昨日九段会館で北方領土返還要求全国大会が開催された。
2月7日が「北方領土の日」であることを知っている人は殆どいないだろう。
産経は、こういう問題についての問題意識が高く、視座がしっかりしているから、記事が読みやすい。
これに対して朝日は、記事落ちしていないのはさすがだが、読んでいて釈然としない。
何を報道したいのか、と思うような書きぶりだ。
「領土問題の最終解決に向けて進展が得られるよう、引き続き強い意志をもって交渉していく」との決意を表明した。今月18日にロシア極東のサハリン州での開催を調整しているメドベージェフ大統領との首脳会談を契機に、領土問題の進展を図りたい考えだ。
そう、産経は書いている。
これが昨日の北方領土の日に相応しい報道の仕方だろう。
しかし、朝日は、昨日の大会であいさつする麻生総理の写真を掲載しているが、次のような書きぶりである。
麻生首相は18日、ロシアサハリンを訪問し、メドベージェフ大統領と会談する。両国が深くかかわる巨大資源開発プロジェクト「サハリン2」の稼働式典への招待を首相が受け入れた。日本側は、実利外交を重視する両首脳の信頼関係を深めて、北方領土問題の前進につなげることを狙う。
何という違いか。
日本は、領土問題の解決よりも実利を得ることにもっぱら関心があるかのような書きぶりではないか。
「昨年11月に日ロ首脳会談を行いました。その際、メドベージェフ大統領は、領土問題の解決に向けた強い意欲を表明されております。」
総理の挨拶をこのように紹介したのでは、麻生総理が北方領土問題の解決に消極的で、全くの受け身であるかのような印象にならないか。
麻生総理の決意表明は、明確だった。
難しい問題であることを認識した上、北方領土問題の最終解決に向けて努力していくという意志は十分伝わった。
予め用意された原稿を読み上げての挨拶だから、簡潔で明瞭だった。
これでいい。
朝日の報道ぶりが、おかしいのだ。
それにしても、日経や共同が一行も触れていないのは何故か。
昨日の九段会館に出席した一般の国会議員の数は僅か。
私の隣には、鈴木宗男議員がいた。
外は顔も知らない、多分北海道選出と思われる野党議員が2人ぐらいいた程度。
これが、現在の北方領土の日の実情だ。