熊のタップダンス | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

ボリショイサーカスを見に行った。


アクロバットとジャグリング、そして動物たちの芸。あ、イリュージョンもあったっけ。

ヒトがするものについては、さすがロシア国立のサーカス団だけあって、素晴らしい技術。凄過ぎて、たぶん半分くらいしかそのすごさが伝わってなかったと思うな。


ものすごく、簡単そうに演技するの。当然っちゃあ当然ですけども。

なので、お気楽観客は、よっぽど派手な技が披露されない限り、ふ~ん、てスルーしちゃうのね。

でも、地味だけど、実はとてつもなく難しくて高度なこともしているのさ。


熊は、全部で何頭いたのかな。3頭、もしかしたら4頭。入れ替わり立ち替わり出てくるので把握しづらい。大きい熊(たぶんヒグマ)、中くらいの熊、小さい熊。童話みたいだ。

熊たちはみんな後足で立ち上がる。そして2足歩行する。すごく普通に。かなり長い時間。それだけでもけっこうすごいと思うんだけど、さらに、ちょこっとタップのステップを踏んだ。足が短くて動かしてるのが見えにくかったのが、会場の反応はいまいちだった。地味だもんなあ。でも熊がステップ踏むのってすごいと思ったわ。


猫のサーカスもあった。透明な扉のついたボックスに猫が一匹ずつ入れられている。ドアを開けるとまっしぐらに出てきて演技をし、終わるとまた一目散にボックスに戻る。

途中のピエロのコーナーで、客席から選ばれた男の子が、やることやったあと、一目散に自分の席に帰るのとおんなじ。

猫もやるもんだわ。


空中ブランコで、同じ人が何度もミスして(?)下に落ちてた。あれも演出?どうかなあ。たぶん失敗したんだと思うけど、あれって、失敗もまた見てる方としては面白かったりするのよね。観客の残酷さだ。


静岡は今日が千秋楽。

私が見たのは最後の公演。客席がたくさんあいてたのがさみしかったな。

次は7月31日から仙台だそうです。


サーカス。

観終わった後の、寂寥感がなんとも言えない。