グリマーマン~男ならトンチを効かせてクレジットカードで切れ!! | 明日から真似したくなる漢の映画

明日から真似したくなる漢の映画

男子総草食化が叫ばれる、昨今。
男なら明日から真似したくなる映画を紹介していきます。
たとえ真似したところで、明日が全然変わらないにしてもだ!

「毎週木曜日といったら?」と言われて「セガールの日!!」と答えるのは昼過ぎにテレ東ばかり見ているダメ人間しかいない。
僕もそんなダメ人間の一人なので、今回はスティーブン・セガールの映画について書きます。
需要はないと思いますが、敢えて書きます。
セガールといえば、沈黙するどころか、ヒマ人のツイッター並みに作品を出し続けいている沈黙シリーズがありますが、あえて今回はセガールmeetsセブンというパスタにうどんを混ぜたような、気の狂った作品として名高い「グリマーマン」を御紹介させて頂きます。


猟奇殺人を追うセガール扮するはみ出し刑事と相棒の黒人刑事が、事件を追ううちにセガール刑事の過去、そして猟奇殺人の裏に潜む陰謀が明らかになるというストーリー。
(ちなみに劇中冒頭では大阪のおばちゃんが着るような派手なマオカラーのジャケットを着こなし、漢方薬マニアという、はみ出し刑事ぶり。)

いかんせん、セガールがはみ出し刑事なので、コナン君や金田一少年のように証拠集めや、犯人と思われる人間の証言の矛盾をつくような、みみっちい事はしない。
捜査らしいことはするけど、基本的に口より先に手が出る
頭でなく拳で解決する刑事です。
口より先に手が出る刑事役で、セガールほど恐ろしい刑事役はいない。
どっちかというと、話よりセガールのウルトラバイオレンスのほうがサスペンスフルである

一応、物語の雰囲気は終始サイコサスペンスの様相を呈していますが、中盤からはちゃぶ台をひっくり返したかのようにセガールが拳で事件を解決していきます。
この流れは映画「トランスフォーマー」の前半=サスペンス、後半=怪獣大戦争のような、良い意味での台無し感で、僕のようなボンクラが喜ぶ展開である。

セガール映画の特徴として、トンチの効いたアクションというのがあるが、この作品でもキレのあるトンチアクションを披露してくれる。

作中、窃盗団に車を盗まれそうな現場に直面し、案の定、「金を出せ」と言われるセガール。
財布を取り出し、「カードでいいか?」というやいなや、クレジットカードに仕込んだナイフの刃で窃盗団の首をきりつける。
クレジットカードを切る、というのはよく聞くが、クレジットカードで切るという、スピルバーグやジェームズキャメロンでも思いつかない、映画史上稀に見るシーンである。
お得なマイルやポイントより、ナイフの刃というオプションをつけるのがセガール流クレジットカードの使い方である。

黒幕が食事しているレストランに乗り込むセガール。
「なんだてめえは!?」とチンピラに言われ、有無を言わさずボこり、「口の聞き方に気を付けろ」とダイナミックに入店するセガール。
「この漢方野郎!!」と他のチンピラにいわれ、「漢方は傷に効くぞ」とセガール。
漢方好きですからね、セガールは。しかし、セガールの眼は笑っていない。
そして、「俺は傷なんかねえ!!」というチンピラに「これだ!!」と顔面パンチをたたき込むセガール。
一休さんも真っ青のバイオレンストンチっぷりである。

ラスト、セガールが敵にわざと自分を殴らせてから「お前のパンチはその程度か?だったら、お前は死ぬしかない」の一言は男なら明日から真似したくなる名言である。

「コンビニでカップラーメンを買って箸がない」とか「おでんの卵が売り切れ」とか「週刊マガジンを買ったと思ったら月刊マガジンを買った」など、人間、生きていると辛いことがある。

「人生は重いパンチの連続だ」とスタローンはロッキーザファイナルで言っていたが、セガールほどじゃないにしても「お前のパンチはその程度か?」と言える、トンチの効いた男になりたいものである。


グリマーマン [DVD]/ワーナー・ホーム・ビデオ

¥980
Amazon.co.jp