『養生訓』 七情の滞り(巻一39) | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

「気は、人の身体の内にに広く行きわたるようにすべきである。胸の中だけに集まるようではいけない。怒り・悲しみ・憂い・思い煩いなどがあれば、胸中の一か所に気が集まって、滞ってしまうことになる。怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の七情が過度になって、気が停滞するのは、病気の起こる基となるのである。」


以前にもこの養生訓シリーズの「七情と養生」 で、七情についてとりあげていますよ。感情が胸に集中するという考え方は、五臓の心が神志すなわり精神活動をつかさどるとするところからきています。


たとえば、悲しいときに「胸が痛い」とか、うれしいときに「胸がおどる」とか表現しますね。実際にそうした感情を感じるのは脳ですけど、感情は自律神経に影響するので、心臓の働きにちょっとした変化が出ます。それをそのまま五臓の心の反応としたのでしょう。


気がとどこおりなく流れていれば、健康を保つことができます。気の流れをよくする方法のひとつが、呼吸法なのですね。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


次→ 偏らないことが養生法(巻一40)