あと、7年・・・ | 浜田真実*文筆と朗読「まほろふ舎」

浜田真実*文筆と朗読「まほろふ舎」

昭和の終り頃、シャンソン喫茶「銀巴里」にて歌手デビュー。平成の中頃に、心と身体を整えるボイトレ教室「マミィズボイススタイル」オープン。「声美人で愛される人になる」「説得力のある声をつくる」等出版。この頃は「しげのぶ真帆」名義で、文章を書き朗読もしています。

私がもしも、
家の中に病人がいて、
夫も失業していて、借金も多くて、経済的にも困っていて、
小さい子も年寄もいて、その上、ガス管なんかが錆びてしまって、常にガス漏れ
している家に住んでいるのだとしたら・・・

お客様をお招きすることはできない。
申し訳なくて。

でも、この家の主が、何だか妙に気負っちゃって、
「外国からお客様を呼びたい」
なんて言いだしたらどうするのだろう。
「今、そんな状態ですか?!」
と、当然ケンカもするだろうな。
阻止しようとするだろう。

だけど、主は言ってしまった。
外国人のお客様の前で、

「ガス漏れなんて、私が全てコントロールできる。
臭くない。大丈夫。安全。私にお任せください!!」

大ぼら吹いた。
言いきっちゃったよ~。
私は、愕然とすると思う。
何の根拠があって、それを言いきれるの?

そうしたら、外国の方々も、「OK!じゃ、行くよ」と承諾したものだから、
子どもたちは、「うわ~!!お祭りだ!」と喜んだ。
でも私は、「え~~~!!」となる。

どうするの?
うち、ガス漏れだけじゃないよ。
トイレも詰まっているし、お風呂も壊れてる。
ゴミ捨て場も決まってない。
とにかく、臭いのよ。
家族の中には、元気を取り戻していない人もいる。
ねぇ、こんな状態で、どうするの?
と、怒りまくる。

だけど・・・
「家が、ちゃんと整ったら来て下さいね」
なんて言っていたら、いつまでもそんな時間は来ないだろうな。
タイムリミットがあるなら、それまでに、必死でなんとかしようとするかもしれない。
家の中を整理して、掃除して、お客様の居場所もつくり、当然、あらゆるところを
工事して、安全に過ごして頂けるように、必死で頑張る。

イベントや祭りがなければ、きっと、そこまでは動けなかったかもしれない。

だって、来て下さる以上は、お客様に楽しんでいただきたいから。
満足して頂けるように、おもてなしもしたいから。

だからね、
「オレに任せろ」
と言った以上、
途中で、胃が痛いとか、歯が痛いとか言って、入院したりしないで。
あらゆる手段を使って、家や家族やお客様の安全を確保して。
安全を確保することは、家族に武器を持たせて闘うことだと勘違いしないで。

あぁ、でもなぁ・・・
7年後も、その人がこの家の主だとは限らないしなぁ。
期待するまい。

2020年。
決まった以上は、もうその時間に向かって日本は動き出す。
「本当」に安全で、「本当」に自然が豊かで、「本当」に人の心が美しい国だと喜んでもらいたい。
決められたことが、良い方向に流れて行くように祈ろう。

そしてとりあえず、私は、家の掃除から始めよう… かな。