禅タロット小アルカナ考察:雲の7・POLITICS | 穂積の覚書

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雲の7・POLITICS(政治)です。



穂積の覚書-気まぐれ屋本舗-65

いやあもう……「やあ、元気?」って言いたくなるほど私がよく引くカード(笑)。

雲の模様の蛇が、にこやかな顔の仮面を持っています。後ろには悪人顔の人がいますが、どうやらこれも仮面のようです。

蛇はずるがしこさ、うぬぼれの象徴。



世の中、正しいことだけが正しい結果を出すとは限りません。

大手を振って言えないようなことがまかり通ったり、口を拭って嘘を吐いたものだけが成果を得たりします。

正直者は馬鹿を見る? 騙される人が悪い? 勝てば官軍、負ければ賊軍?


そうして得た物は、本当に心地よくあなたを支えてくれるのか?


そういう警告カードですね。


ウェイト版では「方法の是非はともかくとして、ある程度の成果は得られる」というカード。正攻法じゃない方が上手く行くよ、という感じの。

禅タロットでは更に警告の意味合いが強くなってる気がします。


後ろの悪そうな顔の人は、いかにも悪人に見えますが、この人も結局仮面。悪意はない感じがします。わざと悪ぶってるというのかな。悪事を為そうというのではなく、ただどんな手を使っても成果が欲しいだけ。でもヒールとして開き直ることも出来ずに、良い人の仮面をかぶって虚勢を張ってる。それがばれたら、悪い人の仮面をかぶってさらに虚勢を張る。



欺瞞っていうのは人に対してだけじゃなくて、自分に対することもある。

雲の6の時にも書いたけど、誰かの影響だけで険しい山を登ろうとしてる時。


いい子でないと親に愛されないから、いい子を演じる。

自分らしくいたら人に嫌われるから、自分を押し殺して優しい人になりきる。


雲のスートは心、理論、理屈を司るものです。

雲の6の状況を、「なぜこうなったのか?」「この状況にどういう意味があるのか?」「この状況に納得できる理由はあるか?」と考えを詰めていったら、この雲の7になっていくのかもしれません。


すべてが嘘。その場しのぎの方法。

それでも、そうしなければ生きていけない思いをした人たちがいる。


そういえば今日、「教科書に載せたい!」を見ていたら、色々な拷問器具が出て来た。

派手な物から地味なものまで盛りだくさん。

「これやられたら、何もしてなくても自白しちゃうよね……」

って母と言った。

アイアンメイデンとか想像しただけで怖すぎる。


でもそれは拷問器具の話だけではなくて、痛すぎる傷からはどんなことをしても逃げたくなる。そういう気持がちゃんと心の傷にも働く。

辛すぎる痛みからは一旦逃げて休むことも必要だ。

でもそれはずっとじゃない。しっかり向き合って治療をすることも、必要だ。


そういう傷があるよ、治療を行うときが近いよ、と教えてくれてるカードだと思います。