SHELTER | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

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順序が前後したけど、先日読んだSeconds Away につながるミッキー・ボライターシリーズの第一作がこれ。父の事故死、母の薬物中毒という過酷な環境下で伯父のマイロンと暮らし、新しい高校で事件に巻き込まれていく彼が、どのようにしてバット・レディと出逢い、風変わりなエマ、スプーンと仲間になっていったのか、がこれでわかります。


自分と同じく転校生のアシュレーとつきあい始め、ささやかな幸せを噛み締めていたミッキーでしたが、アシュレーが忽然と失踪。彼女の素性を調べ始めたら、届け出ていた住所も両親の名前も嘘だったことがわかります。しかも、どうやら怪しげな組織も彼女を探しているらしく・・・


バスケットボールに賭ける青春、華やかな学園の人気者と、除け者にされるマイノリティ、頭の弱いいじめっ子、小うるさい教師やイヤな感じの刑事・・・登場人物たちのキャラクターが際立っていて楽しい。

ミッキーは、両親の結婚に反対し続けた伯父マイロンに対する複雑な思いを抱いているのですが、ふたりはバスケでつながっています。長年マイロンシリーズを読んできたファンとしては、このふたりの間が氷解してくれることを、マイロンの側から願ってやみません。


要所要所に出てくる蝶のアイコンが、彼女の失踪だけでなく、ミッキー自身の出生や父の死の謎、そして歴史を遡って第二次世界大戦のナチスにもつながっているのですが、このメタファーが難しくて、2作目でもなかなか解明されません。うーん。早く教えて。