その1 http://ameblo.jp/haruboo0/entry-11463524036.html
その2 http://ameblo.jp/haruboo0/entry-11466731320.html
消費税があがることに決まっていて、実際の大規模修繕工事をやるときには消費税率が10%になっているというマンションは多い筈。 理事会で、この消費税率のUPの管理費や修繕費への影響について”ストレステスト”はやっておいたほうがよいです。
管理費はフロー、修繕積立金はストックとしての性質をもっているので、管理費が消費税率分だけ5%あがったとしても、もともとの管理費会計の執行率(収入に対する支出の割合を仮にこう定義しましょう)が95%を超えていなければ単年度での赤字化は防げます。
うちは、いろいろやって、現在の執行率は90%をちょっと切るくらい。地震とかなにもなければ、年に1300-1500万程度の黒字がでるようにまでは収支は改善してあります。
# うちのマンションは、もともと設立総会で承認をもとめた1期の予算案には2期の予定額がでていて、そのままいくと収入の99.9% 予定すみの支出があるというもので、理事会の裁量で利用できる経費は0でした。最初から余裕0の予算を組まれると、どこか管理会社にまず泣いてくださいって話にもっていかないと、何一つできませんから、例えば自治会予算で初年度だけ半分払ってもらって、住民向けのWeb掲示板”コラボ”の導入をしたりとかで異常に苦労した。
ミニショップをえらく苦労して、住民の多数意見をひっくり返すような広報をごりごりやってまでおいだしたのも要はぶっちゃけお金がないから。
年1000万近くはとても拠出できないものなぁ・・
http://ameblo.jp/haruboo0/entry-11431628302.html
Web掲示板導入+管理士事務所のコンサル導入+役員報酬の導入で、年に300万円弱ほどどこかに金をつくらないといけないからってんで、この追い出しは初年度の予算案を見たときから頭の中にはあった..
また脱線してますが、”今”5%以上の黒字があれば管理費はまぁ大丈夫だろってのは読めますからこっちのストレステストは容易でしょう。原理的に 110/105倍以上に消費税が原因で高くなることはないから。2期とか早めの時期から管理会社のいいなりでない予算案を自分で組んできたような管理組合であれば、まぁ5%程度に耐える力はあるはずです。
#うちは浮いたお金の半分程度を修繕費に振り返ることにしているのでそれでもギリギリで、恥ずかしい状況ではありますが、もともと150円/㎡/月で24時間有人管理をいれて2人×24時間で17000時間もの警備の人件費がいれてあるってのは無理があるよなぁ・・ あーまた脱線した。
一方で消費税率分のUPではすまないのが修繕費のほう。
最近販売の大抵のマンションでは、6期に鉄部塗装でちょっと使うけど、基本は12期の最初の大規模修繕に向けてせっせと積立を実施しているところで、お金の大半が消費税が上がってから使われる。
そこまでの積立が消費税率5%を仮定して積み上げてきたのを、今から12期までの間で10%であったようにキャッチアップしないと予定とおりには工事できなくなる。
結局竣工当初から消費税率がずっと10%であったのと修繕費総額では変わらないから。
まぁ自明なんだけど案外錯覚しやすくて、私もあれ??っとかなったから。。。
うちのマンションでは地震でかなりダメージがあるものの一部(実はかなりの割合)を12期送りにして、緊急かつ必須の工事しか来期(5期です)には実施しないと方針を決定したので、この期数を後ろ送りにして工事しないで耐えるってのは難しい。一方1年を超えて大規模修繕工事を前倒しってのも単純計算で経済的合理性はないですね。
営繕コンサルタントなんかもいれて検討しているけど、さすがにもとの計画が現実的なものになっていれば5%の消費税増税分を計画内で吸収することは無理で、徴収計画側を修正して対応するしかなかろうと。
うちの場合は、来年の3月(6期の頭)から修繕積立金は値上げされる計画でもともとの上昇率は20%。その時点で大規模修繕までの期間の半分を経過してしまっていて、
そこまでの修繕積立金と、販売時に集めた修繕維持積立基金(うちでは全額を10年の積立式の保険で運用している;利率1.3%非課税はかなりおいしい)は消費税率5%対応で集めてきているわけだから、残りの5-6年でキャッチアップしてくださいというと、単純に計算すれば、消費税率の上昇幅が2倍になっただけここからは集めないと12期にキャッチアップできない。
ー 今のマンションの期数がかなり大規模修繕に近くて、
ー かつぎりぎりで大規模修繕工事を超えるだけの積立しかしていない
場合には、 消費税増税に対応して
かなり急激な値上げを今実施しないと、工事が実施できなくなる(可能性がある)。
今回総会に提案しようと、営繕委員会から理事会に答申した案では、当初の販売時計画での値上げ幅が6期から20%だったのを、最低でも50%アップしないと12期時点で破産と答申してますが、その余計な上げ幅30%のうち10%分が消費税対応ということになります
まぁ消費税アップは、納税は国民の義務だから、うちだけ払わんということはありえないとか言えばさすがにここまでは値上げの理由として文句がくることはあるまい。
私が理事長向けのメーリングリストでよくやりとるするような遣り手の理事長は、修繕工事が消費税率 10% になるくらいでは既に慌ててなくて、もうその先の15%を視野にいれている。(10%程度の消費税で30年やっていけるとはまぁあんまり思えないから、グローバルスタンダードでは15%が相場でしょうねぇ。。。やっぱり。話題にしたら複数のマンションの理事長さんから、10%では甘いんではといわれたけど、そこまでココロの余裕がない)
ほかに物価上昇率 CPIで1% 程度でのストレステストを修繕計画案に対して実施して計画が大丈夫かなとかやっている元理事長さんまでいるようで。。。うぐぐ。。。道遠し。
実際デフレとかいいながら、建築コストはむしろ上がり気味だった時期が長かったですから、デフレのなか、工事計画総額だけは長期的には上昇ぎみというのはなかなか相場を常に見ている人でないと違和感があるかもしれない。
やはり理事会のコアな役員たるもの、100年の計とはいわないまでも、最低でも35年の計程度はたてて、自分のマンションがスラム化しない対策は練る必要がありますよねぇ。修繕積立金ひとつとっても、1期から組合の予算を預かってきた身としては、20年あとの理事から、あいつが放置したおかげで、ここまで財政が悪化したとは言われたくはないもの。
このシリーズはまだまだ続きます。
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