2014年石田散薬を作ってみよう!於日野市郷土資料館★ | 土方歳三資料館日記 (Hijikata Toshizo Museum Blog)

土方歳三資料館日記 (Hijikata Toshizo Museum Blog)

土方歳三の生家跡に設けられた資料館にて運営に携わる子孫の綴る日記。

本日8月23日(土)は、
日野市郷土資料館の講座「石田散薬を作ってみよう!」の2回目でした。

先日7月末に1回目の原料の草の作業があり、ご参加の皆様は土方歳三資料館をご見学して実際使われていた石田散薬の製造道具やお得意先台帳、貼り札等をご見学後、近所の用水に移動して、歳三さんさながらに石田散薬の原料である牛革草(ぎゅうかくそう)を採取しました。

石田村近辺の用水で採取され、陰干しされ、雨などに当たってかびない様にと、郷土資料館の皆様に一か月間大切に見守られた牛革草は…。

いよいよ、本日黒焼き、精製、服用できる状態にまで仕上げるという2回目の行程を迎えました。



クラッカー歳三さんも売り歩いた石田散薬作り、
土方家秘蔵の製法を公開して一挙ご紹介です~ニコニコクラッカー

朝10時に郷土資料館に集合。参加者は今回定員30名を超えてキャンセル待ちが出た程だということで、かなりの人数となりました(丁度小学校の1クラス40名弱でしょうか?)
6班に分かれて作業を進めますが、各テーブルには大ざるに入れられた牛革草や道具類がセットされています。
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この大ざるが趣があって良いでしょうはてなマーク
本当に日野で農作業に使用されていた古い民具を今回特別に使用しているんですよ。

このざる一つで時代を飛び越えて、古民家の軒下で作業をしている気分です音譜
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まずは、この大ざるいっぱいの牛革草の太い茎の部分を外します。
(黒焼きになりにくいので)
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私が入った班は全員が石田散薬作りがはじめてというフレッシュナーな班でした。
皆が一見さんで、1人参加。
でも、初めてながら6人ひと組で、茎から葉を外す人、外した葉を手で揉んだりはさみを入れたりして細かくする人、その細かくなった葉を焙烙で焼き始める人…って分担して頑張ります。

こういうとき、リーダーシップをとる人、周りに気を遣ってゴミを集めたりする人、楽しく場を盛り上げる人…個々の個性が現れて面白い^^

歳三さんは、石田村総出で行う毎年一度の土用の丑の日にある原料の草刈りの
村人への指揮が上手かったので、歳三さんが指揮する日は作業が終わるのが早かった
という評判だったそうですが、そういう話が地元に伝わっているの、
こういう集団作業を一日通して経験すると改めて実感します。

人の個性もとっても出るし、作業が楽しくスムーズに進むか、
皆から不満は出るわ仕事は進まないかの差は、
取りまとめる側の差配にもおおきく関わってきますよね。

この茎から葉を落とすという簡単そうに思える行程だって、結構な量でひと苦労。
小一時間でやっとこれだけになったわ~あせるふーっ汗
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さて~それでは黒焼き開始。我が班は2回に分けて焙烙で煎りました。

これは一回目。

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2回目めは、皆の希望で「黒焼きだから、それっぽい色までやろう!」と。
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煎って、煎って、煎りまくる~!!
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黒焼き完成~ビックリマーク
右が一回目、左が二回目。どうでしょう?煎り具合一つとっても随分違うでしょう!?
この辺りのコツが「一子相伝、家秘相伝」といわれる由縁でしょうかにひひ

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ここで、あら熱をとっている間にお昼ご飯ですおにぎり
皆で楽しくランチのあとは、いよいよ薬研(やげん)で磨り下ろします^^

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「こんな円盤みたいので本当に細かくなる~??」なんて半信半疑だった皆さん。

こんな粗々だったのが、

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薬研で引いて行くと見る見るうちに完全な粉状に…キラキラ
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「すごいよ、びっくり!」「面白~い虹」の声続出。

我が班は、皆さん仲良くなってみれば全員歴史大好きメンバー。嬉々として歳三さん気分で薬研を使っていましたが、特に全国の山城古城制覇しているというリーダー、興がのり

「これは、

もう

石田散薬ではないっビックリマーク

これは、


もうっ


【オレの


オレの散薬だ!!!!】」
(オレのイタリアン…的なかんじで)

と叫んでいたのが班全員のツボにはまり…にひひにひひにひひ

「リーダー、オレの散薬をもういっちょお願いしやっすえっ」とか…もうチームワーク抜群!!!

「オレのさんやく」ブームが我が班内で到来していました…ドンッパンチ!

笑ったー^^


薬袋も勿論自分で折ったり、のり付けしたり、判子を押したり…で星

「オレの石田散薬………、
もとい、歳三さんも関わった土方家家伝薬・石田散薬、堂々の完成~キラキラキラキラ

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(御持ち帰り用セット=一人3週間分。写真は一週間分です。
郷土資料館の学芸員さんのお話では現在の価値に治すと一日1000円以上とか…。
皆さん、頑張った甲斐あって、およそ2万円以上分の御持ち帰りですよ~クラッカー
でも、現在の薬事法に適合したお薬ではないですからねパーあくまでオンリーワンの記念品ですよチョキ

本で読んでいるだけじゃ伝わらない、
やって初めて分かる江戸の民間薬作りの大変さ、そして楽しさ。

「歳三さんの時代、お薬ってこういう風に作って、
こういう風に飲んでいたんだ~」

って皆さん色々ご感想下さいました^^

この講座はなんともう11年め。「11回目」の講座なんです。

原料の草の管理から、陰干しした草の保管管理など、沢山の手間を日野市郷土資料館の方々、ご協力されている皆様でご努力されて長い間続けてきた講座です。

今では、年間を通して一番人気のある講座だと教えて頂きました星

この講座に関わってきた皆様、ご参加された皆様、
多摩川の深淵に棲む河童により伝授され、
宝永年間より250年近く家秘相伝で製造された
土方家の家伝薬・石田散薬に興味を持って下さりありがとうございますキラキラ

歳三さん、土方家のご先祖様たち、
タイムマシーンがあったら、是非是非ご参加の皆様にヘルプをお願いしたい所でしたね^^

完成
2014年5月3日土方歳三資料館石田散薬体験会にて)

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アップ
来年は、5月のGW(多分4日?)に土方歳三資料館において「石田散薬製造体験会」が、7、8月には日野市郷土資料館主催の体験会がある予定です。次はあなたも一緒にやりませんか?ニコニコクリックして応援して下さればうれしいです。キラキラキラキラ