さすがに衆議院の法制局の仕事は速い。
昨日の打ち合わせで指示した内容を法案骨子の形で作成してくれた。
早速水野賢一議員の事務所に届けて、近日中に一般化財源化を実現する会の総会を開催してもらい、そこで議論してもらうことにした。
柴山議員や牧原議員はどちらかというと道路税源整備特例法を修正して出し直すべき、との論調だが、それではさらに60日間の空白が出来る。
勿論民主党が修正協議に乗ってくるのであれば、それが筋論であるが、民主党のこれまでの対応を見ると、結局引き延ばせるだけ引き延ばして、最後は自民党と公明党を強行採決のような形に追い込んでいく、ということが明らかである。
政治は戦いである、ということが良く分かった。
戦いである以上、相手に隙を見せたほうが愚か、ということだ。
伊吹幹事長も大島国対委員長も人を信じやすい善人だった、ということである。
してやられてしまったなあ、と臍を噛んでも遅いが、しかし、これは騙されるよりも騙したほうが悪い。
私の父親は、人を騙すよりも騙される方がまし、という好々爺だったが、私も、人を平気で騙したり裏切ったりする人を見ると、虫唾が走る。
そんな相手とは金輪際付き合いたくない。
ということで、どちらかというと自民党の執行部に親近感を感じている。
騙されるのは、それだけ善人だから。
善人は、なんとしても助けなければならない。
そういう思いから、地方財政及び国民生活の混乱回避のための道路特定財源諸税の一般財源化等の実現に関する緊急措置法案を策定してみた。
法案の趣旨は、次のとおりである。
この法律は、地方財政及び国民生活の混乱を回避するため、道路政策の在り方の見直し、道路特定財源諸税の一般財源化及び道路税制を含む税制抜本改革の実現並びに平成20年度予算の円滑な執行に関して緊急に措置すべき事項に関する基本方針について定めるとともに、これらの事項について調査審議する道路制度改革会議の設置について定め、併せてこれらの措置を平成20年度中に実現することを担保するための平成21年度以降の道路財源特例法の停止について定めるものとする。
法律の文章は分かりにくいが、法案の趣旨を読むと大体どういうことを意図しているのか見えてくる。
私は、政府提出の道路財源特例法を原案通り再議決せざるを得ないのであれば、せめて同時に、この緊急措置法を議員立法で提案すべきであると考えている。
4月30日に租税特別措置法改正案を再議決する、というスケジュールはどうやら本決まりになったようだ。
残るは、5月13日の道路財源特例法の取り扱いだ。
私の提案は、1回生の代表幹事の一人である小野次郎議員とも相談したものである。
なんとかこの線で自民党の党内意見の取り纏めが出来たら、本当にありがたい。
こんなことで自民党の内部がガタガタになって、小沢氏に乗じられるようなことがあってはならない。
つくづくそう思う。
私は、小沢氏とは、当分の間、口を利く気にはなれない。
(もっとも、今まで一回も話をしたことはないが。)
おそらく、福田総理もそうではないだろうか。
(菅代表代行が修正協議に前向きだというニュースが飛び込んできた。
おいおい、今度は大丈夫だろうね。
本当ですか。本当の本当ですか。
福田総理が記者に向かって思わずそう言ったようだが、当然だ。
これまで何度騙しうちにあったことか。
それでも、信じたくなるから、私たちは本当のお人好し揃いだ。)