今年の6月で10周年を迎えたテレビ朝日の人気刑事ドラマ「相棒」の劇場版第2弾。TVのドラマも2008年公開の劇場版第1弾「相棒-劇場版- 絶対絶命!42.195km東京ビックシティマラソン 」もスピンオフ作品の「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿 」も観ています。


警視庁本部内で、元警察官の八重樫哲也による人質篭城事件が発生。何かを要求することもなく、動機は分からないまま時が過ぎ、強行突入により事件は解決されます。しかし、突入のドサクサの中、八重樫は射殺され、彼が何のために事件を起こしたのかは解明されないままでした。そのまま、事件を終結されようとする上層部に反し、杉下右京と神戸尊の"特命係"は、事件の真相に迫っていき...。


TVシリーズを観ているから、ということももちろんあるのだとは思います。TVシリーズで人間関係や人物像を把握しているからこそ分かる部分も散りばめられていましたから。けれど、それを差し引いても、面白かったです。


少々、風呂敷を広げすぎた感は否めませんでしたし、その分、雑に思えてしまう部分もありましたが、スピード感と迫力があり、時間を感じさせない緊迫感ある作品になっていました。


前回の劇場版より、今回の方が私的には好みでした。相変わらずの杉下右京のブレないカッコ良さ前回でしたし...。右京と尊のちょっと違うけれど、それぞれにしっかりとその人の中に根を下ろしている正義感も清々しかったし...。


前回劇場版の時の相反するキャラクターの亀山クンとのコンビとは一味違い、同じ路線上にありながらそれぞれの個性が感じられるコンビもなかなか味わい深いものです。


事件の背景にある過去との繋がり、権力抗争もリアリティがありました。この太平の世の官僚たちが、いかにもやっていそうですから...。


それにしてもラストはあれでいいのか?予告編などの前情報から予想できた結末ではありましたが、この後のTVシリーズ、大丈夫でしょうか?TVシリーズも完結に向かっていくってことでしょうか?とっても、気になります。そもそも、この展開が本筋に必須のものではなく、とってつけたような感じになっている点でも違和感ありました。一人の本作シリーズの功労者の花道にもなっているのですから、もっと、本筋に絡んだ必然性が感じられる展開にして欲しかったです。そこが、ちょっと残念。



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http://www.aibou-movie.jp/



相棒-劇場版II-警視庁占拠!特命係の一番長い夜@ぴあ映画生活