190-衆03 野党提出・財政健全化推進法案 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

民主党と維新の党によって2月9日によって提出されている財政健全化推進法案。非常につまらない法案である。役所が作るようなものを政治家が作ってどうするのか。

ところで、国にはお金がないとか言うが、お金は国が発行しているのにどうして国にはお金がないというのか小学生のころから疑問であった。

ときは大平内閣のころでやはり財政健全化が叫ばれていた。この大平首相が選挙中に死んでしまったため、自民党不利な状況から一転して弔い合戦で大勝したのでよく覚えていた。

疑問に対して親はこう答えた。「お金を発行するには金と交換することができないと発行できない」と。しばらくして高校中退してから大人になってからも肉体労働者の先輩諸氏に聞いても同じ言葉が返ってきていた。

ところがあとになってわかったが、ゴールドと交換する担保をドルはやめて以来、つまりニクソンショック以来そんなことは関係ないのである。自分が生まれた時にはニクソンショックは終わっていたのに、多くの大人は金と交換できないからと答える大衆が多かったのである。

ではなぜ貨幣は自由に発行できないのか。それは極度の貨幣発行をすればハイパーインフレになるからだという。貨幣を発行しすぎるとお札の価値自体が相対的に下がるために、モノの値段が上がってしまうというのだ。確かにかなり過去の歴史にはそういう事実もあったようである。特に戦時などでは。

しかし、この世に生まれてきてこれまでそういう経験はない。インフレになったバブル時代があったが、このときに貨幣供給量が多かったわけではない。

そして20年続くデフレ時代に、金利をどれだけ下げてもお金が動かない。したがって、世に言われる経済学の常識などというものは正しくないと考えるようになった。

だから20年ほど前に、金利をマイナスにしてみたらどうだと言ったがほとんどバカにされた。その後、シルビオゲゼルの研究をし、マイナス通貨の運営こそが環境問題の解決、財政再建、戦争の抑止、社会保障の確立などができるものであるとの論理を構築したのである。だが今もって、こうしたものは主流にはならない。

野党が官僚のような法案を議員立法で作っているようではまだまだ遠い。


第190国会●衆議院提出法案第3号
国及び地方公共団体の責任ある財政運営の確保を図るための財政の健全化の推進に関する法律案
【提出者】前原誠司(民主・維新・無所属クラブ=当時) 他3名


以下は法案の概要。



1.財政資金の重点的・効率的な配分、民間資金の活用、規制改革、国際的な経済連携の推進等の経済成長施策を着実に実施する。

2.経済成長施策への重点的・効率的な財政資金の配分のため、制度全般の見直しを行う。

3.着実に財政健全化が図られるよう配慮した予算を作成する。

4.中長期の支出又は租税収入の減少となる施策を実施するときは、その経費額を上回る財源を確保し、公債の発行収入又は借入金はその財源に充てない。

5.補正予算の歳出の財源には、大規模な災害や経済停滞への対処に支障が生ずる場合を除き、特例公債の発行収入金以外の歳入をもって充てる。

6.行政事業レビューを推進し、その結果を予算の作成に適切に反映させる。

7.マイナンバーの利用、情報通信技術の活用等を一層推進する。

8.各歳出分野について必要な改革(①地方公共団体に交付される国の補助金等の効率化、②社会保障制度の在り方についての検討、③公共事業に係る予算の重点化及び効率化等、④国家公務員の給与の改定等についての職員団体との協議又は交渉、⑤当初予算におけるその他の事項に係る経費の抑制)を行う。

9.各歳入分野について必要な改革(①個人所得課税及び資産課税の改革、②租税特別措置の縮減又は廃止、③各府省が所掌する事務及び事業の見直し、国の不要資産の売却等並びに基金の不要額の国庫返納、④年金保険料の徴収体制強化等、⑤社会保険料の負担に係る上限に関する制度の見直し、⑥その他税制の改革)を行う。