「アカシとは
別々の小学校だったけどよぉ、
存在は知ってたよ。
やんちゃな奴が
いるっていう噂は
俺の学校にも届いてたからな。
初めて会ったのは
中学の入学式当日だよ」

「こてっちゃん、
そん時はもう
今みたいな格好だったん?」

「俺か?トーゼン!
俺は速攻で学校をシメようと
思ってたからよぉ、
バッチリ
ボンタンにリーゼントで
キメて行ったわけ」

「上から目をつけられる感じだね」

「バカヤロー。
喧嘩が怖かったら
ボンタンなんて穿くんじゃねー」

「だね。今みたいに坊主じゃなかったんだ?」

そう聞くと
こてっちゃんはニヤっと笑った。

「モテようと頑張ってたんだねこてっちゃん(笑)」

「わりーか(笑)」

「悪くないよ(笑)続き聞かせて~」

「俺のクラスは
アカシの組より早く
体育館に入ってたんだよ。
だりーなぁなんて思ってたら
体育館がザワつき始めたんだよ。
入り口を見たら
真っ赤なリーゼントをした
アカシが入ってきたんだよ」

「うける(笑)」

「先輩達の席の方からは
喧嘩腰の罵声が
飛んできたよ。
俺も一本取られたって思った(笑)
こいつが沼田丹至かって
思ったよ。
思ってたよりずっと小さくてよぉ、
ちょっとモテそうな顔なんだよ」

「そこも
気に入らなかったんだね(笑)
こてっちゃんは
もう老け顔だったの?」

「うるせー(笑)
そんでよぉ、
こいつは今日中に
シメちまおうと思ったんだよ。
放課後速攻で
アカシのクラスに行ったよ」

「こてっちゃん
マジで学校シメる気だったんだね」

「あたりめーだろ。
自分よりよえー奴に
でけーツラされてたまるかよ」

「そんでどうなったの?」

「まぁよ、
あんだけ派手なデビューを
しちゃったもんだからよ、
俺より先に
先輩達がもう来てたよ(笑)
アカシを囲んでた」

「そりゃそうなるなぁ」

「まぁいい機会だと思ってよぉ、
俺は見物する事にしたんだよ。
勝った奴をブッ叩けば俺が一番だろ?」

「こてっちゃん…ずるい(笑)」

「良いから黙って聞けよ(笑)
屋上でどうのこうのって
話しが聞こえたからよぉ、
俺は先回りしようとして
屋上に向かったんだよ。
ところがよぉ…途中で
2年の教室の前を
通った時に絡まれたんだよ。
てめーなんだその頭ぁ!?
一年坊が!ってな」


次回
へ続く