最後に笑った奴は~「グッド・バッド・ウィアード」 | ひょうたんからこまッ・Part2

最後に笑った奴は~「グッド・バッド・ウィアード」


『グッド・バッド・ウィアード』

좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈
THE GOOD, THE BAD, THE WEIRD

(2008年・韓国/129分)

8月27日(木)新宿バルト9にて

先行プレミア上映鑑賞(舞台挨拶レポは

公式サイト

世の中、何が正義かわからない。

人並みな生き方など、

いつの間にか忘れてしまった奴と、奴と、奴。

謎の地図を追い求め、大陸を駆け巡れば、

血の臭いがハイエナを呼び寄せる。
欲が欲を呼び、

幾重にも絡み合う組織と組織と組織。

そこにあるのは純粋なバイオレンス。

余計な要素は全て淘汰され、

最後に残った「欲望」は、

ただひとり生き残ること。

荒野に立ち、銃口の先に互いの瞳を見る。

譲れないゲームの結果は神にもわからない。

最後に笑うのは誰だ?

公式サイト
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<スタッフ>

監督:キム・ジウン
製作総指揮:キム・ジウン
製作:チェ・ジェウォン、キム・ジウン
脚本:キム・ジウン、キム・ミンスク

音楽:チャン・ヨンギュ、タル・パラン

<キャスト>

パク・トウォン(良い奴):チョン・ウソン
パク・チャンイ(悪い奴):イ・ビョンホン
ユン・テグ(変な奴):ソン・ガンホ
ピョンチュン(三国派の副頭領):ユン・ジェムン
マンギル(変な奴の相棒):リュ・スンス:ユン・テグ
キム辧主(パンシュ):ソン・ヨンチャン
パク書房(ソバン):オ・ダルス
ソ・ジェシク(麻薬商人):ソン・ビョンホ
ナヨン(朝鮮独立軍):オム・ジウォン

<受賞歴>

第61回:2008年/カンヌ国際映画祭(コンペ外部門招待)
第41回:2008年/シッチェス・カタロニア国際映画祭( 最優秀監督賞・特殊効果賞)
第28回:2008年/ハワイ国際映画祭(マーベリック賞・俳優業績賞チョン・ウソン)


コメディー、ホラー、ノワールなど

ジャンルを問わず映画製作を続けてきたキム・ジウン監督が

新たに挑戦したのは“ウェスタン”でした。

公開と同時に、韓国では680人を動員する大ヒット作となり、

2008年のカンヌ映画祭に特別招待されたほか、

上記のように次々と賞を獲得したにも関わらず、

何故か日本での公開がなかなか決まらずヤキモキさせられた作品です。

冒頭のシーンは、"ウェスタン”では定番の列車強盗。

線路の真ん中に立つビョンホンと、

列車の上に立つウソンが、

共に美しい立ち姿で最初から私を魅了してくれました。

もうひとりの主役ガンホも含め、

大好きな韓国俳優の3人が共演するとあって、

期待度120%で臨んだ作品ですが、

スピード感たっぷりに次々と目まぐるしく切り替わるシーンと、

スリリングな展開に久しぶりにワクワクさせられました。

砂漠を疾走するバイク、

砦の町で繰り広げられる血みどろの銃撃戦、

時に馬に跨って颯爽と荒野を走りぬけ、

馬上では華麗にライフルを操る・・・・・。

目を覆うような流血シーンもあれば、

次の瞬間にはクスっと笑わされたりと、

ストーリーも絶妙な緩急の付け具合になっています。

撮影に使った銃器は何と200丁以上!!

もったいぶったテーマなど持たぬ単純明快なストーリーだからこそ、

頭を使う疲労感とは最後まで無縁でいられる作品・・・。

こんな潔い映画もたまには良いものです。

これぞウェスタン。

お尋ね者と、賞金稼ぎの攻防が主軸となり、

有象無象の金の亡者が彼らに絡む。

アクションに次ぐアクション。

休む間もなく展開されるヴァイオレンス・シーンを、

無駄なく切り取り繋げたスピード感溢れる映像。

ビョンホンファンであることも、ウソンファンであることも忘れ、

瞬きすることすらも忘れて、

ただひたすら見入ってしまったのでした。

中国で2ヶ月、韓国では9ヶ月にも及んだと言う過酷な撮影現場では、

妥協を許さぬ「鬼のキム・ジウン監督」指揮のもと、

「劇中死」を志願する俳優もいたとか。

韓国でもトップクラスの俳優3人が

殆ど代役無しで挑んだアクションはあまりに華麗で、

ウソンとビョンホン両方のファンである私には、眼福の映画でした。

特に馬上のウソンには惚れ惚れ(笑。

また、この映画におけるガンホの存在感は大きかったですね。
さらに無国籍なイメージの漂う世界と、

それにマッチした音楽がまたいいんです!

「悲しき願い」や「ムーンライト・セレナーデ」など、

馴染みの有るメロディーが一段と映像を彩ります。

特にメインのラテンのリズムが砂漠の追撃戦を引き立たせていました。

ちょっと、サントラ(world world world)悲しき願い

が欲しくなる映画です。

・・・て、もう持っていますが(笑

ビョンホン出演作品と言うことで客席には女性客が目立ちましたが、

本当は男性のほうが楽しめる作品ではないでしょうか。

韓流が苦手な方にもオススメしたい作品です。


キャラデコ