5章53番の詩の見直し | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

5章53番の詩

La loy du Sol & Venus contendus
Appropriant l'esprit de prophetie:
Ne l'vn ne l'autre ne seront entendus,
Par sol tiendra la loy du grand Messie.  (ノストラダムスサロンの原文)

太陽の法 金星と争う
予言の精をあてながら
一方 他方 ともに理解されぬ
偉大なるメシアの法 太陽により保持される   (山根和郎 訳)


La loy du Sol, & Venus contendens,
Appropriant l'esprit de prophetie.
Ne lun ne lautre ne seront entendens,
Par Sol tiendra la loy du grand Messie. (ラメジャラー本の原文)


La loy de Sol, & Venus contendans,
Apparopriant l'esprit de prophetie,
Ne l'un ne l'autre ne seront entendans,
Par Sol tiendra la loy du grand Messie. (ロバーツ本の原文)


太陽の法と、競い合っている金星

預言の霊に適応させながら

一方も他方も理解していないだろう

太陽によって偉大なメシアの法が長続きするだろう


訳の解説

「contendans」は「contendre」の現在分詞と判断(「contendus」とすると過去分詞)。「contendre」は古語辞典より 「Avancer une idee(考えを前に出す),soutenir(支える、支援する),se disputer(競う、争う),se quereller(互いにけんかする),Combattre(戦う、抵抗する),rivaliser(競う、張り合う),Contester(異議を唱える、抗議する、論争する)」など。tiendra」は、「tenir」の三人称単数の未来形で文章形態から倒置形と判断して自動詞の「長続きする」を選択。倒置形により「太陽によって」を強調したいものと思われる。(聖書の千年王国は1000年しか続かない。「ヨハネの黙示録」第20章より)

ところで、「Sol」は「フランスの貨幣単位souの古形、地面、床、土壌、地方、国、(音楽の)ソ、ト音、G音」などだが、従来から言われているように「Soleil」(太陽)の略と解釈する。また、太陽は日本の事だとか言われているが、確証がないので保留。(ただし、キリストがアジアに現れるような事を匂わせているものはある。http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10559004196.html )また、旧約聖書「マラキ書」第4章に「義の太陽」とあるので「主」の事とも解釈出来るが、それだと4行目は「キリストによって偉大なメシアの法が長続きするだろう」となり当たり前の事を述べているだけとなる。(わざわざ倒置形にする必要もないと思われる。)

「預言の霊」という所は、「予言の精神」と訳してもいいが、新約聖書「ヨハネの黙示録」第19章に『「そのようなことをしてはいけない。わたしは、あなたと同じ僕仲間であり、またイエスのあかしびとであるあなたの兄弟たちと同じ僕仲間である。だだ神だけを拝しなさい。イエスのあかしは、すなわち預言の霊である」。』とあるので、「預言の霊」と訳した。(「太陽の法」とは「義」であり、「僕仲間の法」か。)

http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10338777518.html

補足1
ただし、キリストがアジアに現れるような事を匂わせているものはある」の補足。

http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10389805818.html
補足2

2章29番の詩

東洋人が彼の本拠地から出て来るだろう

アペニン山脈を越えてゴール(現在のフランスあたり)を見る

空、海と雪を越えて伝えるだろう

一人に対して誰もが長い棒で叩くだろう            (10年以上前の自分の訳)
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10391245066.html