クロイトトンボとアオモンイトトンボ 待機場所の違い トンボ目イトトンボ科
今公開されている映画「くちづけ」を見てきました。
障害者の子どもを持つ私にとって、身につまされる映画でした。
障害者とその家族を取り巻いている状況を、直球勝負で取り上げた映画だと思います。
我が身のこととかさなり、途中から涙が止まらなくなってしまいました。
ヒトは、これまでの数千年、数万年の歴史の中から、弱肉強食の世の中ではダメだとして、障害者などの社会的弱者と共存できるようなヒト社会を目標にして来ました。
しかし今、新自由主義のもと、そういった共存社会=悪の風潮が蔓延してきました。
すべてのヒトの尊厳を認め尊重する、そういったあたりまえの事が悪しきこととして攻撃される世の中は、殺伐として人間の解放からはほど遠い道。
そういったことを考えながら、この映画を見たのでした。
問題のラストシーン、同じ状況だったら私もたぶん同じ行動をとったかもしれません。
悲しいけど、障害者の置かれている現状ってこんなです。
ぜひ皆さんも、見ていただきたいと思います。
前説が長くなりました。
今日の話題に戻ります。
宮崎市の通称トンボ池で観察していると、面白いことに気付きました。
ここではクロイトトンボとアオモンイトトンボが同じ場所で生息しているのですが、微妙に止まっているところが両者で違うのです。
クロイトトンボは、水面に広がっている水草の葉っぱの上。
一方アオモンイトトンボは、どちらかと言うと陸地寄りの草の茎や、葉っぱの上です。
両者はその場所で止まって、♀を待ち受けたり、近くを通る虫たちを捕食するわけです。
今まで私が撮った写真を見ても、唯一の例外を除いて、この止まる場所は変わっていません。
では、「唯一の例外」とは。
それは、クロイトトンボが茎の途中に止まったことでした。
その時、アオモンイトトンボがクロイトトンボをすかさず捕食していたのです。
偶然かどうかはわかりませんが、両者間の微妙な緊張が破綻したのが、この捕食の時なんでしょうね。
そう考えると、両者は一発触発の関係の上で共存関係にあるのですね。
【クロイトトンボ】
撮影日 2013/5/18 撮影場所 宮崎県宮崎市
撮影日 2013/5/18 撮影場所 宮崎県宮崎市
【アオモンイトトンボ】
撮影日 2013/5/18 撮影場所 宮崎県宮崎市
撮影日 2013/5/18 撮影場所 宮崎県宮崎市
【これまでのクロイトトンボの記事もご覧下さい】
2010 年6月14日「クロイトトンボ ♂」
2010 年6月15日「クロイトトンボ 交尾」
2010年6月16日「クロイトトンボ 産卵」
2012年4月5日「クロイトトンボ ♂ 2012年初見初撮り」
2012年8月1日「クロイトトンボ ♂ ハスと遊ぶ」
2012年8月2日「クロイトトンボ ♂ 捕食」
2013年5月24日「クロイトトンボ 異色型♀との連結&産卵」
2013年5月25日「クロイトトンボ ♂型♀との連結&産卵」
【これまでのアオモンイトトンボの記事もご覧下さい】
2010年6月4日「アオモンイトトンボ ♂型♀」
2010年6月20日「アオモンイトトンボ 交尾」
2010年6月28日「アオモンイトトンボ 異色型♀」
2010年7月2日「アオモンイトトンボ ♂」
2010年7月25日「アオモンイトトンボ ♂型♀の交尾」
2010年7月26日「アオモンイトトンボ 産卵」
2010年9月7日「アオモンイトトンボ ♂ 未成熟」
2010年9月8日「アオモンイトトンボ ♀ 未成熟」
2010年12月28日「2010年MyBest5 第4位 アオモンイトトンボ」
2011年1月3日「アオモンイトトンボ 未成熟♀ 交尾」
2011年1月4日「アオモンイトトンボ♀ クロイトトンボを捕食」
2011年6月27日「アオモンイトトンボ 個体数減少?」
2011年6月30日「アオモンイトトンボ 異色型♀成熟途中」
2011年11月28日「アオモンイトトンボ 腹筋運動?」
2011年12月8日「アオモンイトトンボ ♂ 飛翔 2011年12月5日撮影」
2012年11月15日「アオモンイトトンボ ♂ 11月のイトトンボ」
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