禅タロット小アルカナ考察:雲の2・SCHIZOPHRENIA | 穂積の覚書

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雲の2・SCHIZOPHRENIA(精神分裂症)です。



穂積の覚書-気まぐれ屋本舗-60

あっちにもこっちにも行けないぜ!


二つの建物(もしくは崖)の間でアクロバットな人、ひとり。

この体勢はかなり限界だ。眼下には暗闇と雲が待ち構えています。

さあ、頭と足のどっちから落ちるか、それともどちらかに登って落ちるか、それとも。



選択肢のどちらを選んでも後悔するだろうなあ、という時があります。

結構ある。迷いなく選べる方が少ないと思う。

メリットとデメリットを指折り数えて、それでも決まらなくて、片方を選ぼうと思えばもう片方がとてつもなく魅力的に見えてくる。

選んだ後に、「やっぱりあちらを選べば良かった」となるんじゃないか、と思って選べない。

まあ、そのうちに手遅れになって両方失うことになったりね。

どっちかでも選んどきゃ良かったーって思っても、後の祭。



感情も心も一人の人間のものなのに、なぜ分裂するのか? なぜ望みが一致しないのか?

そう考えたときに、他人の影響は結構大きいと思います。


こっちを選んだらあの人がどう思うか分からない。

世間体が悪い。

こっちを選んだ方が立派に見えて人に自慢できる。


この辺特に、メリットとデメリットに見えて全然関係ない。しかも大体において本人がそれを意識してない。

「自分の基準」と「自分以外の基準」の間で「分裂」してる。

しかも「自分以外の基準」は自分の深い深いところに楔みたいに刺さってて、見えないし抜けない。

「自分の基準デスヨ☆」って顔してる時もある。



このカードが出たら、「結局どうすりゃいいんだよ!!」って言う人が多いように思います。

メリットもデメリットも挙げて、それでも選べないんだもんな。

じゃあどっちも捨ててみるかって、捨ててそれからどうすんのさ! みたいな話になる。

第三の選択肢は、最初っから見えていない。


あ、昔の私の話です(笑)。

これは、水の8番の時もよく出てくる。「何手放せばいいんだよ!!」みたいな。

分かってる人は分かってるんだけど、分かんない人は分かんない。私も分かるかって言われれば、まだ分かんないこと多い。


でも結局、そこまで悩んで決まらないんなら、後は自分が割り切るか時の流れに任せるしかない。

結局、飛ぶしかない。カードの中にひっそりと飛んでる鳥のように。

あ、でも落ちても何らかの結果が出るだけで、待ってるものは悩みの雲ですよ。別に破滅ではないんですよ。



雲の2の均衡、バランスが崩れた時、雲のスートはより深い悩みへ入っていきます。


……個人的には、この雲の2の持ちこたえてる人の身体能力はすごいと思うんだ。