演奏の指示について ~ ボーカル編(「一定のテンポ」原則から外れる場合その2…「倍テン」) | ジャズベーシスト 池田 聡 のブログ

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「演奏の指示について ~ ボーカル編」シリーズ
「一定のテンポ」原則から外れる場合その1 の続編。

専ら「倍テン」と略して言われることの多い「倍テンポ」

この記事を書くために
「ダブルタイム」「ダブルタイムフィール」「ダブルテンポ」という言葉を調べたのですが、
それぞれの資料で定義にバラツキがありました。

テンポが2倍速になるのか、タイムフィールが2倍になるのか、という説明がおそらく理にかなっているのでしょう。

しかし大切な点は、
多くの方が使い方を混同しているということ、
それに加えて、とにかく伝えたい内容を理解し、単語ではなく文章で説明出来ることです。

例えば、四分の四拍子、四分音符=120で「倍テン」では速度が240になる、
ここまではわかると思います。

四分の四拍子、四分音符=120という元の状態では一小節は2秒です。
その一小節の内容を「倍テン」にすることによって半分の1秒に圧縮するのか、
一小節2秒の内容を維持して、中身を8拍分にするのか、
この点を理解しなければなりません。

(前者が「ダブルテンポ」、後者が「ダブルタイム」という区別をするのが正しい?)

上ではテンポが120から240になるという例を挙げましたが、重要なのは、一小節内を8拍分にするか否かという点です。

「ダブルテンポ」「ダブルタイム」の対義語は「ハーフテンポ」「ハーフタイム」。
これについては‘半テン’というような言葉を聞いたことはありません。


速度を半分に落とす場合は、1小節の内容を2倍に伸ばす(上記の後者の反対の状態)のが多いでしょう。

このような内容を理解し、文章として説明が出来れば、ボーカリストと伴奏者の食い違いが避けられます。

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