190-衆50 幼児教育振興法案 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

全日本私立幼稚園連合会が署名集めなどを行って、この幼児教育振興法の制定を求めていました。

国及び地方公共団体は、幼児教育施設における幼児教育に係る経済的負担を軽減し、幼児教育の機会均等を図るため、幼児教育施設における幼児教育を無償とすることに向けた措置を、これに要する財源を確保しつつ段階的に推進するものとすること。

ここが最も重要で、保護者負担の軽減をし、将来的に幼児教育を無償化にしようとの点で賛同できます。

そのほかの部分は、例によって、基本方針、国の責務など一般的な羅列に終わっているため、幼児教育を将来的に無償化するというそれだけで良いと思います。

190国会●衆議院提出法案第50号
幼児教育振興法案
【提出者】松野博一(民進党・無所属クラブ)他6名

第一 総則
 一 目的
この法律は、幼児教育の振興に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及び幼児教育の機能を有する施設(幼稚園、保育所及び認定こども園に限る。以下「幼児教育施設」という。)の設置者の責務等を明らかにし、並びに基本方針の策定について定めるとともに、幼児教育の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、幼児教育の振興を図ることを目的とすること。

二 基本理念
1 幼児教育の振興に当たっては、幼児教育の水準の維持向上が図られなければならないこと。
2 幼児教育の振興に当たっては、全ての子供がひとしく幼児教育を受けることができるような環境の整備が図られなければならないこと。  
3 幼児教育の振興に当たっては、障害のある子供がその特性を踏まえた十分な幼児教育を受けられるよう配慮されなければならないこと。  
4 幼児教育の振興に当たっては、幼児教育が義務教育及びその後の教育の基礎を培うものであることに鑑み、幼児教育と小学校における教育との円滑な接続に配慮されなければならないこと。

5 幼児教育の振興に当たっては、幼児教育に携わる者の自主性が十分に尊重されなければならないこと。    

三 国の責務
国は、二の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、幼児教育の振興に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有すること。   

四 地方公共団体の責務
1 地方公共団体は、基本理念にのっとり、国と協力しつつ、その地域の実情に応じた幼児教育の振興に関する施策を策定し、及び実施する責務を有すること。         (第四条第一項関係)
2 地方公共団体の関係機関は、幼児教育の振興に関する施策の円滑な実施が促進されるよう、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならないこと。 

五 幼児教育施設の設置者の責務
幼児教育施設の設置者は、基本理念にのっとり、その提供する幼児教育の質の向上に努めるとともに、家庭及び地域における幼児教育の支援を行うよう努めるものとすること。

六 保護者の役割
父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、幼児教育の振興に関する施策を活用すること等により、その子に対する幼児教育の充実に努めるものとすること。

七 関係者相互の連携及び協力
国、地方公共団体、幼児教育施設、家庭、地域住民等は、基本理念の実現を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努めるものとすること。 
八 法制上の措置等
国及び地方公共団体は、幼児教育の振興に関する施策を実施するため必要な法制上、財政上又は税制上の措置その他の措置を講じなければならないこと。 

第二 幼児教育振興基本方針等
一 幼児教育振興基本方針
1 政府は、幼児教育の振興に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針(以下「幼児教育振興基本方針」という。)を定めるものとすること。 
2 幼児教育振興基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとすること。
① 幼児教育の振興の意義及び基本的な方向に関する事項
② 幼児教育の振興の目標に関する事項
③ 幼児教育の振興に関する施策に関する事項
④ その他幼児教育の振興に関し必要な事項               (第九条第二項関係)
3 幼児教育振興基本方針は、教育基本法第十七条第一項の基本的な計画、子ども・子育て支援法第六十条第一項の基本指針その他の法律の規定による計画又は指針であって幼児教育に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならないこと。
4 政府は、幼児教育振興基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならないこと。
5 4は、幼児教育振興基本方針の変更について準用すること。    

二 地方幼児教育振興基本方針
1 地方公共団体は、幼児教育振興基本方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における幼児教育の振興に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針(以下「地方幼児教育振興基本方針」という。)を定めるよう努めるものとすること。        (第十条第一項関係)
2 地方公共団体は、地方幼児教育振興基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるものとすること。                          (第十条第二項関係)
3 2は、地方幼児教育振興基本方針の変更について準用すること。   

第三 基本的施策
一 幼児教育の内容及び方法の改善及び充実
国及び地方公共団体は、幼児教育の内容及び方法の改善及び充実を図るため、幼児教育施設における幼児教育の基準の見直し、幼児教育施設の施設及び設備の整備に対する支援、参考となる資料等の情報提供、教材の開発その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとすること。

二 人材の確保等
国及び地方公共団体は、地方公共団体以外の者が設置する幼児教育施設を中心として、幼児教育施設の教職員を確保し、養成し、及びその資質を向上させるため、各幼児教育施設における賃金その他の待遇の実態を考慮した待遇の改善、適切な配置、研修の充実その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとすること。

三 質の評価の促進
国及び地方公共団体は、幼児教育施設においてその提供する幼児教育の質の評価が行われるよう、必要な手法の開発及びその成果の普及その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとすること。

四 家庭及び地域における幼児教育の支援等
1 国及び地方公共団体は、家庭及び地域における幼児教育への支援を行うため、保護者に対する学習の機会及び情報の提供、関係機関相互の連携の強化その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとすること。                              (第十四条第一項関係)
2 国及び地方公共団体は、幼児教育施設が行う家庭及び地域における幼児教育への支援が適切に行われるよう、必要な施策を講ずるよう努めるものとすること。  

五 調査研究の推進
1 国は、幼児教育に関する諸科学を総合して実際的及び基礎的な研究を推進し、これらの研究の成果を活用して幼児教育の振興に関する施策の効果的な推進を図るものとする。この場合において、研究体制の整備、国、大学その他の研究機関、幼児教育施設等の間の連携の強化その他の必要な施策を講ずるものとすること。  
2 国は、幼児教育の実施状況に関する情報並びに幼児教育の質の向上を図るための調査研究の成果及び取組の状況に関する情報その他の幼児教育に関する国の内外の情報の収集、整理及び活用について必要な施策を講ずるものとすること。 

六 地方公共団体における幼児教育の振興に関する施策の実施体制の整備
1 市町村は、幼児教育施設に対し専門的知識又は技能に基づき助言その他の支援を行う者の確保等に努めるものとすること。 
2 都道府県は、市町村が講ずる1の措置の実施の状況を踏まえ、1に規定する者の確保等に努めるものとすること。
3 都道府県は、各市町村を通ずる広域的な見地から、幼児教育に関する調査研究、幼児教育に携わる者の研修、当該都道府県の区域内の市町村及び幼児教育施設に対する情報の提供及び助言その他必要な施策を総合的に実施するための拠点としての機能を担う体制の整備を行うよう努めるものとすること。 

七 無償化の推進
国及び地方公共団体は、幼児教育施設における幼児教育に係る経済的負担を軽減し、幼児教育の機会均等を図るため、幼児教育施設における幼児教育を無償とすることに向けた措置を、これに要する財源を確保しつつ段階的に推進するものとすること。 

第四 施行期日等
一 施行期日
この法律は、公布の日から施行すること。    
二 検討
政府は、小学校就学の始期に達するまでの者に対する幼児教育の状況に鑑み、これらの者の全てが、その必要に応じ、幼児教育施設において幼児教育を受ける機会を提供されることとなるよう検討を行うものとすること。