというのが事実で、数学や物理学は覚えることが最低限で済むというのが一番の理由だったと思います。


つまり、いい言い方をすれば、本質を理解すれば後は自分の思考で解が導き出せる学問を選んだということです。



しかし、こんなことをやってきた私も、大学院入試に失敗し、滑り止めのIBM(当時、「大学院入試に失敗したら来ます」といって、OKと言ってくれる企業はめったに無かったのではないかと思います)に入社することになるわけです。



入社段階で、SEという職種がどんなものなのかも良くわからないまま、SE志望として入った私ですが、入社3ヶ月で、営業職を命じられ、そこから営業としての社会人生活が始まったのです。



とはいっても、入社して1年強が研修生活であった当時のIBMでは、様々なことをやりました。


入社して直ぐに、「IBMのPC(当時の5550)は何故売れないか?」を当時の営業所長の前でとうとうと語ったり、汎用機は分かっているがPCなど全く知らない先輩SEに食ってかかって、懲らしめられたり。。。。


当時、私のアドバイザーであった先輩が非常に優秀でSkillのある方で、「営業とはSEよりもSkillが高くなければならない」という方だったので、その考え方を信じてやっていたわけです。


今だから申しますが、多分、当時IBMのSEと呼ばれる先輩よりもPCに関しては私の方がSkillは上だったのではないでしょうか?


しかし、私はBasicと一部のAssemblerとしか使えない営業でしたし、当時開発などにいた人は、PascalやLisp、Cなどを使いこなしていたのではないでしょうか?


そんな世界から出発した私なのです。



話が随分それてしまいましたが、こういう世界を経験してきた元営業が語る、「SEとは?」ですから、話半分で聞いていただければと思います。



次回は、本題に入っていくことにしたいと思います。



<続く>